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私はマウンティングで失敗しましたので、その経験を書き残しておきます。これは今後の自分に言い聞かせるための文章でもあります。バカだと笑いながら読んでください。

社会福祉協議会主催の敬老会に、自治会長として参加した時の話です。(社会福祉協議会と自治連合会は、小学校区に各一つあり、20ほどの自治会が集まっています)


今年は何もしなくていいです


敬老会は、敬老の日に200名ほどの高齢者を招待して行われるイベントです。ステージではこども園の園児や中学生の歌などが披露されます。

開催に向けて打ち合わせがありましたので参加しました。当時、私は社会福祉協議会に参加して一年目だったため、イベントの担当をもらえず、「今年は何もしなくていいので、見学してください」と言われました。


ずっとこれでやってきて何も問題なかった


以前、私は音楽イベントをプロデュースする仕事をしていました。多い時では月に5本の企画を組み、集客人数は一本だいたい200〜500名くらいです。また、年に2回大きなイベントを企画し、一回で2000人集客し、最大1万人規模のイベントも主催した経験があります。それで稼いでいましたので、イベント企画のプロの経験の持ち主です。

最初にそのことを挨拶で言いまして、「お手伝いしまします」と発言したのですが、拒否されました。「プロは必要ない」とハッキリ言われたのです。

イベントは素人の運営ですから落ち度満載です。一番手を抜いてはいけないところは、「事故予防と避難誘導」です。もしもの時の対処が何も想定されていませんでした。「これでは災害が起こった時大変です」と発言したのですが、「私たちは素人だから、これでいいんだ。ずっとこれでやってきて何も問題なかった」と言われるのです。


200人の命は誰が守る?


こんなおかしなことがまかり通っているのが地域活動です。そこに正論を言ってもまったく聞く耳を持ちません。プロが運営する場合、お客様に事故がないよう十分注意する必要があります。

避難誘導に関しては、人の命に関わることです。私は一歩も引かずマニュアルを作るべきだと主張し、私が作りますと発言したのですが、いらないと言われました。理由がまたとんでもない間違いをされていたのです。


「避難誘導は会館の問題で、私たちには関係ない」


驚きの解釈でした。
法律的にも主催者の責任であることは明らかです。


敬老会ですから、200名ほどの高齢者が一つのホールに集まります。園児もいます。災害があって避難を考えた時、スムーズに行くはずがありません。避難経路の確認すらしないまま始まるという、ありえない話です。本来であれば、スタッフ全員が危機意識を持って、お客様の誘導を行うべきことが、まったく抜け落ちていたのです。


終了後、「反省会」がありましたので、レポートをまとめて提出しました。これがまた見事に完全無視されました。発言しようとしたら止められ、発言すらさせてもらえませんでした。


プロ意識全開!


敬老会は一年に一回開催されます。二年目、私がプランを作ると発言しましたが、却下されました。三年目も同様でした。何も変わること無く、私の意見は完全無視され続けました。だから私は一切かかわることなく、見学だけしていました。むしろイベント企画で、人の命を安全に考えない主催なんて、関わりたくありません。すでに整体の仕事をしていたとはいえ、イベンターのプロ意識です。結局その後、社会福祉協議会を脱会して関わることを完全に避けました。


意見すると会議が長引くから何も言わない


私の意見に同調する人は一人もいませんでした。避難誘導に関しても誰も何も言わなかったです。おかしな集まりです。後でわかったことですが、「意見すると会議が長引くから何も言わないようにしている」と言われました。私が発言するたびに「もう止めてくれ、早く帰りたい、去年と同じでええやん」と心の中で思っていたそうです。

私が関わった社会福祉協議会はそんな集まりです。自治会長は毎年順番で入れ替わり、イヤイヤやって来ます。内容を良くしたいという人はいません。早く終わればいい、早く一年経てば良い、そんな気持ちの人たちです。

一方、私は進んで自治会長を努め、10年表彰も受賞しています。

そんな中、私の意見は正論だと言う人が一人だけいました。「内容は正論だけど、言い方に問題がある」と言われました。


あなたは正論だけど、プライドを傷つけた


「これまで敬老会は何十年もこのスタイルを続けてきました。そこへあたかも間違っているような言い方をされると、これまでやってきた人たちのプライドがあなたを拒否してしまうんだ」
と言うのです。

「会議は議論の場であるから、どんどん斬新な意見を出し合って、どうすればもっとよくなるか、みんなで考えなければならない」

私はこう教わってきました。だから同じ気持ちで臨んだら、結局マウンティングしていたということです。

社会福祉協議会は、企業の戦略会議ではありません。だからバトルは必要ないのです。長老が会長を務めるので、すべて長老の言う通り、「右にならえ」の集まりです。


良かれと思って発言すると、とんでもない事態を引き起こす


いわゆる地域コミュニティと呼ばれる組織なども、すべて同様です。実は、防災訓練でも同じようなマウンティングをして失敗しました。自分の意見を言うと拒否されます。よかれと思って、自分の知識を提供しようとしているのに断られます。

発言するとしたら、言い方に注意しなければなりません。そもそも、「どこの誰か?」ということがとても重視されます。良かれと思って発言すると、とんでもない事態を引き起こしてしまいます。

私は何に対しても本気になりすぎる所がダメなところです。でも参加者の安全を守ることは絶対に譲れませんでした。ちなみにその後の敬老会の話をたまたま聞いたのですが、昔のまま何も変わらず運営されていたそうです。

私の失敗談ではありますが、後悔はしていません。正しいことを主張しましたが、受け入れてもらえなかったと解釈しています。人の命を預かるイベントですから。

ただ、マウンティングをして失敗したことも事実です。あなたも同じような失敗をしないようお気をつけください。

サポートしたいと思われるくらいまで頑張って書きますので、今はシェアかコメントをいただけると嬉しいです。よろしくお願いします。