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ウォーキングをスポーツと捉えるべき理由

「歩く」「散歩」「ウォーキング」どれも同じように思えます。しかしなんとなく違う気がしますよね。

歩く:目的地まで行くための手段
散歩:歩くことそのものが目的で、気軽な感じ
ウォーキング:スポーツ感覚

これはあくまでも私の感覚で表した言葉です。いかがですか? あなたが思っている感覚と似ていますか?

ウォーキングをスポーツと捉えると、フォームとコツがある

私は、高齢者には散歩ではなく、ウォーキングを勧めています。ウォーキングをスポーツだととらえるからこそ、そこには「フォーム」があり、「コツ」があるわけです。だから教える側と教わる側があるのです。では散歩はどうでしょう? 別にフォームなんて関係なし、コツもありません。自分の思うままに歩けばよいだけですよね。そう考えれば違いは明らかです。

私のウォーキング教室の生徒さんは、今では全員が「ランニングシューズ」を履いてられます。しかし最初はみんな拒否されたんですよ。

「私、走りませんから!」「歩くだけでしょ?」そんな声ばかりでした。高齢者にランニングシューズを勧め、実際に履いてもらうまでに少し時間はかかりましたが、今では全員履いています。しかも「こんな靴があるなんて知らなかった」「靴で人生が変わった」とまで言われるほどです。だから新しく入って来られた生徒さんには、私が勧めなくてもすでに履いている人がその魅力を話してくれるようになりました。

散歩されているのに、つまらない靴やスリッパの人をよく見かけます。勿体ないです。せっかくの運動時間なのに、無駄にされていると思うと悲しくなります。だからこそ、散歩ではなくウォーキングという意識が大切だと私は考えます。

スポーツだと考えれば、道具だって大切なわけです。一口にランニングシューズと言っても、何を選んでよいのか分かりません。だから私がお連れします。そして私と店員さんと本人の3者で選んでいきます。でも本人さんの好みと言えば「色」くらいです。メーカーや種類のことはわからないわけですから、私がアドバイスしていきます。

幅広から選ぶのは間違い

まず最初に、必ず全員が「幅広」をリクエストされます。そもそもその選び方買い方が間違っていることに、まったく気付いてられないです。だから、まず足の計測から始めます。そこは店員さんの話に任せていきます。

一つ選んで、足を入れた瞬間「えっ?ナニコレ?」と皆さん驚かれます。そもそもスポーツショップへ行ったことない人ですから、店内の品揃えから驚いているんですが、履いた時の目の変わりようがいつも楽しいです(笑)

「こんなクッションの靴履いたことない」と必ず言われます。そして足首のホールド性もちゃんと理解されます。「歩きやすい」「歩くのが楽しくなりそう」とすぐに言われます。

幅広が履きやすい、歩きやすいことでないことを、この時すぐに理解されます。二つ三つのシューズを履いて、最後は感覚で選んでいただきます。選べなくて一度に二足買う人もあります。

私はお店からまったくリベートをいただいていません。別に契約店でも何でもありませんし、友人が店にいるわけでもありません。都会ではないので、行くとすればお店が限られてしまうだけのことです。

靴で人生が変わった高齢者の話

数年前、私がハイキングを企画した時のこと。70代の女性をお誘いしたところ「履いていく靴がない」と言われたのです。本当はその言葉は断り文句だったのです。しかし私は真に受けて「じゃあ、靴買いに行きましょう!お連れしますよ」と言ったもんだから、返答に困ったそうです。後から聞いた話ですが、本当は断ろうと思っていたのに予想外の言葉だったので困惑したらしいです。でもそれがきっかけで、走らないのにランニングシューズを買い、靴で人生が変わったと感じ、ウォーキング教室へも来るようになり、今は82歳になられましたが、スローランニングもできるようになりました。

靴で人生が変わった人がいるのです。知らない、固定観念、拒否する、受け入れない、これらは高齢者をさらに老化させてしまう言葉だと私は思います。積極的になるのは難しくても、誘われたら行ってみる、言われたらやってみる、くらいの前向きはあってもいいのではないでしょうか。死ぬまで挑戦しようとは言いません。でも死ぬ直前まで楽しんでいたいものです。

サポートしたいと思われるくらいまで頑張って書きますので、今はシェアかコメントをいただけると嬉しいです。よろしくお願いします。