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「シン・老人力!」なんと新鮮な言葉でしょう! 私はこの言葉を推奨します。今日は、久坂部羊『人はどう死ぬのか』(講談社現代新書)を抜粋、編集した記事から紹介します。

「肉体的に下手な死にならないようにするには、病院に近づかないことがいちばんです」と書いてあります。

この意味がちゃんと分かっている人はおそらく少ないと思います。多くの人は、病気になりたくないから定期的に、あるいは早めに検査に行きます。それが良くないのです。「そう言われても病気になりたくないから早期発見が当たり前でしょ?」と高齢者は必ず言い返されます。「いや、だからそれがダメなんですよ。」と言っても、その先まったく私の言葉を聞き入れようとしなくなります。あなたはいかがですか?


「老人力」

年がいって動きがのろくなってきたら、“ゆっくり力”がついたと言い、効率的に動いたり考えたりできないのは“のんびり力”だと言うのです。

若いときは効率よく動こうとして、あくせくしますが、あとから考えるとさほどの効果もないことが少なくありません。それなら“のんびり力”で生きればいいのです。

この逆転の発想は大好きです。一般的には、高齢で動きが遅くなったことを悔やみます。前はできていたのに、できなくなったことを悔やみます。しかしこの逆転の発想は、プラス思考であり、ポジティブな考え方です。

若いころの写真が見つからないときも、父は途中でさがすのをやめ、「あきらめたらええねん」と言っていました。つまり、“あきらめ力”がついてきたわけです。

ほかにも老いによるさまざまな不自由・不如意にも“受け入れ力”でやりすごし、現状に対する“満足力”“感謝力”を発揮して、毎日を平穏かつ温厚にすごしていました。

この発想は見事ですよね!

できないことを悔やんでも仕方がありません。それよりもまだできることが残っていることに目を向けることが大切です。

老いれば自制心や忍耐力も落ち、不安や疑心暗鬼にも陥りやすくなるので、よほど心の準備をしておかないと、マイナスの老人力、すなわち、不平力、怒り力、嘆き力、心配力、自己中力、嫉妬力、被害妄想力などが増大しかねません。それで不愉快になるのは自分です。

素晴らしい考え方です。ただ、高齢になってからこの発想力を養おうとしても難しいと私は思います。気付いた今すぐ、この考え方の練習をするべきです。なぜなら新しい発想法なんて、少しでも若い時じゃないと、自分の脳が受け入れてくれませんよ。そう思いませんか?

プラス思考の人とマイナス思考の人がいます。現在マイナス思考の人に、どんな説明をしてもなかなかプラス思考になってくれません。どんな言葉を出しても、どんな誘導を考えても、人の考え方なんて、なかなか変わらないんです。きっと変わりたくても変われないことは、本人が一番よく分かっているはずです。そんな人に、高齢になってから「今日から発想の転換をしましょう」と言ったって、そりゃ~無理でしょ。若い時でも無理なんだから、年取っても無理ですよ。

じゃあ、諦めますか?
どうします?
今から始めますか?
なるようになれと、放っておきますか?
決めるのは私ではなく、あなたです。
あなたの人生です。

上手な「最期」を迎え、心置きなく「死ぬ」ための「新・老人力」を養うために、この本を読んでみてはいかがでしょう? 私が言うより、説得力あるはずです。この機会に読んでみてください。Amazonで簡単に購入できます。

人はどう死ぬのか/久坂部 羊 (著)

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