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セクターローテーション〜景気ごとに変える投資戦略とは〜

本日は景気の流れに合わせた投資手法をご紹介。

皆さんが普段投資している銘柄等はどういった
ジャンルに含まれるか考えたことはありますか?

市場に存在する数々の銘柄は分類分けをする
ことが可能です。

これが「セクター」と言われるものです。

セクターとは、業種や技術、テーマなど、
その銘柄における企業が持つ特性に応じて、
市場を分析するために便宜上分類したグループ
のことを指します。

例えば、「金融」というセクターであれば、
銀行や証券会社、保険会社などの銘柄が含まれ
ます。

このセクター分類は正式名称で「Global Industry Classification Standard(世界産業分類基準)」といわれており、「GISC」とも略されます。

よく皆さんが投資をされている米国の株価指数
である「S&P500」の内訳もセクターごとで
見ると下記のように構成されています。

出典:S&P Dow Jones Indices S&P500 2022/6/30時点


情報技術   27.1%
ヘルスケア  14.4%
金融               11.2%
一般消費財  10.9%
通信サービス 8.8%
資本財    7.8%
生活必需品  6.5%
エネルギー  4.8%
公共事業   3.0%
素材     2.8%
不動産    2.8%

で構成されていますね。

このように、GISC基準では11のセクターで
その銘柄を分類して評価します。

特に、4分の1は情報技術セクターが占めています。

この情報技術セクターには、例えば、

・Apple
・Microsoft
・Visa

など名だたる企業が含まれます。

このように投資信託等を分解していくと、
セクター分けをすることができ、自分がどの
ジャンルの業種などに多く投資しているかを
認識することができます。

また、ファンドの種類によっては、
このテーマ別セクター銘柄に絞った商品も
あったりします。

例えば、この情報技術セクターのETFであれば、

VGT (Vanguard Information Technology)
という情報技術系銘柄のみを対象とした商品
もあります。

では、どのセクターに投資をするのが良いとされ
るのかということですが、

これは「景気」に左右されます。

世界経済がどのような景気の状態に、どういった
業種が成長するかは異なるからです。

例えば、今回の新型コロナウイルスの影響で
あれば、

どのセクターも一時的に大幅な不況でしたが、
一方で、ヘルスケアや生活必需品などは特需的に
回復傾向が強かったです。

このように、その時々の経済状況によって、
セクターごとのアップダウンには差がある
ということです。

よって、景気の循環に合わせて投資対象の
セクターを変えていく投資手法のことを、

「セクターローテーション」

と言います。

景気の循環を、

拡大期成熟期後退期停滞期

という4つに分類した場合に、それぞれの局面で
一番投資効率の良いセクターを投資対象として
いくものです。

一般的に良いとされるセクターローテーションは、

拡大期:情報技術、不動産、金融

成熟期:一般消費財、資本財、素材

後退期:エネルギー

停滞期:通信サービス、ヘルスケア、生活必需品、公共事業


とされています。

先ほどのコロナ禍の影響も上記通りですよね。

この景気ごとに投資対象となるセクターを変えて
いくことで、その景気に合わせた一番効率の高い
とされる投資が行えます。

しかし、セクターローテーションも完璧では
ないため、全ての場合に上記通りとなるわけ
ではありません。

そのため、セクターローテーションと合わせて
ファンダメンタル分析なども並行して行なうと
良いでしょう。


ぜひ活用してみてください。

それでは。

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