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備忘録、ノンフィクションなエッセイ、仕事にかんするあれこれ、昔と今とみらいのこと / …

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備忘録、ノンフィクションなエッセイ、仕事にかんするあれこれ、昔と今とみらいのこと / 27歳、某企業の何でも屋、某研究所の研究員、いくつかのIT企業の顧問、アフリカで小売店経営等。昔は国際協力や海外投融資、芸術家支援

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  • 備忘録

    日常をドラマチックに。ノンフィクションな小説に。あれこれ考えたことを、思いついたままに、綴ります。

  • 昔と今とみらいのこと

    哲学、芸術を中心に。たまには昔話でもしましょう、と。思ったことや考えたことを、伝えたいのか、なんなのか、表現します。

  • 仕事にかんするあれこれ

    経営、経済などを中心に。お仕事に関することを真面目に。組織変革やら、キャリア論なんかを語ります。

最近の記事

灰色な空とビビットな水面と

そこにあった水平線はいつしか曖昧になって、それぞれで補完したり、相乗したりしなくなる。一切を同化した空と水、海と陸。堂々たる空と、移りゆく水。きっとどちらも強靭なものだったんだろうと思う。 多面に、曖昧に、対峙し得ない事柄の連続。それを整列させたり、時には表象したり、時には投げやってみた。どうも居心地が悪い。ミラージュ?なんだろうか。 いつまでも数センチ先を探しているようで、幾重にも存在が流体していた。いつしかあの日に置いてきてしまった歴史が、そこには永遠と存在している。

    • 幸先を魅にいこう

      この文章はある種の恋文でもあるし、激励の言葉でも、激白や暴露でも、ときには罵倒や提案でもある。ただその根底には熱情、強い関心があり、変え難いなんらかの、小さなきっかけのような、記憶のカケラによって陽動されている。 加えて、うっすらと遠い記憶が手の中にあり、コンセプチュアルな枠内に向けて語っている。 簡単にいえば、小学生がバレンタインに出すレターのようなもので、曖昧でそれで良しとされるものだ。 --- 仕組まれた偶然に、神の悪戯に、ただ交差する情の狭間で踊っていたに過ぎない

      • ぼんやり世界が病んでる感じ

        ある日を思い出す。ハイラックスの荷台に足をかけて乗り、悪路をいく。30度ほど世界が傾斜し、なんとかバランスをとる。天を仰ぎながら、遠藤周作の「海と毒薬」を思い出す。運命という海にいる感覚を持つ。荷台には、プラスチック製の椅子がスタックされ、大きな麻袋には備品を詰め込んであった。「あと10分で大通りだ」、はいよーと気だるく返事をする。まさに上の空だった。 --- 今日の朝は05時には目を覚ましていた。異常にスマホが輝いていて、騒いでいたのだ。ただ広いベッドの対角線になり、天

        • 劣等感、厭世的な気分で朝を待って

          名声を強請って、カネやトシで図って、ないもので見栄を張る。自己を肯定できない自分を肯定できずに、それを懺悔する。 --- 夜をよく過ごし、23時ほどには帰宅した。そこまで疲れ切ったわけではなかったために、少しばかり家のことをこなして、パラパラと書類や図書を眺める。カリフォルニアにシャルドネがちょうどよく、喉を濡らし、心を満たす。「はあ」 友人らからの連絡をさくっと目を通して、さくっと応答する。異国からの報告を受け、「順調であろう」と曖昧に評価して、返す。特別な1日だった

        灰色な空とビビットな水面と

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        記事

          手応えのない空間

          擦り切れない会話を垂れ流しながら、寝た。ある人がどうであるとか、またはある人がこうであるとかいう、取り留めない会話の中で、3次元の方向性が示され、あるべき状態に誘われた。そんな彼女の背中を押して、タクシに乗り込む。「んじゃね、また数ヶ月後にでも」「この道をまっすぐ」 かけがえのないなんらかのために、変わり映えのしない何かを。 それはカネや時間の浪費であろうとか、精神的な我慢であろうとか、野暮なことを言わずに、まあ、変わり映えはしないけれど、前を向きなよ。往々にして現在の素

          手応えのない空間

          不安がる嗜み

          奇妙な感覚だ。眼に見える景観が線図に視える。その表象は、何を語りかけ、何を働きかけるのか、皆目見当もつかずに、ただ継続して過ぎゆく。 「眼に見えるものは全てではない」と語りかけられたある夜。「全てってなんだろうね」 ひとは表面しか理解し得ないのではないかと本気で思っていた。そのほうが楽だったからだ。まさしくそう思うこと、つまり思い込むことが「表面しか理解しない」という事柄自体だった。 寝息を聞きながら、ボーッとしていた。空気が籠る。窓をそっと開け、緩やかに風が通る。空気

          不安がる嗜み

          くもの隙間

          肩が痛い。眼を開け、薄らと白んできた空を見上げる。どうやら疲れ切って寝てしまったらしい。掛られた上等な毛布から抜け、レモンティを手に取る。冷えている。 「いってくる」と防寒だけした身で声をかける。「少し待ってて」 -- 私も決して例外ではなく忙しない12月だ。それでも、振り返りという365日程度前を思い出すことは有効に思えた。 ひとことで言えば「やめるべきことをやめることができた」と表現する。四半世紀ほどの人生で、好きでも嫌いでもない事柄は増えたが、それ以上に無関心な

          くもの隙間

          手をとり,空を観あげる

          ただ静寂に,ただ平凡に,その場にあった何かを拾い上げ,そっと元に戻した。もっとも誠実な行いは,考えないことだと思っていたのに。そのものは,何者かに拾い上げられ,何者かによって何もなかったかのように元に戻された。 突然の豪雨が雲を動かし,宙に舞う何かを蹴落とす。 朝からバタついてしまった。眠る前に聴いた話は,どこかにある世界のことで,なんだか忘れちゃいけない気がして,頭のどこかで覚えていた。指で描いたデザインは,きっと夢物語ではなくて,ハッキリとした,ビビットなものだったん

          手をとり,空を観あげる

          Who fills it?

          Sound inherently carries color. The impact of sound and color is significant, often interconnected. This connection may stem from the linking of past images, an effect of the brain being activated. For instance, the sound of flowing water e

          Who fills it?

          かっぴらいた無情な瞳孔

          そうよね。そうだよね。 現在は過去の累積でしかないけれど,過去に縛られる必要もないよねと思う。だって,ひとって変わって行くものでしょ。そうだよね?そうだよね。 こうやりたい,という意志があって,それをなんらかで表して,自分で満足して,たまーに他者に評される。そんな形で社会との接点をつくっていく。現在は意志と表象の世界だ。 現在は過去の累積でしかない。だけど,意志と表象は,過去に縛れる必要も義理も,責務もない。素直な意志と素直な表象が,人間味があって面白い。 私生活の

          かっぴらいた無情な瞳孔

          影に溶かされた憂い

          朝起きるのは遅かった気がする。無邪気なスリルを**充実**と呼べたのは,そこまで遠くない記憶なんだろうと思う。それらを辛いスパイスと思え,甘い日々が別れを告げた感覚を数年感じている。漠然とした秘密となんらかが行き交う街にあって,そこまで何を願うのか,あまりにも複雑すぎて捉えきれていない。 というわけで朝起きるのは遅かった。というのも深夜まで呆けていて,順当に眠りについていただけな気もする。ボケーっと天井を眺めて,幾何学模様を描写する行動をとっていた記憶がうっすらとある。なん

          影に溶かされた憂い

          心のどこかで,きっと報われるだろうと思っていた

          努力は報われるし,きっと想いは届く。そう信じて,何故だか我慢して,努力して,時間とカネを費やしてきた。それはきっと報われるだろうと,淡い期待を抱いていたからだ。それでもよかったんだと思う。それが美しいし,人間と桜は散り際が魅力的だ。ただ,それが独りでに散り,目を向けられず,いつの間にか踏みつけられるのであれば,それはそれではない。そう思うと,何故息をきらしてまで,我慢して,努力して,有限な時間と,制限されたカネを費やしたんだろう。 努力は察される?そうじゃない,報われたから,

          心のどこかで,きっと報われるだろうと思っていた

          期待とか,失望とか

          君に掛けた期待とか,失望とか,そんなものはとうに忘れている。いつしか,同じだけ,君も私に対して思っているのではないかと,それこそ淡い期待や,そうでもないだろう,勝手な失望を繰り返す。 そのまま何も変わることはなく,運命のまま縋るだけで,それに安堵している。なぜ,明日に対峙せず,昨日を捨てないのか。そんな,窮屈すぎる心から,正気も狂気も捨て去って,脈略のない会話をしている。 大抵,今の私では手を伸ばしても,許されることも,見つけられることもない。 このまま変化を続けて,世

          期待とか,失望とか

          未来の過去としての今

          タクシーにいま、乗っている。スマホを開き、文字を打つ。音楽を聴くか、外を眺めるか悩み、目を閉じる。 思えば、未来にこうなりうるかもしれないので、今こうしておこう、だって未来に後悔したく無いからね。と、あまりに注意や関心が、未来に向きすぎていないか。いまできる判断は多くないし、いまある喜びや、誰かの想いを忘れてしまってないか。 6時には起きた。昨晩は22時には寝た。窓を開け、風を浴び、熱い湯船に浸かる。朝食には、夏野菜の漬物を各種、マリネや浅漬け、キムチなど世界中には様々な

          未来の過去としての今

          re-doされたそれぞれ

          柔らかく,動きのある,時間の流れを感じる.一方で頑固に,一切の動きのない,精神の静止を,いま感じている. 何者かになりたい,何者でもない人々が,いくらre-do,つまり繰り返し,何かをしても,きっと,何者かにはなれないんだろうと思う. 決して,努力は正しくない.それを見定めて,見極めて,評価できるほど,社会は器用なことはできない.であるから,(極めて一般的で精神的な観測では)社会に対しては,真っ向から対峙して良いのだと思う. 片や,自意識も,決して正確ではない.大抵の自己

          re-doされたそれぞれ

          かけがえのない何かのために、かわりばえのない何かを

          海を望み、拓けた視野には微かに水平線が視える。左手から這い上がってくる太陽は、空気を照らす。 思えば、一様にかけがえのない何かを持たぬようにしたのが、ここ数年だった。自分にとっての大事さを何かを、正しさや合理の物差しで測っていたような感覚がある。ようは頑固でプライドが高く、柔軟ではなかったのだと思う。 物事が何か一つになっていく。何かが絡まり、何かが反発し合う。それでも何かによってまとわりつき、ある一定の形を成している。その形自体が、何かの運動で固まったり、流れ出したりす

          かけがえのない何かのために、かわりばえのない何かを