マガジンのカバー画像

毎日が病みあがり

1,272
日々のあれこれを書いています。
運営しているクリエイター

2021年6月の記事一覧

おしもゆ

おしもゆ

読書会に参加したのは、これで2冊目。

『推し、燃ゆ』。なんてキャッチーなタイトルなのだろう。ネタバレすると、これから読む人に申し訳ないので、内容には触れないでおこう。

えー、それってどういうことよ。と、もう一人のわたしが言う。だって、先にネタバレしてたら、読む時おもしろくないじゃん。とわたしが言い返す。するともう一人のわたしが「あんたが書いたことにどれだけの影響力があるっていうのさ」と上から目

もっとみる

いいやつ

いつまでも同じ話題で恐縮だが、後日談。家出少女あーちゃんを連れて帰り、一泊させたムスメは、翌朝二人で学校に向かった。あーちゃんとは別の学校だけど、途中まで一緒に歩いたらしい。

夕方、わたしが洗濯物を畳んでいたら、帰ってきたムスメは隣にペタンと座り、タオルを一緒にたたみながら「お母さん、昨日はありがとうね」と言った。

おお。なんだお前、いいやつじゃん。友だちを連れてきて、親に協力してもらったこと

もっとみる
わかりみ

わかりみ

昨日の話。家出少女のあーちゃんが、晩ごはんを食べ、一息ついたところでわたしは「さて、どうしますか」と聞いた。「帰りたくない気持ちもわかるけど、今日帰らなかったら明日はもっと帰りづらくなると思うよ」と言ったら、あーちゃんは「…明日は学校に行って、頑張って気合い入れて帰ろうと思ってます…」と小さな声で答えた。うーん、そうかあ。でもさ、と言いかけたら、オットが「今日はうちに泊まってもらって、明日ここから

もっとみる
なやむぜ

なやむぜ

19時すぎ、もうすぐご飯だよ、とムスメに声をかけたら「あのね、あーちゃんがなっちゃんのところに行くっていうから、ちょっとわたしも行ってくる」と出て行こうとする。なぜこんな時間にあーちゃんはなっちゃんの家へ?と思ったが、「早く帰ってきなさいよ」と声をかけて、行かせた。

20時になっても帰らない。帰って来いよとLINEを入れたら、「お母さん、あーちゃんが家出したっていうからうちに泊めていい?」と、ム

もっとみる

やまかさ

「山笠のあるけん博多たい」というキャッチフレーズのCMがあった。商品がなんだったのか、完全に忘れている。ググってみたら、「博多山笠」というお菓子のCMだった。

博多祇園山笠は、櫛田神社の祇園例大祭に奉納する神事で、7月15日早朝の「追い山」で締めくくられる。流れ(町内のくくり)ごとに山を掻き、そのタイムを競う。

そもそも鎌倉時代に博多に疫病が流行ったとき、聖一国師が町民の担ぐ施餓鬼棚に乗って、

もっとみる
らてらる

らてらる

昨日、フリースクールの「キャリア教育」では、思考力について学び、思考力には三つのタイプがあると聞いた。
論理的思考、水平的思考、批判的思考、の三つ。

「ここに4つのリンゴがあるから、3人の弟におやつとして食べさせてね、ケンカしないように配ってね」とお母さんに頼まれたお兄さん。さて、どうする。

論理的思考(ロジカルシンキング)→一人にひとつずつ配って、残りの一個を3等分して配る。
水平的思考(ラ

もっとみる
いきもの

いきもの

職場の夏休みが迫っている。いや、ひと月以上先の話なのだが、8月の一週目から2週目まで、まるまる休みになる。職員も強制的に休みだ。校舎そのものの鍵が開かないのだ。

困ったのは、金魚のことである。2週間もの間、ヤツは餌も与えられず、室温が上がる密室に置かれ、生き抜けるのだろうか。前担任は、夏休みの間、1〜2度は餌やりに来たと言っていた。わたしは非常勤なので、鍵を開けられない。さて困った。

家に持ち

もっとみる
わたしの

わたしの

職場の机の上に、ペン立てを置いている。ある日、私専用の赤ペンがなくなった。でも、借りたペンをうっかり自分のバッグにしまって、持ち帰ることってあるじゃないですか。だから、持ち去った人は「うっかり」していたんだろうと思う。

しかし、赤ペンがないのは困る。そして、黒のペンもそろそろインクが切れそうだ。だったら買うしかない。仕事で使うのだから、と、わたしは経費でちょっといいペンを買った。これまでの100

もっとみる
こまごま

こまごま

ぼんやり生きているが、noteの更新についてはまだ忘れていない。今日は、パンの耳、おなら、会議、ホルモン、パンク、ラーメンについて書こうかと思う瞬間があった。さて、どれにするか。

パンの耳。朝、職場に行く前に寄ったベーカリーに、パンの耳がぎっしり入った袋が山積みされていた。食パン一斤が入る袋にビシッと入って50円。「こっ、これは…!」とわたしは思わず声が出た。今買うか、それとも山積みだから、夕方

もっとみる
めいめい

めいめい

先々月、突然母が「これ、あんたに渡しとく」といって、小箱をくれた。なんだろうかと表書を見たら「寿」の文字。臍帯、つまり「へその緒」である。蓋を開けると、中には茶色に干からびた肉片(としか言いようがない)が綿に包まれて入っていた。体の一部を取っておくのは、ちょっとミイラっぽい、と思った。

そして、箱の底を見てびっくり。父と母の名前と年齢、わたしが生まれた日時、出生地の住所、取り上げてくれた助産師さ

もっとみる
へんこう

へんこう

5年前の誕生日祝いに買ってもらったiphoneを今日、機種変更した。新しいiphoneは128Gだ。前のは16Gだから、えらい出世だ。さあ、どんだけでも動画を見たり、音楽をダウンロードしたり、時刻表調べができる。写真だって、クラウドから下せなくなったりしないし、動画だって撮れるぞ。

おとといの「復元できない。死んだ」と絶望的なくだりはどうぞ忘れてください。お騒がせしました。許して。ごめんなさい。

もっとみる
けんない

けんない

ムスメがバスに傘を置き忘れ、市の一番端っこにある営業所まで引き取りに行った。その帰り道にあった看板。仏教のお寺のようだが、スマホの画面をモチーフにして、その中に大きくキャッチコピーがある。
宛先は一切衆生、件名は南無阿弥陀仏

たしかに、「祈り」には圏外はないと思う。地上だけでなく、宇宙でも、過去でも未来でも。あちらの世界に行った人たちにも、同じように圏外はないのだろう。こちらから祈ったり、偲んだ

もっとみる
ふくげん

ふくげん

ポンコツな日々だが、それでもじわじわと生きている。ただ、不便なのは体が思うように動かない日が増えたこと。そして、全く同じくらい不便なことは、スマホが思うように動かなくなったことだ。

しょっちゅう出てくる「ストレージがいっぱいです」のアラート。アプリを起動させようにも「できませんでした」の文字。

それで、「その他」を消そうと思って、一旦初期化してしまえ、と思った。バックアップを取っておけば、復元

もっとみる
きついわ

きついわ

毎度毎度、きついのだるいのくたびれただのと体調不良をアピールしているので、「知るかよ」「自業自得だろ」という声も出ているのではないか。

たくさん書きたいことがあるのに、いつの間にか目を閉じてしまい、目を閉じると瞬時に夢の境目を超えてしまう。

目を開けていられない。この文章も何回書き替えたことか。