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Poem

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#詩

928

928

失ったものを取り戻すことはできなかった
刻まれた事実を覆すこともできなかった
だからこそ未来を変えることにしたんだ
他の誰でもない僕らを信じて

ぼろぼろの船を漕ぎ始めた5つの小さな光
目指すのはあの日叶わなかった夢
皆が無謀だと嗤った 誰も見てくれやしなかった
それでも諦めなかった
諦めという選択肢など始めからなかったから
進み続けていればきっと誰かに届くはずだと
根拠の無い自信を胸に航海を続け

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共生

共生

何かに追われているような不安と焦りは
いつだって私に取り憑いている
きっと心の奥の奥に根を張ってしまっているから
普段はいろんな感情で見えないだけで
ふとした瞬間にその存在を主張してくる
水をあげたつもりはこれっぽっちもないが
勝手に私のネガティブを栄養に育ちやがった
今更引っこ抜けない
多分 心諸共壊れてしまう そんな気がした

夢のまた夢の

夢のまた夢の

好きなものを好きな時に好きなだけ
そんな風にこの世界が回っていたならば
もっと楽しくて自由に生きることができるのに
だけどそんな甘ったれたことは言えないから
今日もただ目の前の事を全うするだけ

優秀な人間でも気遣いのできる人間でもない
ただ猫被るのが得意なだけ
出来ているフリが他人より少し上手いだけ
ある人は言った
自分のことを卑下し過ぎだと
そんな訳ない
あなたは私のことを知らないだけで
あな

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おもい と 言葉

おもい と 言葉

囚われて

画面の中の世界に自分の存在意義を求めすぎた
ただそれだけのこと
僕の居場所はここじゃない
もっと 広い世界だ

いつか、そうなれるように

私の紡いだ言葉に何ができると問われても
きっと何も答えられない
…実際のところ 何もできないから
だけど 自分の 誰かの未来を 数分後の未来を
照らすことはできるのだろうか
なんて 出過ぎた願いかな

よくある話

「俺たち、もう終わりにしよう。」

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そんなもんなんだよ

そんなもんなんだよ

思い出だなんて烏滸がましい

そこにあるのは美化も風化もしないただの事実

動かすことも消すこともできなくて
だけど間違いなく自分がそこに在ったことの
証明になる
あくまで全て自分のため

忘れたくないとか きっと とか
期待紛いの自惚れは粉々に砕いて

誰だって自分の目を疑いたくはない
それでも今この場所にひとりでいることが
何よりの証拠となってしまう

狂っていた 盲目的だった
あの時も心の何

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New page , New era

New page , New era

あの日描いた未来の僕らは
あの時描くことのできなかった未来を
今 確実に歩んでいる

悩んで 迷って 遠回りもしたけれど
誰一人欠けることなくここまで来たんだ
もう失わない 必ず辿り着くと決めたから

本当は何よりも真っ先に選びたかった
他でもない自分の居場所だったあの日々を

許されたかった
自分の弱さも小ささも全部
それでも臆病者にはその一歩があまりにも
大きくて 遠くて

過去は変えられない

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目的地を入力してください

目的地を入力してください

ずっと走っていた
どこに向かっているかもわからずに

立ち止まってみた
どこに向かうべきかを考えるために

向かう先はどこでもよかった
だって わたしは空っぽだから

どこかで 何かで 満たすためだったのに
それすら失って

走って 止まって 探して
満たされない自分を嘲笑う

そんな日常

見える、見えない

見える、見えない

目に見えるモノ全てが正解じゃない。
全てが信じられるわけじゃない。

情報が錯綜するこの世の中では、
自分の常識が通用しないことだってある。

これだと決めつけること。
こうでなきゃいけないと拘ること。

きっとそれも間違いではない。

だけどそんな凝り固まった思考では
何者にもなれやしないから。

見えたモノの更に深いところまで。
自分のこの目で、見極めていけ。

2022

2022

今年は、自分にとって思い入れの強い作品を
多く書けた1年になった。

…思い入れのないものはないのだけれども、
こうしたい、ああしたい を形にするだけの力が
少しずつではあるけどもついてきたのかなと。

もしかしたら、自分の将来を考えたときに
"書く" ということを仕事にできたら
と1ミリでも思ったからかもしれない。

好きなことを仕事にしていいんだと目の前で
見たからかもしれない。

だって、飽

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大航海中

大航海中

数学とか英語なんかは、決まった数式や文法が
あって覚えてしまえば十分解ける。

国語なんかは、あくまで模範解答で
明確な正解というものは存在しない。

それでも、正解は常に在り続けていたから
真面目に問題集と向き合った。

さぁ、今はどうだ。

問題集?模範解答?そんなものはどこにもない。

正解の無い問題を考え続けて、
それっぽいところに辿り着く。
これが答えです、と無理矢理にでも結び付けて

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LOVE

LOVE

夜を彩る 艶やかな蝶になって
月明かりを纏い 煌めく幻想の中へ

変わらない貴方の声と 少しの期待
指に光る幸せがブレーキを踏ませた
今更意味を成さないけれど

止まった時間が動き出して
あの頃の感情が戻ってきたような感覚
素直になりなよ そう心が囁く

嘘で塗り潰した言葉に滲むのは
愛かそれとも劣情か
シナリオ外れのラブストーリー
それでもいいと思う心ごと愛して

2人堕ちていく 本能には逆らえ

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五線譜を歩く

五線譜を歩く

ここには何もないさ
希望も絶望もどこかに置いてきた
後にも先にも休符だけ

だけど

ここには何かがあった
過去も未来も眩い現在も
極彩色の音で溢れていた

どこで失くしたかなんて忘れたよ
はてさて何小節前のことだろう

世界の果てに夢を見て
在りもしない現実を語らう

さぁ昨日の続きを始めようか

ここにいたって意味はないんだ
仄暗い静寂が身体に響くだけ

きっと も いつか もどこかに捨てて

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綴ること

綴ること

吐き出した言葉に感情なんかなくて、

何が本当で何が嘘かもわからない。

他人が投げた言葉を篩にかけてみるけれど

私の篩じゃ目が大きくて全部すり抜けていく。

もう、なんの意味も持たない。

だけど

綴る言葉に感情が生まれ、色がついた。

無意味だった篩もいつの間にか

機能するようになっている。

吐き出す言葉なんかよりも、もっとずっと

綺麗で強くて、儚い。

これでいい、これがいいんだ。

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書きかけの記憶

書きかけの記憶

1.「空」

私が独りになったあの日は

うざいくらいに空が青かった。

私があなたと出逢ったあの日は

土砂降りの雨だった。

そんな日に出逢ったあなたとは

半年も続かなかった。

すごく、すごく大好きだったのに。

そしてまた独りになったその日は

うざいくらいの青空だった。

…まるであの人と別れて正解だと

言っているように。

2.「言葉の強さ」

言葉は強くて脆い。

たとえどれだけ

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