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五線譜を歩く
ここには何もないさ
希望も絶望もどこかに置いてきた
後にも先にも休符だけ
だけど
ここには何かがあった
過去も未来も眩い現在も
極彩色の音で溢れていた
どこで失くしたかなんて忘れたよ
はてさて何小節前のことだろう
世界の果てに夢を見て
在りもしない現実を語らう
さぁ昨日の続きを始めようか
ここにいたって意味はないんだ
仄暗い静寂が身体に響くだけ
きっと も いつか もどこかに捨てて
ただ目の前の世界を進んでいく
当てもなく 気の向くままに
世界の果てはD.C.で
時間が経てばAに戻って繰り返す
長い永い年月をかけて
最高に面白くて退屈な譜面をなぞっていく
Fineはどこにあるだろう
あと1小節先かもしれないし
もっとずっとずっと先かもしれない
僕が世界から消えてようやく記される
そこで僕の楽譜は完成するんだ
さて今日の続きはどこからだろうか
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