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【あらすじ】午前三時のルースター 読書記録12

午前三時のルースター

垣根涼介


好きな経営者がおすすめしていたため手に取った一冊。

基本的に僕の読書レパートリーにはビジネス本や自己啓発本がほとんどだったが、「おすすめ」に弱いので小説にもチャレンジしてみようと思い、読み進めた。

「小説」は、小学生の時に学校で無料で配布しているという理由で、ほんの少しだけ読んだことがある。(が、最後まで読み切った記憶がないし、内容ももちろん覚えていないので実質、今回が人生初作品である)

小説は、やっぱり続きが気になるので一日に長時間読んでしまう。

また、文字だけで情景を描写しているため、めちゃくちゃ想像力が働くし、文章だけで細部まで想像できるように物語を書いている小説家は、改めてすごい力を持っていると感心した。

僕の小説読書人生、第一作品目は、垣根涼介「午前三時のルースター」

簡単にあらすじを説明すると、


旅行代理店勤務の長瀬を主人公とし、16歳の慎一郎のベトナム旅行に長瀬が同行するという冒頭から話が始まる。

慎一郎のベトナム旅行の目的は、「失踪した父親を探し出すこと」であった。

しかし実際にベトナムに訪れ、様々な情報を手にしていった後に待ち受けていた、切なく、受け入れがたい現実を、慎一郎は知ることとなる。


以下、ネタバレを含みます。


目指すべき煌めく世界のために、目の前に拓け行く世界のために、決められた社会の枠組みを突き破ろうとうごめき、這いずり回り、時には堕ちてゆき、それでも前進し続けることを止めない。地球上の数ある動物の中、ヒトだけに許されたそんな生き様の可能性を、私は描きたいのです。

垣根涼介

「午前三時のルースター」は著書、垣根涼介のデビュー作であり、上記のような想いを込めて描いた物語である。

決められた毎日を無難に過ごし、淡々と一日の終わりを迎える。

そしてまたいつも通り、変哲のない一日が始まる。

将来の予測が容易にでき、刺激のない毎日を過ごすことに違和感を感じる人は多い。

でもそこに対して、「ヒトだけに許された可能性」を信じて挑戦するのか、それとも変わらぬ毎日を過ごすことに満足するのか。

後者の人生を歩むことが悪いことだとは決して言わないが、前者のような気持を持つ人の背中を押す作品である。

「煌めく世界」「拓け行く世界」のためにやりたいことは何だってできる。

「動かせる明日が、ここにあるからだ」

(ネタバレしすぎは良くないので、詳細は伏せますが)本書の中で一番好きで鳥肌が立ったシーンでのセリフ。

過去は動かせないが、明日は動かせる。

明日は自分の力で、自分の行動で変えられる。

明日を変えないのは自分。

明日を変えるのも自分。

最高の名言です。


気になった方はぜひ。


では、また。


〇読書記録


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