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読んだ本についての感想とか考察とか
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#読んだ本

『野菊の墓』で泣こう。少し深く読む。

『野菊の墓』で泣こう。少し深く読む。

「民子さんは野菊の様な人だ」

有名な『野菊の墓』伊藤左千夫 のフレーズです。知ってる?

個人的には夏目漱石の
「今宵は月が綺麗ですね」
に匹敵するエモさがあると思ってる。

15歳の少年と
17歳の少女が恋した。
二人はこれからも一緒にいたかった。
周りはそれを引き離した。

日本版ロミオとジュリエットとでも言おうか。

美しいほど純粋な恋愛と、せつないほど悲しい現実の壁。
ただでさえ涙腺プル

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『刑罰』(F.V.シーラッハ)と刑法の不完全さ   #読了

『刑罰』(F.V.シーラッハ)と刑法の不完全さ #読了

日々の読書に感想を。そんな気持ちで読書感想文

今回は図書館で見つけた禍々しい表紙が目を引いた一冊

本記事は

「作者」「内容」「気になった文章・ポイント」
三点から感想をまとめる

なるべくネタバレしないようにするので
“面白そう!!”
と思ってくれれば幸い

フランス文学コーナーを旅している途中

インパクトのある表紙と
興味をそそるタイトルの二文字が

気になって手にとってしまった

法律

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『回転晩餐会』(一穂ミチ)と優しさ#読了

『回転晩餐会』(一穂ミチ)と優しさ#読了

国語(現代文)を勉強すると、文章馴れは必然。

文学と美術を勉強し直そうと思って、
原田マハ を初購入した。

読まなきゃ。

そんな中で見つけたのが
【回転晩餐会】(一穂ミチ)

同作者の『スモールワールズ』(講談社)刊行記念に発表されたショートストーリー。

短い感想を一つ。

舞台は15階建てのビル。
最上階の展望レストラン。
最高の景色と、最高の食事の場。

特徴は、座席が80分かけて“回

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『村上春樹短編集』とシュール #読了

『村上春樹短編集』とシュール #読了

私は村上春樹を知らない。

正確には、作品名と少しくらいしか知らない。

読破したことも、映画化作品も、エッセイ集も未読だ。
(『海部のカフカ』と『羊をめぐる冒険』は気になっている)

理由はただ一つ

“わからない”からだ

世界観や村上春樹用語集が作られるほどに、難解な姿をして立ちふさがってくるからだ。

なので短編集に挑戦してみた。
そしたらシュールなおもしろさに溢れていた。
やったね。

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