メガネの人@sinya

新潟出身・臨床心理学科卒の24歳。 テーマ【真面目に狂気を肯定】 「精神医学」「精神…

メガネの人@sinya

新潟出身・臨床心理学科卒の24歳。 テーマ【真面目に狂気を肯定】 「精神医学」「精神病理」「狂気」についての読書知識から、色んなものを・考察洞察するよー!!! ☆キルケゴールとトマス・サスが推し☆ 精神医学/反精神医学/哲学史/実存主義(現存在分析)/小説

マガジン

  • 読了

    読んだ本についての感想とか考察とか

  • 駄論

    空論<駄論<理論<卓論

  • 地獄の十王 (創作キャラクターメモ)

    地獄の裁判官・十王。 彼らの特徴や文献から、「キャラクター化」することで、“推し王”を見つけるのがゴール。

最近の記事

『ありえないほどうるさいオルゴール店』と悩み #読了

悩みはいつやってくるのだろう。 ふと、そんなことを考えたのは、 わたしが、まさにいま悩んでいるからだ。 「悩みのない人間なんて、いない」 そんなありきたりな答えを、求めているからだ。 だれしも、生きていれば、つらいこと、悲しいこと、どうしたらいいかわからなくなってしまうこと。 どんなに余裕ぶっていても、気持ちが一向に晴れなくて、ふさぎ込むこと。 周りの誰かに、ボソッと愚痴をこぼすことも自責する。 そんなこともあるんです。 『ありえないほどうるさいオルゴール店』は以下の7

    • 『原子力の哲学』と絶望に向けて #読了

      今回は、おもしろかった新書をとりあげてみる。 ずばり、『原子力の哲学』(戸谷洋志.2020:集英社新書)である。 映画『オッペンハイマー』の公開から1カ月弱が経ち、やや話題性が過ぎたころに書き起こしています。 注目に至ったのは、筆者である戸谷先生である。 など、小難しい言葉や概念から説き進める哲学書ではなく、すごく身近なキーワード、トピックから「あ~、そう考えられるのか」と、率直に”考えること自体を深める” そんな読書体験をさせていただけた先生である。 とてもおもし

      • 「性体験」の男女差について #駄論

        「性」の話をしてみようと思う。 つい先日、付き合ってもらっている相手と、一晩中かけてLINE通話にしゃれこんでしまった。 久しぶりに白熱したということもあるが、話し込んでしまった。 いろいろな話題をこねくり回した、その中で一つ、印象的に議論したのが、 「童貞」と「処女」の価値 についてだった。 これに関して、 「童貞=一度も城を攻め落としていない兵士」 「処女=一度も攻め落とされていない城」 という、孔子の比喩はあまりに陳腐なので無視しましょう。 童貞と処女という二つの

        • 「学び」のある体験が連続的におとずれると、それを書き起こすだけで精一杯。それについて、自分の言葉を紡ぎ添えることが追っつかなくて困っちまう。 ある人曰く、それは自分が普段、用いている語彙の豊富さと相関があるようで、私の会話には辞書が不足していることが示唆された。 レッツブックオフ

        『ありえないほどうるさいオルゴール店』と悩み #読了

        • 『原子力の哲学』と絶望に向けて #読了

        • 「性体験」の男女差について #駄論

        • 「学び」のある体験が連続的におとずれると、それを書き起こすだけで精一杯。それについて、自分の言葉を紡ぎ添えることが追っつかなくて困っちまう。 ある人曰く、それは自分が普段、用いている語彙の豊富さと相関があるようで、私の会話には辞書が不足していることが示唆された。 レッツブックオフ

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        • 読了
          9本
        • 駄論
          7本
        • 地獄の十王 (創作キャラクターメモ)
          5本

        記事

          誕生日なので何か書こう

          誕生日なので何か書こう

          二月の読書について

          今回は、私がここ最近でよんだ、本の振りかえりをしてみようと思う。 本の記録は、読書メーターというアプリを使っています。 読書家のみなさん。オススメの読書アプリあれば、教えてください(T-T) 『巷説百物語シリーズ』京極夏彦 「妖怪」や「都市伝説」が好きな人。その知識を蓄えるのが好きな人。 絶対読んでるよね、京極夏彦。 よくSNSでは、その分厚さが取り上げられる作家の一人です。「持ち運べる鈍器」「攻撃力の高い本」「読みながら筋トレできる」などいわれておりますね。→『百

          二月の読書について

          オカ研の「呪い」について 『物語』シリーズ考

          貝木だ。 嘘です。 アイコンです。 タイトルどおりの本題は目次から飛べるので、そちらに関心がある方はそこからどうぞ。 序私は少しだけ、ほんの少しだけ、 日々のうちに本を読んでいる。 読了記録をチェックすると、先月は15冊でした。 そうするとやはり、好きな作家さんというものがいくつかあるわけで。 日本に限って、少し挙げてみると、 山崎ナオコーラ 星新一 田中啓文 井上夢人 など そして西尾維新 『刀語』、『十二大戦』、『りぽぐら』はじめ 『物語』シリーズ

          オカ研の「呪い」について 『物語』シリーズ考

          ひとはなぜ「鬱」になってしまうのか #駄論

          本日、帰宅した私が、まず行ったことと言えば「手洗い」「消毒」であった。 コロナウイルスという大敵に侵されてしまった現代社会の“今”。 われわれ人間たちは日常あちらこちらで、彼らに対する虐殺行為に明けくれている。 アルコール消毒によって、コロナ感染の根本であるウイルスは撃退することができる(とされている)。 お仕事場でも、いろいろなところでシュッ、シュッ、と 奴らにとっては原子爆弾に匹敵する、 衛生科学の鉄槌をブチかましている毎日を、 今日もまた、重ねたわけである

          ひとはなぜ「鬱」になってしまうのか #駄論

          大学時代に書いた小説を晒してみる『メアリーの世界』

          文章を書くサークルに入った。 ほんと調子に乗っていたんだと思う。なにせ、それまで作品を書いたこと(タイトル決めて、頭から最後までちゃんと書き切ることを指す)はたったの二回しかなかったんだから。 同期含め、先輩たちはスゴかった。文学や出版・編集に関する学科もあったので、ほんとうに「本」という媒体が好きで、その表現に魅力を感じているんだなぁ。と思う人ばかりだった。 それぞれに作風やテーマがあり、実に個性的な集団に出会えたと思っている。私にとって、忘れられない素晴らしい思い出だ

          大学時代に書いた小説を晒してみる『メアリーの世界』

          『狂女たちの舞踏会』(ヴィクトリア・マス)と精神病院 #読了

          日々の読書に感想を。そんな気持ちで読了。 本記事で紹介するのは、フランス人作家のヴィクトリア・マスの手がけた有名作。 『狂女たちの舞踏会(原題:The Mad Women's Ball,2019)』。 フランスの「高校生が選ぶルノード賞」を受賞し、若い世代にも読みやすくおもしろいテーマを取り上げている。 ちなみにこの方 ↑ がそうです。フツクシイ....(*^^*) しかも、これ書いてるときに知ったんだけど、 Amazonプライムビデオで映画化されていたみたい...(

          『狂女たちの舞踏会』(ヴィクトリア・マス)と精神病院 #読了

          『ふくわらい』(西加奈子)と他人 #読了

          日々の読書に感想を。そんな気持ちで読了note。 ~人間の存在というものは、狂気なしには理解され得ない~ ( J.ラカン / フランスの哲学者、精神科医 ) 他人を理解することは難しい。なぜならそれぞれがズレているから。 西加奈子の『ふくわらい』を読了してみての感想は、そんなテーマを起こさせる作品だった。 作品について説明しておくと、作者・西加奈子は『あおい(2004)』『きいろいゾウ(2006)』『サラバ!(2014.第152回直木賞)』などが知られ、“いい話”が特

          『ふくわらい』(西加奈子)と他人 #読了

          いま、3冊ほど読了記録を下書き中…… はやく書き上げないとね

          いま、3冊ほど読了記録を下書き中…… はやく書き上げないとね

          『こちらの事情』(森浩美)と不器用#読了

          いつからだったろう。 私は親が大嫌いだった。 だからいうまでもなく、「家族」といる時間がまるまる幸せな時間とはいえなかった。新潟の田舎生まれである私は、父・母・弟のほかに祖母・曾祖母・叔母と暮らす10人家族だった。特に父と母といる時間が辛かったので、必然的におじいちゃん子となっていた。おいしい焼き芋を焼いてくれる“お芋のおじい”とゴルフが好きな“ゴルフのおじい”が大好きだった。 どのくらい嫌いだったか。 酢豚にはパイナップルが欠かせないといって、あろうことか大盛りトッピ

          『こちらの事情』(森浩美)と不器用#読了

          地獄の十王 その5.閻魔王

          創作のために創作する。十王をキャラクター化しておもしろい作品に昇華できるのでは?という試み。 さてさて、十王のお裁きの折り返し。第5番目の十王がついに登場だ! その名は、言わずと知れた地獄の裁判長。十王 オブ 十王。 “閻魔王(えんまおう)”だ! 知っているようで知らない閻魔様について、ちょっと調べてみようではないか。 そのメモである。 1.光明院と閻魔王のじつは...閻魔王の裁きは、死後35日(五十七日)に行われる。 死後、だいたい1ヶ月後に行われる。だから、も

          地獄の十王 その5.閻魔王

          地獄の十王 その4.五官王

          創作のために創作する。十王をキャラクター化しておもしろい作品に昇華できるのでは?という試み。 第四のお裁きは、死後28日目。ほぼ一ヶ月後だ。 本記事で取り扱うのはその名も“五官王(ごかんおう)” 前回、アホには暴力をもって教える宋帝王によってボロボロになった亡者。 今回はさらにズダボロになるようで...... さらにこの王。亡者にとんでもない罰を与えてくるのだ はたしてどんな目に遭うのかな......? そのメモである。 1.煮えたぎる地獄の河と地獄アイテム・業秤

          地獄の十王 その4.五官王

          地獄の十王 その3.宋帝王

          創作のために創作する。 十王をキャラクター化しておもろい作品に昇華できると思えた。 さてさて地獄の裁判も三回目。 死後21日目である。 本記事で取り扱うのはその名も“宋帝王(そうていおう)”。 今回は、今までと異なり“地獄の閻魔らしい=怖い”王である。 ...はたしてどんなお裁きをされるのかな?死ぬのかな? そのメモである。 1.業関をくぐった先でギッタギタさて、三途の川を渡ってから数えて7日目。 命日から数えると21日目。営業日とおなじくらい地獄を堪能したところで、

          地獄の十王 その3.宋帝王