見出し画像

休学して温泉旅館で働く大学生【はちとごインタビュー#3】


はちとごインタビューとは?

茨城大学の近くに「はちとご」という住み開きシェアハウスがあります。住み開きとは、家屋の一部を地域に開放すること。「はなれ」と呼ばれる空間がコミュティスペースになっており、大学生に限らず、子どもから大人までたくさんの地域の人が立ち寄る場所になっています。

はちとごインタビューとは、シェアハウスに住んでいる住人を含め、これまでにはちとごに関わってくれた人を対象に取材をし、はちとごの実態や魅力を発信していく企画です。



本日のインタビュイー

まっきー
茨城大学人文社会学部3年次。今年4月から休学しており、福島県いわき市にある温泉旅館「古滝屋」にて1年間修業している。趣味は野球。休学前までは定住人だったが、現在は月5住人に。


よく分からないものに
チャレンジしよう


――入居したきっかけはなんだったんですか?

以前住んでいたすみれちゃんと1年生のときに授業が一緒で知り合いだったんです。特に関わりはないけど名前は知っていたくらいの感じ。

その後、2021年の12月末に水戸駅近くにあるシェアオフィス「M WORK」で開かれた地域の起業家と学生が交流するイベントに参加したら、偶然にもすみれちゃんと再会したんです。そこでいろいろしゃべっていたら、「私、今はちとごっていうシェアハウスに住んでるんだよね」と言われました。そこにいたなおくん(現10日住人)から「明日俺が関わっている朝活イベントやるよ」って声をかけられて、さっそくその翌日に「あさみと!!」に行くことにしたんです。


――実際に「あさみと‼︎」に行ってみてどうでしたか?

そんなに深い話はしていなくてあんまり覚えていないんですが、良い場所があるんだって思ったくらい。でも、隼さんの名前が印象的だったことは覚えています。東北新幹線に「はやぶさ」ってあるから、鉄オタなのかな、新幹線好きなのかなと思っていたんですが、本当に名前だったんだって驚きました(笑)


――その「あさみと!!」に来たのが最初で、そのあと入居するまでにはどんな経緯があったんですか?

その後に、すみれちゃんが「課題終わらないから徹夜でやります」みたいなことを言い出して、俺も課題が溜まっていたから行こうと思って行ったり、あとは「対話の夜会」というイベントに行ったりしていました。俺しかいなくてびっくりしたけど(笑)


――ひとりだったんですか!?

なんかいっぱい来るのかなと思ってたのに(笑)そんな風にして何回かはちとごに関わることで、大学生だけじゃなくて大人たちとも交流できたことが大きかったです。

社会人が悩んでいたり、何かに挑戦しようとしている姿を間近で見れたのが良かったですね。10歳くらい年上の人でも、やりたいことに向かって頑張ってるんだなと気付いて、すごい刺激になりました。もっとたくさんの人と交流したいなと思い、1月の最終週に1週間体験入居して2月のはじめから暮らし始めたんです。



――それからはちとごの住人として生活していったわけですが、印象的なエピソードはありましたか?

印象的なのは、自分でランニングする会やゴミ拾いをする会をやってみたことですかね。隼さんやなおくんにも相談して、Canvaの使い方を教えてもらったり、自分で企画して、告知もして......。最初は緊張するし悩むし、周りの目も気になったりしたけど、それを乗り越えちゃえば簡単でした。

ランニングもゴミ拾いも、自分1人でやるのは面白くないけど、そうやって告知して1人でも誰か来てくれたら嬉しかったし楽しかった。だから、ちっちゃくてもいいから自分で企画してやった方が良いと思うようになったんです。


――はちとごで暮していくなかで幸せな瞬間はありましたか?

朝に「おはよう」とか「行ってきます」とか、そういう返信があるのがよかったですね。みんなでご飯を食べるのも楽しいけれど、住人同士でちょっと深い話ができるのも良かった。「今こういうので悩んでいるんです」とフラットに言いやすいし、そう考えると一人暮らしより安全なんじゃないかなと思います。孤独にならないし。



――たしかに。その通りだと思います。はちとごに来る前に1人暮らしをしていたからこそ家に人がいるありがたみに気付けたわけですね。他にも、はちとごに関わったことで変化したこと、成長できたことってありますか?

誰と出逢うか分からないし、どういう学びがあるかも分からないけど、とりあえずそこに行ってみて、その場にいることの大切さみたいなものを学びましたね。

よく分からないものにチャレンジしようみたいな気持ちが強くなったことは、自分のなかで特に変化したことです。


――それはもしかして、古滝屋に行く動機にも繋がっていますか?

そうですね。隼さんからボンってリンクが送られてきただけだけど、募集要項もろくに読まずによく分からないけど行ってみようと決めたんです。

実際に行ってみると、古滝屋ははちとご以上に、誰と出会うのか、どんな体験をしてどんな学びがあるのか予想できない場所でした。

でも何かが起きる度に、その場で出会ったものから自分の学びになるものを探して、新しい考え方や価値観と触れることが出来ました。

これは、僕がはちとごに住んでいたときにちょっとずつ磨かれた、分からないものに対する感性のおかげなのかもなあと思います。今は、わからないものに対する不安よりワクワクがまさって、引き続き古滝屋でいろんな出会いを経験させていただいています。



――そんなはちとごですが、今度お引越しすることになりました。新拠点に向けて期待することはありますか?

大学生が学べる雰囲気を残してほしい気持ちがあります。大人の人たちの話を盗み聞きするだけでも違うと思っていて、その場にいることが大事。

それから、小さい挑戦に対して応援し合える雰囲気も残っていてほしいなと思います。


――最後に隼さんに一言お願いします!

まずは住まわせてもらってありがとうございます。いろんなアンテナに興味を持つきっかけや、チャレンジの場所をつくってくれました。

はちとごに出逢わずに大学4年間を過ごしていたら、水戸には特に思い入れのない場所で終わっていたかもしれないけど、はちとごにはとても愛着があるし、帰る場所になったから本当に良かったです。


――他に何か他の住人の方に向けて伝えたいことはありますか?

去年、庭で畑をやっていたんです。元住人のさきさんの発案で、オクラ、トマト、ナス、きゅうり、さといも、さつまいも……いっぱいつくっていたんです。だけど、さきさんはそのときもう住んでいなかったし、他の住人もあんまり手伝ってくれなかったんですよ。だから、一緒に畑やりたかったです(笑)

もし可能なら、新しい場所でも畑やりたいな。



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?