- 運営しているクリエイター
#恋愛小説
運命と私95(本当の最後)
今度の火曜日、
タクシー代を返すのが最後でもう会わない。
これで本当に最後だから、
もう会わないから、
最後にもう1度だけ会わせて。
私は心の中の自分の許しを請う。
心の中の私は無にも言わなかった。
火曜日の暑い夜に、
りょうさんのお店に行くと、
いつもの席に江藤は座っていた。
私は江藤の隣に黙って座った。
江藤は驚きもしないで、
「何飲む?」と聞いて来た。
「今日は暑かったからビー
運命と私94( 反省)
祐一が「結婚」なんて言葉を出すから、
おとうさんとおかあさんは私を無視して祐一と話し出した。
「みづきもいい歳だから結婚を考えてくれて嬉しいわ。
ねっお父さん。」
「うん、結婚を考えているなら早めに行動しないと、
あっという間に年月は過ぎるから。」
「はい、仕事がもう少し落ち着いたらって思ってました。
みづきさん優しくてマメな人で、家事は得意で料理もおいしいし、
働き物で真面目な人なので、理
運命と私92( 私の気持ち)
予約したお店は、駅の近くにある料亭で、
個室になっていて落ち着いたお店だった。
「いいお店ね、良く来るの?」
「ううん、始めてだよ。
ねえ、彼とまだ結婚の話しとかしてないから、
あんまり結婚の話ししないでね。」
「そうなの?
あんたは結婚する気は無いの?」
「わからない、もう少し付き合ってから考えようと思って・・・」
「考えてるような年齢じゃないでしょ?
子供が産めなくなるよ。」
「わ
運命と私89( 天使と悪魔)
「私には彼氏がいるけど他に好きな人がいます。」
「最悪?」
「人を好きになる気持ちは自由でしょ?
すべての人の心は自由じゃなの?」
「はい?自由って意味間違えてない?
あなたのは自分勝手な行為で、人を傷付けてるよ。」
「誰も傷付いてないよ、
祐一にバレなければいいんでしょ?」
「それでいいの?心が痛くないの?」
「祐一だって私に嘘を付いてる。
話のつじつまが合わないことが多々あるし。」
運命と私83 (禁断の果実)
江藤は驚いた顔をしていた。
「川崎どうしたんだよ。」
「今日は江藤さんと話しがしたくて。」
「オレと?」
「江藤さん何悩んでるんですか?
会社でも元気がないから、
気になって・・・」
「オレのことなんて気にするなよ。
自分と彼氏の未来でも考えろ!」
「だって気になるから・・・
話ぐらい聞きますよ。」
「ありがとう、でも本当に大丈夫だから。
こんなところで飲んでないで早く帰らないと、