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観察日記777
観察日記777
おはようございます。
今日から「科学哲学への招待」をまとめていきます✋
1.知識から科学へ
・今日「科学」という言葉から直ちに連想されるのは、先端分野(コンピュータ、DNA、ナノテクなど)の研究成果だろう
・ただし、これらは20世紀初頭の相対性理論や量子力学などの純粋な科学理論とは異なる
・技術的応用と一体となった分野
・現代は「科学技術の時代」であると同時に、「社会的リスク」も否応なく背負わざるを得ない時代
・現代社会は科学や技術の成果なしには成り立たない
・それに伴うリスクと無関係に存立することはできない
・「持続可能性(sustainability)」が時代の標語となるゆえん
・科学研究と技術開発の最大のスポンサーは国家や企業
・「科学」の意味は誰でも理解しているにもかかわらず、『科学の「科」とは何か?』と問われれば、明確に説明できる人は稀だろう
・「生物学」なら「生き物」に関する「学問」と読んで字のごとく
・「科学」は「サイエンス(science)」の訳語
・サイエンスはラテン語の「スキエンティア(scientia)」に由来
・スキエンティアはラテン語の動詞「知る(sicô)」の名詞形
・「知識」や「知」を意味するごく一般的な言葉
・「scientia est potentia」(フランシス・ベーコン)
・日本語訳:「知は力なり」
・スキエンティアが英語に移入されサイエンスに変化しても、当初は意味はほとんど変わらず
・「知っている状態または事実」を意味するサイエンスの用法は14世紀半ばまでさかのぼれる
・当時のサイエンスには今日の「科学」という意味はなく、一般的な「知識」や「学問」を意味
・サイエンスが今日の「科学」を意味するようになるのは18世紀初頭
・「観察や実験など経験的方法に基づいて実証された法則的知識」という限定された特殊な知識
・16-17世紀の「科学革命」と呼ばれる大きな知的変革の出来事が介在
・「推理と科学について」(『リバイアサン』、ホッブズ、1651年)
>科学は、諸帰結と、一つの事実のほかの事実への依存とについての知識であり、それによって、我々が現在できることから何かほかのことを我々がしたいと思うときに、あるいは類似のことを別の時にするにはどうしたらいいかを知るのである
・科学とは推論の帰結に関する知識および物事の因果関係に関する知識
・ホッブズが、科学が行動の予測に役立つ知識であることを指摘している点は注目に値
・“science”には不可算名詞と可算名詞がある
・不可算名詞:「科学知識」を表す、複数形は存在しない
・可算名詞:「学問分野」を表す、複数形(サイエンシーズ)
・精密化学(exact sciences)、応用化学(applied sciences) etc.
・さまざまな学問分野からなる「個別諸科学」を意味
・科学知識が次第に専門分野ごとに細分化、独自のディシプリン(学科、学問的訓練)として自立するにしたがい、サイエンスは複数形で表記されるようになる
・一般化するのは19世紀に入ってから
・「地質学(geology)」は18世紀後半、「生物学(biology)」は19世紀初頭
・このころにサイエンスは現在の「自然科学」に相当する意味を獲得
・日本語の「科学」は「サイエンス」というよりは、個別諸科学を表す複数形の「サイエンシーズ」の訳語
(第1章 「科学」という言葉)
こういう言葉の歴史的変遷をたどるのはとても興味深く感じます。
〈読書中〉
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