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【ぽってりふくよか、ハッピーな縁起物】すずきたまみ インタビュー

すずきたまみ 個展「すきなものだけ」を、2024年7月31日(水) – 8月11日(日)の期間にピカレスクギャラリーで開催いたします。

今回は、すずきたまみさんにご自身のことや制作エピソード、今回展示される作品についてインタビューしました。ぜひお楽しみください。

自己紹介をお願いします。

栃木県出身・在住です。

陶芸は、多摩美術大学の工芸学科陶プログラムで4年間学びました。 卒業後、アパレルの会社に就職し、自宅で陶芸を続けSNSに作品を投稿したり、ハンドメイドサイトでの販売・ギャラリー展示をしていました。

アパレル退社後、北海道の作家作品を取り扱ったセレクトショップ兼、子どものアート教室兼、Tシャツ屋さんで働きながら、自宅で作品制作・発表をしていました。

その後地元栃木に戻り、現在に至ります。

現在の作品の世界観が生まれたきっかけを教えてください。

子どもの頃から今も変わらず、キャラクターが好きです。
こげぱんコジコジミッフィーマムアンちゃんコロ助など。

さらに、キャラクターグッズの中でもぬいぐるみやキーホルダー、フィギュアなど立体物になっているグッズが好きです。 アニメや漫画のキャラクターだけでなく、ご当地のゆるキャラやお菓子のパッケージに描かれているキャラクター、飲食店のマスコットキャラクターなど、幅広く心惹かれます。
縁起物や郷土玩具もキャラクターのように見えているのだと思います。

さらに、食べることが大好きなことから、食べ物モチーフも好んでいます。そういった背景から、私の作品にはキャラクターと食べ物が掛け合わさったものが多いのだと考えています。

現在使用している素材を選んだ理由を教えてください。

私の中でやきものは、粘土成型と釉薬の2つの作業工程に分かれます。

粘土成型は、子供の頃に紙粘土が好きだったことが影響していると思います。 また、道具を介さず直接手で形を作れることも自分に合っているように感じます。

釉薬は、焼く前と焼きあがった後では色や質感が大きく異なります。 窯の中で、魔法がかけられているような気持ちになります。 自分でこんな風にしようと思いながら色を塗っていますが、窯から出してみると、全然違ったり予想外なことも多々あります。 予想を超えてくることや自分でコントロールできない部分があることが面白くて好きです。 何年陶芸をやっていても、窯から作品を取り出す瞬間は、新鮮でわくわくします。

さらに、釉薬の厚みで粘土成型時よりも少しだけぽってりとゆるやかに、ふくよかになる形と釉薬の質感が好きです。

普段、何からインスピレーションを受けていますか?

毎日送る普通の生活すべての瞬間から、ひらめいていると思います。

スーパーで食材がずらりと並んだ姿を見て、たくさん並ぶシリーズ作りたいなぁとか

たまに出掛けて、壮大な自然を見た次の日は、とにかくでっかくしてみたら面白いかもなぁ

ラジオで釣りの話してたから、くまに釣りさせてみるかぁ
何かやっている場面シリーズ可愛いかもなぁ

知らないおじいさんに、道じゃなくて近道聞かれて笑っちゃったなぁ、地図モチーフで何か作れないかなぁ

発想の段階では、かなりゆるく広く拾って、実際に粘土で作ってみるとまた別のアイディアが浮かび、変わることが多いです。

影響を受けたアーティストや、作品はありますか?

高校2年生の夏休みにオープンキャンパスで見かけた稲葉友宏さんの作品に感動して、私もこういうものが作りたいと思い、美大受験を決めました。

それから、デッサンなどを学ぶ美術予備校に通うようになり、同世代の美術繋がりの友達ができ、美術館にも足を運ぶようになり作品に触れる機会が格段に増えました。

その頃は、身近な予備校の先生の作品や、自分よりもかなり前から美大を志していた友達の作りたい作品や、好きな作品の話に影響されていた気がします。

その後、美大に入り自分の学科の教授・講師の作品や先輩の作品、座学で取り上げられた作品やアーティストに強く影響されました。 特に卒業制作を作っていた4年時は、アウトサイダーアートについてもよく考えて、同級生と話していました。 岡本太郎アドルフ・ヴェルフリChim↑Pom奈良美智キュンチョメ など。

これからどんな作品を作りたいですか?

今回初めて縁起物モチーフで100点以上の作品を作りました。
時間の限り制作しましたが、まだ実現できていないアイディアがたくさん頭にあります。 縁起物は、その名の通りおめでたい縁起の良いモチーフや幸せを願うものが多く、作っていて自分もハッピーな気持ちでい続けられた気がします。
この路線をもっと深く突き詰めていきたいです。

ー ご出展いただく作品のコンセプトを教えていただけますか?

雪うさぎ寿司(6貫いくら)

雪うさぎをモチーフに作りたいと思い、どんなものが作れるか考えました。 白い物→白い食べ物→お米→ご飯→おにぎり→寿司 と連想していきました。

お米粒一つ一つを雪うさぎにしようか、まるっと一つの雪うさぎにしようか お皿に載せるか、一貫か、ネタが大きすぎると雪うさぎの顔がみれないな、など考えながらこの形にたどり着きました。
焼き上がると、寿司の元祖は雪うさぎなのではないかと思うほどしっくりきます。

意外性とさりげない雪うさぎが気に入っています。

福助饅頭

福助の座布団に座るという部分を色んな物に置き換えました。

本来ならのんびり正座なんてしていられなさそうなサーフィン(サーフボード)、座布団の四角い形からヒントを得たホットケーキの上のバターなど、そっと佇む福助シリーズの中でもイチオシ

お饅頭を割ると中にそっと入って佇んでいる小さな福助。
何でそんなところに?という、なんとも言えない可愛さがあります。

年柄年中正月飾り(鶴)

一年中飾りたくなる正月飾りを作りました。
ゆるく優しい色合いとおめでたいモチーフたちが毎日ハッピーな気分にしてくれそうです。
紅白の御幣はハート型にしました。
リボンやお花、水玉模様を使用し、とにかく可愛らしく仕上げました。
のんびり優しくて憎めない、なんとも言えない表情のおかめが気に入っています。

お客様、ご来場予定の皆様に向けてメッセージをお願いいたします!

どうかお気軽に、お散歩がてら見に来て頂けたら、嬉しいです。
今回、気取った作品は1つもありません。 難しいことは何もしていません。

とにかく好きなものだけを作りました。 そして、たくさん作りました。 好きな子を見つけてもらえたら、とてもとても幸せです。
皆様のご来場、心よりお待ちしております。

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すずきさん、たくさんの貴重なお話をありがとうございました。
皆さまはどのエピソードが心に残りましたか?

ピカレスクスタッフは「作っていて自分もハッピーな気持ちでい続けられた」という言葉が印象的でした。
ぽってりふくよかな、なんとも言えない可愛さを持つ作品たちを通じて、皆様のお心へもそのような気持ちが生まれたら、とても嬉しいです!
ぜひ、すずきたまみさんの個展で「わたしにぴったりのハッピー」を探してみてはいかがでしょうか。

190点以上に及ぶ、すずきたまみさんの新作を一堂に鑑賞できる貴重な機会です。皆さまのお越しを、お待ちしております。

すずきたまみ 個展「すきなものだけ」

〈会期〉2024年7月31日(水) – 8月11日(日)
〈詳細〉https://picaresquejpn.com/suzukitamami_exhibition_2024/
〈すずきたまみ 公式SNS〉
Instagram https://www.instagram.com/suzuki.tamami/

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【基本営業日時】
*営業 水 - 日・祝 11:00 - 18:00
*定休 毎週月火
*会場 Picaresque Gallery
*住所 東京都渋谷区代々木4-54-7
*電話 070-5273-9561

■開催中&過去に開催した展示一覧
https://picaresquejpn.com/category/information/
■開催&開催予定の展示一覧
https://picaresquejpn.com/exhibition-calendar/


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