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読書の秋2021 PHP研究所編

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【note×PHP研究所】「#読書の秋2021」感想文コンテストの優秀作品を発表いたします★担当編集者の選評あり★

「#読書の秋2021」に多数の応募をいただき、ありがとうございました! 優秀作品を発表いたします。 PHP研究所の課題図書をお読みいただき、感想文をお寄せいただいたみなさま、まことにありがとうございました。投稿された記事は、著者と担当編集者がすべて目を通させていただきました。どれも素晴らしい内容で、嬉しく思うと同時に、最後まで選考に悩んでしまいました。 さて、お待たせいたしましたが、優秀作品を発表いたします! ➀課題図書『9割の社会問題はビジネスで解決できる』【優秀賞】島田

熱い思いや感想を、多くの人に、そして著者に届けよう! 「#読書の秋2021」読書感想文コンテストに、PHP研究所も参加いたします!

昨年、大好評だったnoteさん主催のイベント「#読書の秋2020」。読み応えのある感想文がたくさん集まった、素敵なコンテストでした。投稿内容も、読書の感想にとどまらず、作者への熱い思いが伝わる、魅力的なものでした。そこで今回、「#読書の秋2021」には、PHP研究所も参加させていただくことになりましたので、どうぞよろしくお願いいたします! お寄せいただいた感想のなかから、PHP研究所の優秀賞に選ばれた方には、賞品として「著者のサイン本またはサイン色紙」+「図書カード5,00

「前を向け」なんてたやすく言うな

その本を知ったのは、確か9月、近所の歯科医院のテレビ画面で、組まれていた特集を目にした時だ。 適応障害と診断され、休職したての午前11時半。手も足も抜けそうなその憂鬱感たるや形容できないほどだが、いかなる場合においても歯は大事。24年連続虫歯ゼロ賞の偉業を更新し続けている私にとって、3ヶ月毎の定期検診は何があろうと欠かせない。 …とはいえ、怠いもんは怠い。デキる女気取りで意気揚々と午前の早い時間に予約を入れた過去の自分を心底恨みながら、目の前で流れる映像をぼけっと眺める。

素直で正直な兄妹の物語

母が生き方が不器用な兄を優先する(せざるを得ない)為に、自分に向けられる愛は少ないと寂しく思いながら生きてきたと、自分の本心をちゃんと受け入れている羽衣子だからこそ、反目する道の発した素直な言葉に心動かされることができたのかもしれないと思う。自分に正直にしか生きられない道だからこそ、人はひとりひとり違うということが誰よりも理解でき、そのぶれない、揺るぎない生き方、在り方、発言が、人を、人の心の凝りを溶かしていく様に考えさせられ、小手先でどうこうしようとジタバタしている私自身を

どんなふうにもなれる<ガラスの海を渡る舟>

ガラスの海を渡る舟 著者:寺地はるなさん 今日はちょっとついていない。 人の些細な言葉も気になるし、傘も持ってこなかった。そう、いつのまにか良い悪いで分けてしまう自分がいる。そんな私に、本作の主人公の道(みち)は、自ら生きる姿勢と、妹の羽衣子(ういこ)に向き合う言葉を通してたくさん語りかけてくれました。 ガラス工房を始めることになった兄妹が一緒に過ごす10年間を描く本作は、妹の羽衣子が兄に対して嫉妬のような感情を抱いていることから始まります。 「道には目には見えないしる

寺地はるなさん 「ガラスの海を渡る舟」

【ふつう】ってなんだろう。 小さな頃からずっと私は学校の担任などが求める【ふつう】にはなれなかった。 そして【ふつう】じゃないことで 疎まれることも多かった。 特に【ふつう】というのものの基準がわからなくなった時がある。 20数年前、私は最愛の両親と妹を一度に亡くした。 私が20代前半で結婚して 、まだ日も浅い時だった。 多くの人にとって【ふつうじゃない】亡くなり方をした三人を、親戚は恥ずかしいから密葬にすると口々に話したのだ。 みっともない死に方なんてこの世にあるわ

#読書の秋2021『ガラスの海を渡る舟』寺地はるな│Similar but not the same.

夫に映画デートに誘われた。 「何年ぶりだろう」と考えても思い出せないくらい久しぶりで、時の流れの速さを思い知る。 いつも仕事に趣味に飛び歩き、ほとんど家にいない夫。 『夫とデート』というと仲のいい夫婦というイメージかもしれないが、うちに限ってはロマンスなど全くなく、悲しいかな、現地集合。 夫より先に映画館に着いたのがなんだか張り切っているみたいで嫌だったので、時間潰しに近くの書店に入った。 ずらりと並べられた店先の新刊書。 それぞれのタイトルを眺めながら店内に足を

9割の社会問題はビジネスで解決できる を読んで

この本もきっかけは、新聞広告だった。 そして、あれ、この人TEDで見た人じゃなかったっけ。 そうそう、ありました。 2016年だから5年前、 5年間でどんな進歩したか興味津々で読み出しました。 みなさんも、まずTEDごらんになったら。 https://youtu.be/cjtmDEG-B7U シェアハウス、ハーブティに始まった彼の活動が、どんなに幅広く、また多くの社会起業家を作り出しているか。 そして、失敗しながらも作り出した、問題解決のシステム。 すごいなぁ。 しか

やっと腑に落ちた「ソーシャルビジネスってそうなんだ!」『9割の社会問題はビジネスで解決できる』

田口一成さんの『9割の社会問題はビジネスで解決できる』を拝読しました。 ソーシャルビジネスという言葉は聞いたことがあって、でもわかったようなわからないような、興味があるような私とは遠いもののような、そんな感覚でした。 それが、この本を読んで一気に腑に落ちて、 なんなら「私にも何かできる!」と燃えてしまったほど感銘を受けました。 よりたくさんの人にこの本が届いてほしい気持ちを込めて、勝手に宣伝マンガを描いたのでご笑覧ください。 ソーシャルビジネス、すごい!!「カネになら

『世界は「愛とワクワク」で満ちている』

こんばんは、めぐしです。 今回は、 PHP研究所さんから出されている 櫻いいよさんの著書 『世界は「 」で満ちている』 を読んだ感想を書きたいと思います。 まず初めに、 「今回の課題図書を一冊買って読もう!」 と決めていた僕は、 何の本にするか選んでいました。 「どれにしようかな~?」 すると、 この本が視界の中に入ってきました。 本のタイトルを目にした時に、 「この「 」の中身はなんだろう?」 「気になる。。」 という空白を埋めたくなってしまう 人間心理に見事

優しい気持ちになりたくて読んだ本の話

読書をする目的は、優しい気持ちになりたいとか、感動したいとか、何かしら自分の感情を揺らしたい衝動にあると思う。あふれるコンテンツの中から、自分の時間を削って読もうとするには理由があるのだ。 寺地はるな著の「ガラスの海を渡る舟」を読もうと思ったのは、優しい気持ちになれるというネットの評判がきっかけだった。育児と仕事の両立の疲れた日常の中で、読書することで優しい世界に浸りたいと思ったのだった。 ガラス工房を営む兄と妹のお話で、性格がまるで違う二人の成長物語のように感じられた。

【感想】ガラスの海を渡る舟

私がこの本を選んだ理由はいくつかある。ガラスの海という表現が素敵なこと、ガラスは繊細で自分と似てるのかなと思ったこと、自分も海が好きなこと、本のカバーの青の色合いが素敵なこと、ちょうど同じくらいにガラス工芸展を観に行って縁を感じたことがあげられる。 吹きガラス職人の兄妹の10年間の歩みが主な内容である。皆と同じようにできないが特別な「しるし」を持つ兄とどれも普通にこなしてしまう妹。お互い憧れを持ちながら理解しあい、ガラス工芸を通して歩み寄っていく物語。 「羽依子にとっての

「ガラスの海を渡る舟」 寺地はるな

「前を向かなければいけないと言われても前を向けないというのなら、それはまだ前を向く時ではないです。」 「ガラスの海を渡る舟」 寺地はるな 里中道(みち)、里中羽衣子(ういこ)、2人の兄妹は祖父の遺志を継ぎ、大阪の空堀商店街でガラス工房を営んでいます。 テモトクヨウ それは、里中道(みち)がはじめて耳にした言葉でした。それと同様にこの本を読んで、僕もはじめてテモトクヨウというものを知りました。 「手元供養」 骨を手元に置いて供養すること。 道はおじいさんに、はじめて

第114回:『ガラスの海を渡る舟』は、明日を生きるための力となる物語。

こんにちは、あみのです。 今回の本は、寺地はるなさんの『ガラスの海を渡る舟』という作品です。公式コンテスト『読書の秋2021』の課題図書一覧を見て、「ガラス」というモチーフや綺麗なカバーイラストから伝わる「キラキラ」に魅力を感じ、手にしてみました。 今作では「ふつう」とは何かを考える箇所や、「自分に自信をつけること」について描いた箇所がありました。 すぐ自分と人を比べてしまったり、自分のことを好きになれなかったりと私の悩みに触れていた部分も多く、毎日が生きやすくなる方法を教