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ガールズバンドクライがめっちゃ好きだ|もしも君が泣くならば

Amazonプライムでなんとなく見初めて、気がついたら6時間弱連続で13話全部見終えてました。その勢いのままこれを書いています。

普段アニメはあまり見ない、にわかオタクなのですが……それがこれですよ。

※ネタバレあるのでご注意ください

まだ観てない人、1話はYouTubeで無料だからとにかく観ろ!!!!(圧)


泣いちゃうよ、これ

タイトルのだじゃれじゃなくて、心が痛くなって苦しくて、純粋に感動して、涙するやつです。

この作品、最初は「ぼっちざろっくが面白かったから、じゃあ似たようなもの(全然似てないし両作品に失礼)見てみるか」と思って本当に何も考えず、公式サイトや他の情報も一切調べずに、なんとなく再生し始めました。普段そういう情報を全く追わないもので。

だけど、1話からいきなり怒涛の展開ですぐに引き込まれました。これは。色々と激しすぎる。

そしてめちゃくちゃ重い。かなり重たい。
暗い(だじゃれじゃない)し、だいぶ闇深いし、特に主人公の仁菜は情緒不安定すぎて……。見ていて常にヒヤヒヤする。

でも、それがすっごくリアルだから、作品世界に引き込まれる大きな理由の一つなのだろうな、と。

高校中退して一人上京した17歳が冷静でいられるはずはまずないだろうし、作品終盤で思い込みが激しすぎたことが判明するも、しかしあの厳しすぎる家庭で育ったらそりゃ捻じ曲がってしまうよね、と。

心理学でジークムント・フロイトの原因論とアルフレッド・アドラーの目的論はよく比較されがちですが、細かいところは端折るとして。
僕は両者どちらかに0か100かではなく、どちらも同じくらい、50:50ほどを基本として存在しているのではないかなぁ、と思うのです。

あんな状況で、仁菜が「これは全て私が選んだ不幸なんだ」とか言ってたらメンタル強すぎて何なんそれってなるし、アニメ作品としてもあまり面白くないはず。

いやぁ、でもね、全てのキャラクターがめちゃくちゃ人間味に溢れていてとっても魅力的ですね。このくらいのシリアスさ、好きだ。
「ガールズバンド」と銘打っている、それはアイドル化してしまったダイヤモンドダストのようにフェミニンなもので視聴者を釣っている、集客しているのかなと思って、実際僕もそれに釣られて見始めたわけですけど、全然そんなことなかった。

きっとこれは各キャラクターの性別なんかはどうでもよくて、人間の中身が、ひとりひとりがどんな人物であるか、ということがものすごく大切に描かれているから。

だって、それこそ1話からずっと仁菜は桃香にしきりに「あなたの曲で救われた、曲が好きだ〜」と言っているし、エピソード8ではもう「桃香さんが好きです」「決まってるじゃないですか、告白です」って
……!!!!!!

個人的超激アツポイント。最後にフェスで大舞台を飾るシーンよりも、他のどんな場面よりも、もちろんどこもものすごく素晴らしかったのだけど、全話通してここの場面が一番好き。

だってさ、ねぇ。ここまでなるって思わなくない??
ただ曲が好き、それに救われたってだけかと思ってたら、本人の人間性までも全てを好きになって。

ステキとか素晴らしいとかいう言葉を書き連ねるほどに、あの体験の感情が無駄に削り取られてしまう感じがするのでこれ以上書きませんし書けないですけど、とにかく、好きだ。大好き。

現実と理想の狭間で

バッドエンドだったら後味悪くて嫌だなぁと途中身構えていたのですが、そんなことなく、ライブもうまく行ってフォロワーもある程度いる状態でハッピーに終わりましたね。

でも、これは創作作品だから上手くいくのだろうな、と。そりゃそうなんですけどね。

例えば。
仁菜はしきりに皆から歌と声を褒められるけれど、それは天性の才能があったからということだし。
多少のごたごたはあると言えど、あんな首尾よく最高のバンドメンバーに出会えると思えない。
公式サイトや各キャラの発言からも分かる通り、それぞれのビジュアルが元々良いことも売れることに大きく起因しているだろうし。
なんだかんだバンドだけで生活できるようになっているけど、5人もいきなり生計を立てることができるようになっているなんて、本当にごく僅かな確率じゃない?と思うし。

他にも、ん?と思わなくもないところが全くないわけではなかったです。

第一話で仁菜が「スマホの充電切れた!」と言っていたけど、新幹線って座席にコンセントあるよね?と思ってしまったり、人に道聞いて無視されていたけど、東京近辺の人って普通に親切だけどなぁ、と思ってしまったり。

高校中退するのではなく、通信制に切り替えて大学も通信制にするとか。あそこまでの自己主張や情熱、成し遂げたいことがあるなら、総合型選抜でも入試突破できそうだし。
というか一般大学じゃなくて音大の声楽科にしたらいいんじゃない?と。
あの歌声と活動実績があれば特待生で入れるでしょう。

トゲトゲメンバー全員で、すばるの家に居候して生活費を抑えてその分バイトを減らして楽器練習をするとか。広そうだから防音室を設置してスタジオレンタル代も減らしたり、とか。
あと、おばあちゃんが大物女優であることをもっとゴリゴリに活用していくとか。

……ね。

で、これでアニメを観て気分が盛り上がって視聴者は「じゃぁちょっと自分もギター買いに行くか!!」となる人が続出するわけで実際僕も昔そうだったのですが、楽器ってね、めちゃくちゃ難しいんですよ。そりゃそうなんですけど。結局売ってしまった。

一朝一夕にできるようになるものであるはずがないし、そして地味な練習をひたすらにずっと続けていく必要がある。

まぁでも、そんな細かいことはどうでもいいと思うほどに最高の作品でした。出会えてよかった。
心から、ありがとうございますm(_ _)m

追記

これ、Wikipediaとかで詳しく調べてみたら、声優と楽器担当の人は同じなんですね……凄すぎる……そんなことって人間できるんだ……
驚きしかないです。

音楽と演技と声、3つも才能があるって尋常じゃない。

しかもアニメ制作よりも先にメンバー募集、楽曲制作から始まったというのもおったまげ。

熱量が半端じゃない。だからこそ、どこまでも深く伝わってくるものがあるのでしょう。

いや、だけど、それを知った上で、大変申し訳なのですけど、音楽よりもエピソード8のあのシーンの方が好きなのです……
そもそも比べることではないとも思うけれども……

音楽も死ぬほどシビレて最高なのだけど、それよりも人間同士の関係性、繊細な心の揺れ動きに圧倒的な魅力を感じるのです。
それは僕個人の価値観や感性の問題でしかないと思うのですが、うーん、でもそっちがメインで熱く語りたいことなのです。理屈じゃなくて。

とにかく、こんな一個人のたかだか2,800文字くらいしか書いてない、よくわからない感想もどきのようなものじゃなくて、アニメを観ろ!!!!!!(圧倒的圧)
まぁ記事冒頭にネタバレと書いたので、本編見ずにこれを読んでいる人はいないと思いますけども。

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