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健全な夫婦が持つ、二人の間の「境界線」


夫婦間でこのようなことはありませんか?

●本当はやりたくないのに、ついつい相手のいいなりになってしまう
●相手の行動に対して、嫌だと思いつつも、断ることができない

これは、夫婦間で境界線が引けていないことが問題かもしれません。

境界線(バウンダリーともいいます)とは、
「私」と「あなた」の間に引くラインです。
「ここまでは私の領域。だから、ここから中には入ってこないでね。」
というラインです。

境界線の必要性

先日、我が家でこのようなことがありました。

子どものマイナンバーの更新で、スマホ上で申請手続きが必要となりました。

妻が「私のスマホあっちの部屋だから、ここにある、あなたのスマホ使うよ」といって僕のスマホを使おうとしました。

それに対して、僕が、
「いや、俺のスマホ使われるの嫌だな」とか、
「自分のスマホ使ってもらえるかな」と言えれば、
それは妻との間で、境界線を引けているといえます。

たとえ夫婦間でも、「自分が友達とやり取りしているメールは見てほしくない」とか「自分のバッグを勝手にあけてほしくない」とか「私が望んでいない時に、身体に触ってほしくない」とか、それぞれあると思います。

夫婦間で境界線を引いて、嫌なことを嫌だと言えることは、自分を大切にすることであり、また、相手と「いい関係」を保っていく上でも、とても大切なことです。

境界線を引く上での考え方


境界線を引く前提にある考え方は、「私とあなたは別の人間」という考え方
です。
言い方を変えると「私は、必ずしも、あなたの期待通りの人間とは限らない。」という考え方です。

ところが、夫婦間では、近しい関係であるゆえに、この境界線があいまいになり、お互い境界線を越えて侵入しがちです。

相手の期待に応えるために自分自身を犠牲にしていると、境界線が分からなくなってきます。

境界線を引くときの原則的な6つの考え方を紹介します。

1.相手の感情と私の感情は別。私の感情は私だけのもの。
2.相手の感情について、私は責任を負わない。
3.相手の感情を、私はコントロールしようとしない。
4.私の感情を表現するかしないかは、私が選択する。
5.私の行動は、私が決める。
6.私の行動を他人がどう評価するかは、私の価値には関係ない。

『アダルトチャイルドが人生を変えていく本』


特に強調したいのが、2番目の「相手の感情に、私は責任を負わない」ということです。

自分の言葉や行動を、相手がどう受け取り、どう感じるかは、自分がコントロールできるものではありません。

コントロールできるものに対して、責任を必要はないのです。

僕のスマホの例で考えましょう。

僕が妻からの意見を拒絶することで、妻は

・自分のやろうとしたことが拒絶されたことでの不満や怒り
・自分が夫から信頼されていないのではないかという心配や不安

を感じるかもしれません。

つい、その感情を相手に感じさせまいと、自分が我慢することで、結果、自分が犠牲者になってしまいます。

相手の感情は相手が責任を持つというのが原則です。

だからといって、相手を突き放すという意味ではありません。

たとえば、「そう、信頼されていないようで嫌なんだね」と妻の不満や不安を受けとめ共感することはできます。

その上で、お互いが納得のいく解決策を探していけばいいわけです。

今日の最後に、ゲシュタルト療法の創始者フレデリック・パールズ博士の、「ゲシュタルトの祈り」を紹介します。

私は私のことをする。
あなたはあなたのことをする。

私は、あなたの期待の応えるために生きているわけではない。
そしてあなたも、私の期待に応えるために生きているわけではない。

私は私、あなたはあなた。

もしも偶然、私達の心が触れ合うならば、それは素敵なことだ。
もし触れ合えないとしても、それは仕方のないことだ、

『ゲシュタルトの祈り』


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