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対人関係を不安定にさせる白黒思考

このところ、僕たちに備わっている心を守る仕組みである防衛機制についてお伝えしています。


今回は、防衛機制の中でも、特に不健康な防衛機制であるスプリッティングをご紹介します。

スプリッティングというのは物事をゼロか100か、あるいは善か悪か、といった見方で見ることです。

つまり物事を二極化して捉える見方です。

素晴らしいかダメかと言い換えることもできます。

素晴らしくないんだったらもうそれは駄目だっていうことです。素晴らしいとだめの中間がないのです。

このスプリッティングしてる時のものの見方を、白黒思考という時もあります。物事を白か黒か止めちゃうわけです。中間のグレーがないわけです。

スプリッティングの状態にある時には、僕たちは他者のことをいい人か悪い人かという見方をしてあります。あるいは、敵か味方かというそういう見方です。

例えば、あの人はいい人だと思っていても、その人の悪いところを一つでも見つけてしまうと、あの人は悪い人だに変わっちゃうわけです

ちなみに子供は、まだ心の構造がぜい弱なので、基本的にこのスプリッティングで世の中を見たりします。

例えば小学生なんかは親友といきなり絶交したりしますよね。

大人になってもこのスプリッティングをよく使う人にとっては、この世の中にはいい人と悪い人がいるわけです。

しかしこの世の中にパーフェクトな善人なんていないわけです。また100%悪人も存在しないわけです。つまり人は皆グレーな存在なんです。

いいところもあれば悪いところもある。こんなふうに長所も欠点も含めた全体としてグレーな存在が人間なわけですけれども、そのグレーなものをグレーのまま見ることができるとすれば、これは大人の心理ということになります。

しかしスプリッティングしてるときはそういう見方ができないんですね。いわば子どもの心理です。

例えば、夫婦関係においても、完璧な夫、完璧な妻というのはいない訳です。

ただ、スプリッティングしているときには、この人はいい夫、妻なのか悪い夫、妻なのか敵なのか味方なのか、そういうものの見方になってしまうわけです。

また、特定の相手が、いい人から悪い人にくるっと変わったりします。

この人はいい人だと思っていても、その人の悪いところを一つ見つけると悪い人に変わっちゃうわけだして、白から黒に変わっちゃうわけです。

ですので、スプリッティングしてる人っていうのはそれまで好意的に接していた人に対して急に冷たく接するようになったりすることがあります。

結果的に相手は、そういう人に対して振り回されたりすることがあります。

どうでしょう、あなたもちょっと過去を振り返ってみた時にそんな感じの人が周りにいたことないでしょうか?

それまであなたに対してとても好意的だったのに、ある時から急に態度が裏返って、なぜかわからないけど冷たくなったとか急に無視してきたとか。

もしかしたらその人は、スプリッティングしていてその人にとってあなたが急に白から黒に変わったのかもしれないですね。

パートナーがスプリッティングしたりすると、こちら側としては、相手の急激な変化に振り回されることがあります。

スプリッティングは、防衛機制、つまり心の守りなのです。

グレーなあいまいな状態、不安定な状態、どっちつかずな状態に、心が耐えきれず、ゼロか100、白か黒ではっきりさせないという心理なのです

対人関係を安定して長続きさせるためには、本来グレーである人間をグレーのままみてグレーのまま付き合うという、そういうことが必要になってくるわけです。

もし、パートナーがスプリッティングした際には、心を守ろうとしているんだな、とか、グレーのままで考えられず、子どものような状態なのだな、と理解して頂きたいです。

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