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つながる 『失われたものたちの本』と映画『君たちはどう生きるか』



『10の奇妙な話』のつづき  



帯の推薦文

宮崎駿
「ぼくをしあわせにしてくれた本です。 
 出会えてほんとうに良かったと思ってます。」
 



『失われたものたちの本』

君たちはどう生きるかの
映画を観る予定にしていたため、
本の内容とは
関係ないかもしれないけれど…


映画を見る前にちょっと読んでおきたく
急ぎ目に読みはじめる
半分ほどしか読めなかった(>_<)



本の内容は紹介文で少し知っていた



はじめは主人公の深い深い
悲しみを描いた話


大切な人を失うことへの
どうしようもない抗い
さみしさ
絶望感
喪失感が痛いほど伝わり

 

胸が苦しくなる 

読んでいると涙が溢れ出す



亡くした大切な命について
今は触れたくなかったのに…

でも、タイトル的に
そうだよね(>_<) 


この本はファンタジー


どこから
どう変化していくの、、?

??

だんだんと
ファンタジーの世界へ誘う


それもダークな怖い残酷な世界へ


いつの間にか
悲しかった感情はどこへやら


知っているようで
知らない不思議で不気味な世界を
もっともっと知りたくなっていく



P. 172

はじめて、クスッと
笑えた

ここの物語には怖さはなく
単純に面白かった

もう少しこの様な
面白い話があったのなら
気楽に読めたのかも。 


でも、それでは話が別ものに
なってしまうね



残酷で…生々しく怖いシーンや
本当にあったグリム童話の本のように
毒々しく
グロテスクな内容が多い。


作者は
そういう部分をさらっと書いおり


こちらも割とさらっと読めたけれど、、
残酷さが強いから
万人受けはしないだろうな。



物語は進み
どうなるのか、
気になる! 気になる!
 


作者は大切な人を失った経験があるのかな?
それとも自分が死の淵に
たったことがあるのかな?


読みながらリアルに感じた

 

人生、誰もが避けては通れない
深い悲しみや喪失感
まだ経験していなくても
いつかは経験すること


闇を描き
少年がすすんでいく姿




最後まで読んでよかったと
涙を流し
温かな気持ちになりました




映画とのつながり


本を半分近く読んだ状態で映画を鑑賞

君たちはどう生きるかの
エンドロールでは
原作 宮崎駿とあった


でも、映画を観はじめてビックリ


設定がほぼ、
小説と同じじゃないですか!


途中〜ラストのラストは
違う話ではありましたが…



土台部分や
インスピレーション
この本から受けた影響が
かなり大きなものだったんだろうな


本は残酷さが強いから
映像化、ましてやジブリ作品には
向いていない

 

映画は7年前から
考えられていたようで、
制作に3年かかったそう。




作者ジョン・コナリー
失われたものたちの本

2006年 イギリスで出版
2015年 日本で翻訳され単行本が出版
2021年 短編を追加して文庫化


私が読んだのは文庫本で 
短編も面白かった😁

10の奇妙な話とは
レベルの違うダークファンタジー 

少しダークな本を読みたい方には
…奇妙な話をオススメします


土台、設定は映画と
同じではあるけれど
映画の世界観のつもりで読むと


残酷な世界に少し気が滅入って
しまうかもしれません…


重々しいダークな
異世界ストーリーを
読んでみたいと思われる方は
読んでみてはどうでしょうか?



おわり

洋書版




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