【詩】ひとりくらし
灯りを落とした夏の夜
ヤドカリが机の上を行く
彼は運ぶ、海の家
ひとり住まう閑居には
ぼくと彼の二人きり
今宵の月を見ようなら
思い出すのは故郷ばかり
灯りを落とした夏の夜
ヤドカリが机の上を行く
彼は運ぶ、海の家
ひとり住まう閑居には
ぼくと彼の二人きり
こうべを垂れて耳すます
聞こえてくるは故郷の音
灯りを落とした夏の夜
ヤドカリが机の上を行く
一人住まう君の寂しさを
抱いて夜はふけにけり
2020年7月19日
『ひとりくらし』
taiti
この記事が参加している募集
貴重な時間をいただきありがとうございます。コメントが何よりの励みになります。いただいた時間に恥じぬよう、文章を綴っていきたいと思います。