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naomi
2021年12月30日 21:31
私が蛇口をひねる時は慎重だゆっくりとあたりに飛び散らないように加減しているもう少しひねれば良いのにと自分でも思うほどしかしいつも君は蛇口を思いきりひねる手加減などせず限界までそんな君がうらやましい好きなものは好きと大きな声で言える君が嫌なことは泣いて叫んではっきり嫌だと主張できる君が感情の蛇口を思いきりひねることができる君がうらやましい
2021年12月29日 18:58
繋いでいた手をふりほどいて君は走り出す「待って」咄嗟に出た大きな声心配と少しの怒りが後を追う「はい、どうぞ」無邪気に笑う君のその小さな手には花が一輪思わずぎゅっと抱きしめる君のその優しさとその愛をいつかくる その日までひとり占めにしていたい
2021年12月28日 17:40
あなたの笑顔を見たことがない喋りかけても笑いかけてもあなたはどこか知らん顔「すき焼き食べたいなあ。」よし食べよう本当はだめだけどせっかくだからみんなで食べようすき焼きを食べながら初めてあなたの笑顔を見ましたそれが最後の晩餐でしたあなたが居た部屋の前を通るたび切ない甘さが香るのです
2021年12月27日 18:33
あっみだっくじ〜♪あっみだっくじ〜♪軽快なリズムと軽やかなステップ地面に映る 柵の影その先にアタリはなくてもあのワクワクは確かにある君を見れば分かる
2021年12月23日 17:14
ただひたすらに実を拾う。彼女にとって"きれいな実"それだけが選ばれる。彼女に弾かれ、地面に落ちた実を手に取る。一見きれいな実だ。しかし裏返すと穴がひとつ。「これ、欠けてるけどおもしろいよ。」「うーん。じゃあ、それも入れていいよ。」そっと袋の中へ、その実を入れる。「お節介だな。」そう言われた気がした。だから「お節介だよ。」そう答えた。君は知らないかもしれないけど私
2021年12月17日 16:31
「これが欲しいの。」小さな君と睨み合うこと約20分戦いは続いている私は卵が買いたかっただけ聞いているのか神様あの時ついた嘘があの時したズルが巡り巡って今の私を苦しめている人生うまくできてるなぁさすがです、神様とりあえず今日は夕飯の支度があるのでまた今度って訳にはいきませんかね?神様に鼻で笑われた
2021年12月16日 08:20
本日何回目かもわからない「起きや」を寝室に放つ。寝室の壁には言葉が刺さっている。今日放ったものなのか、昨日なのか、いつの言葉なのかは分からない。真っ直ぐに冷たく刺さる「起きや」という黒い文字。実家の私の部屋にもこの文字がたくさん刺さっていた。寝室の壁に穴が空くのが先か、娘の成長が先か、私は少しワクワクしている。いや、今は娘を起こすのが先だ。「起きや〜!」
2021年12月12日 15:53
幼稚園からの帰り道、サッカー教室のチラシをもらった。かれこれ3回目。もはやチラシというかゴミだ。ゴミをもらうな私。日焼けをし過ぎた青年が説明をしてくれているけど、その説明ももちろん3回目なので、私は薄目を開けて立っているだけ。言葉が可視化できたら足元に積もっていくのが見えただろうな。紅葉した落ち葉と誰にも受け取られなかった言の葉。どちらが綺麗だろう。なんて考える訳もなくただただ棒立ちの