どうすれば、もっとうまく書ける?←書く前が大事!
野球のピッチャーが、よりよい球を投げるためにはどうすればいいのでしょうか?
方法の一つに、投球フォームの分析と改善があります。
「投げる」という行為を細分化し、
などを改善していくのです。
同じように、「わかりやすい文章を書く」には、
が不可欠です。
書くことに苦手意識を持っている人は、細分化された各項目の「どこが苦手なのか」を明確にすれば、書く力がレベルアップします。
「そもそも、どうやって書けばいいのかわからない」という方の参考にもなります。
「わかりやすい説明の書き方講座」の2回目です。
★5週連続でnote公式のマガジンに選ばれています★
この講座は、
という考えのもと、「よりよい説明ができるようになりたい」≒「よりよいnoteを書きたい」という方に読んでほしいと思っています。
1.細分化
「書く」行為といえば、実際に文字入力する場面をイメージされる方も多いのではないでしょうか。
ただ、国語科教育においては「文字を書く」以外の行為も「書く」に含まれます。
具体的には、下記のように細分化されます。
具体化しましょう。
「スパイスで作るカレーの魅力を紹介(説明)する記事」を書く場合です。
記述以外の項目もすべて重要です。
3.各項目の意義やポイント
細分化された6つの項目は、今後の回でも登場する重要な言葉です。
よって、今から大まかに説明します。
①主題の決定
→書きたいことを決める
主題とは「書くことの中心」です。
文章を書く時は、「書くことの中心」を決定しておかなければなりません。
文章の一貫性がなくなる可能性があるからです。
などということは、ありがちなのです。
主題は、
など客観的なもの=事実・物事の場合もあれば、
などの主観的なもの=感想・意見・思想の場合もあります。
noteで主題を考えるときのポイントを1つだけ挙げます。
それは、
です。
メリットは2つあります。
主題を限定するメリット①
→書きやすい
と言われたら、困る人は多いと思います。
しかし、
と限定されれば、書けそうな気がしませんか。
記事は、主題が限定された方が書きやすいのです。
だから、note公式もお題を提示して、ユーザーが書きやすくしてくれています。
では、どれくらい限定すればいいのか?
主題が「サッカー」では広すぎます。
限定した見事な例を2つ挙げます。
👇「高校サッカー」に限定
👇一人の監督に限定
このように限定すれば、書きやすいでしょう。
主題を限定するメリット②
→読まれやすい
実は、書きやすいだけでなく、読まれやすいです。
漠然と「サッカー」について書くより、
と限定して書いた方が読まれやすいです。
「コーヒー」より「朝専用コーヒー」の方が結果的に売れているのと同じです。
差別化することで、特徴を際立たせるのです。
②集材・選材
→書く材料を集める。そこから実際に書くものを決める。
小学生の頃を思い出してください。
先生が、
と言います。
あなたは、
と思ったのではないでしょうか。
「5枚も書けない」≒「書くことがない」という状態です。
「書くことがない」は、文章を書くうえでの最大の悩みと言えます。
「書くことがない」状態は、「集材」に課題があります。
集材の主な方法は以下のとおりです。
私の場合、材料は、紙のノートにまとめています。
たとえば、岐阜県にある下呂温泉(日本三名泉のひとつ)の材料を集めるなら、下のような具合です。
左側(黄色のふせん)に大項目、右側(水色のふせん)にその詳細を貼っています。
【ふせんを書く=材料が集まる】という仕組みです。
さきほど、
と書きました。
集材ができれば、「文章執筆の半分はクリアできた」と言っても過言ではありません。
(ご要望があれば、集材についての特集回を書きたいです😄)
多くの材料を集めることは、文量を増やす以外にも重要です。
非常に重要なので、もう一度言います。
なぜか?
新聞記者の方に、次のように教えてもらったことがあります。
島田紳助さんも『紳竜の研究』というDVDにおいて、漫才のネタを考える際、
と言っています。
材料を多く集め、その中から優れたものを選んで書けばよい説明文が書けます。
よい説明文は、丁寧な取材活動から生まれるというわけです。
③構成
→適切な順番で材料を並べる
あなたが家を建てるとします。
もし、大工さんが設計図を作らずに行き当たりばったりで建築し始めたら、不安ではないでしょうか?
「書く」における「構成」は、「家づくり」における「設計図」です。
「構成」を考えないで書くことは、設計図なしで家を建てるのと同じことなのです。
「説明文」における構成は、
といったものがあります。
④記述
→実際に書く
「書く」といったらこの「記述」をイメージする人がほとんどだと思います。
文章指南書も、「記述」に関するものが多いです。
(主語と述語を対応させる、など)
説明文においては、
などが大事です。
⑤推敲
→文章を客観的に見直す
みなさんは、外出する前に身だしなみをチェックしますよね?
人から見られる部分は、客観的に(鏡を使って)チェックするはずです。
文章も人から読まれるので、客観的にチェックしなければなりません。
と思う人もいるかもしれませんが、それは鏡で顔を見ないで外出するのと同じ。
なんてことにならないよう、必ず読み直しましょう。
推敲については、第9回で書く予定です。
4.【補足】細分化について
「書く」の細分化について、下記のように提示しました。
正しくはこうです。
各項目の間にある矢印が増えました。
実際に書く作業をする場合、各項目を行ったり来たりすることは頻繁にあります。
ということは、あって当たり前なのです。
各項目を往復しながら、よりよい文章を目指しましょう。
5.まとめ
長くなってしまったので簡潔にまとめます。
★★★★★★
1)書く行為は6つに細分化できる
2)主題を限定すれば、書きやすくなる
3)書く材料を集めれば、執筆は半分達成!
★★★★★★
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