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(全文)昔、わたしがロバだったころ。

昔、わたしがロバだったころ。人間になりたかったんだ。

〜〜〜

ある日、キツネと目があった。
キツネは言った。
ロバよ、ロバのままで良いではないか。
それでもロバは聞かなかった。
なぜなら、ロバは窮屈だ。
と。

そして今、ロバは人間となった。
しかし、彼は人間になっても、違う者になりたかった。
それは、ロバだった。
すると、キツネは言った。人間よ、人間のままで良いではないか。
それでも人間は聞

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よねちゃんの謎な昔話?

おはようよねちゃん

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創作、即興、物語をつくりました。

明日はあしたは明日はあしたは

明日はあしたは明日はあしたは

「君は私に何を聞きたいんだい?」

「未来です」

「今を見よ」

「過去に隠れて見えません」

「そんなものはカギカッコに入れておけばいい」

「過去だけに?」

「ハッハッハッ」

端的な言葉を探して、私は黙り込んでしまった。気まずい沈黙が流れていく。
「あ、」
「暑いよねー?」
「……あ、暑いですね」
見つけた言葉を持て余して、そっとしまい込み、作り笑いを浮かべた。そうこれでいい。話の流れを遮ってしまった償いにちょうどいい。聞き逃した会話をまた探し始めた。

大変な思いを持ってしまった。僕は顔が熱くなるのを感じていた。彼女は夕陽にかげる道沿いの川を見つめていて、川は光をキラキラと映していて、黄金色の夕日は僕らを同じように染めていた。僕らは夕日のことなど知らないように歩いていく。僕の思いなど知らないように彼女はふと呟いた。「明日ね……」

easy、簡単なことさ。
と奴は言った。俺の気も知らないでよくもまあ。なんて思ったが落ち着いて考えれば奴は奴で可哀想なもんだ。椅子はしなってクルンと回転をした。奴にも悩みはあるらしいことは俺も気づいている。同じ土俵にあがる気は無いがこの言葉は奴へ返そう。
easy、簡単なことさ。

それは青い空だった。突然切り裂いてゆく白い飛行機雲が線を描きぼやけて消えていった。
僕は今何をしていたのだろう。手には小さな種が三粒。黒い小さな種だった。僕はそれを大事にポケットに入れた。家についてポケットを探ると何もなかった。ただ、ポケットの底に小さな穴がポッカリと開いていた。

『夢を探して三千里』

何も見つからず家に帰ると、家族が優しく出迎えてくれました。
「見つからなかったよ」
「それは残念だったね」
「ごめんなさい」
「でも、見つけたね?」
「え?」
「ほら」
とニッコリ。
「ありがとう」
とニッコリ。
二人は本当に大切なものを見つけたのでした。

トコトコトコ ポテ ポテポテポテ ニャオ~ン ニャンニャンニャン パピョ パピョパピョパピョ ビュイーン ワレワレハ宇宙人デアルカナ? エ…… トコ トコトコトコ(ふりだしにもどる)

天邪鬼

おーい、天邪鬼ー。

おいら天邪鬼じゃないよ。

そうかい、素直なら食器洗ってよ。

やーだよ。

そうかい、じゃ、洗わなくていいよ。

洗うよ、洗うー!

天邪鬼!

えー? 天邪鬼じゃないよ。

じゃあなんだい?

素直な心に従っているだけさ。

誰も頼んでいないのに、と人々は指を指してあざ笑った。
それに気も付かないで
かれは讃えるうたを歌いながらはたらいた。
ある日、同じようなぼんやりやさんのかのじょが来て、
いっしょにうたを歌いながらはたらいた。
人々が悩む日も、
二人はうたを歌いながらはたらいた。
よい人生だった。

おなかへりたろー〜冷蔵庫の大冒険〜
わー、おなかへりたろー。何か食べよーっと!こっそりこそこそ。
「コラ!さっき夕飯食べたばっかりでしょ?」
「だっておなかへりたろー」
「しかもさっき私のお菓子も食べてー!」
「だっておなかへりたろー」
「しかたないなぁ」
「わーい!納豆だー!」

ポケットマン

僕はポケットマン。
ポケットの中にいるよ。
いるよ。
のぞいてみてごらん?
どこから来たかって?
ふっふっふ、
ポケットの底にあいた穴からさ。
内緒だよ。
僕はポケットマン。
ポケットの中にいるよ。

いるよ。