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食べるを愛でる

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食にまつわるあれこれ
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2023年10月の記事一覧

悪魔的なおいしさ

悪魔的なおいしさ

しばらくホットケーキは何もつけずそのまま食べていたけれど、久々に大堂のバターを乗せてみた。

驚くほど美味しくて、うっかり腕を胸の前でクロスしてその美味しさにうっとりしてしまうほどだった。これは悪魔的だ。

ホットケーキのサイズに対して、バターの量が少し多かったこともあるかもしれない。焼きたてのサクッともっちり食感に、じゅわっと香り豊かなバターがしみ出てくる。

塩なしポテトをめぐる考察

塩なしポテトをめぐる考察

たまにフライドポテトを食べたくなることがあって、最近はなんとなくその頻度が上がっているように感じる。
特に塩なしのそれは、温かいうちに食べるとほんのりした甘みを感じられるからとても好きだ。

でも、お店が混んでいる時に塩なしを注文してしまい、受け渡しの時に微妙な空気が流れたことがあった。おそらくアルバイトであろうスタッフさんの顔には、面倒な客だという感想が顔に書いてあるように見えた。

美味しいポ

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ピーマンと新米の会

ピーマンと新米の会

以前の職場でかかわりのあった方が、有難いことにピーマンと新米を分けてくださる。今年もその日がやってきた。茨城でつくられていて、これが本当に美味しいのだ。

新米は土鍋で炊いたものを焼き鮭や、ごはんですよと一緒にいただく。つやつやでふっくらモチモチの美味しさ。おこげも美味しい。

ピーマンはスーパーで売られているものの比じゃないくらいに肉厚で、苦味も少ない。だから、ピーマン嫌いの子どもでも食べやすい

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和風柚子ラーメン

和風柚子ラーメン

久々に有楽町で用事があったので、お気に入りのラーメン屋さんへ。

麺屋ひょっとこのラーメンは、汁を全部飲んでも罪悪感がないくらい、あっさりとした仕上がり。薄くて軽い、繊細なつくりのどんぶりは金継ぎがされていて素敵です。

噛むとほろほろほどけるチャーシュー。その絶妙な柔らかさと、鼻にぬける柚子の香りがたまりません。三つ葉も良いアクセントです。

久々に食べる機会に恵まれて良かったと、しみじみ思える

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ザーサイが食べたい日

ザーサイが食べたい日

ふらっと入った中華屋さんで、お通し的な感じで出されたザーサイを思い出して、不意に食べたくなることがある。

色も名前もなんだか不思議な感じだし、どんな原料でできているのかもいまいち分からないのになぜか美味しい。私にとってザーサイは、そういう距離感の食べ物だ。

メンマの仲間かな?などと思っていたけれど、どうやら違うようで、カラシナという野菜の根元にある部分が原料らしい。

「え!まさかあの野菜がザ

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へべすメモ

へべすメモ

へべすという宮崎の柑橘類が家に届いた。徳島のすだちや大分のかぼす、沖縄のシークヮーサーと見た目が似ていて、仲間だそうだ。

その昔、平兵衛さんという方が山で見つけて自宅の庭で栽培し始めたことから、「へいべえの酢=へべす」と呼ばれるようになったらしい。

「へべす」なのか、「べへす」なのか、はたまた「べべす」なのか。名前を言う時に分からなくなりがちだったけれど、これで覚えることができそうだ。

すだ

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ノンアルビール

ノンアルビール

自分から進んでアルコールを飲みたい気持ちになったことがほとんどない。周りが飲むから合わせて飲んできた気がする。

お酒を飲んでもそこまで楽しくないのだ。元々アルコールの味が苦手で、それよりもしっかりご飯を食べたいというのもある。

周りに合わせず飲まないようになってから気づいたのは、自分だけがシラフの状態でも、周囲のお酒を飲んでいる人たちとも無理なく空気を合わせられることだ。

今でも、お酒を飲み

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