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ヨーロッパのLCCが色々面白かった。

フランス・イギリス旅の後半戦。
ここからはイギリスでの出来事をまとめていきます。


 イギリスへは「ライアンエアー」という航空会社で移動しました。
乗った後に知ったのですが、この「ライアンエアー」というのも、飛行機好きの家族によると、あまり良くない意味で評判な飛行機だったよう。(笑)

 チェックインを事前にネットでしておかないといけないとか、購入・チェックイン時のルールが色々あるのですが……
(詳しくはライアンエアーの公式サイトをご確認ください)
今回はそれ以外の、個人的にオモシロイと思ったルールをまとめていこうと思います。



 荷物のルールが興味深い

 最初に面白いと思ったのは荷物ルールでした。
荷物のルールはちょっと独特で、1番安いチケットにすると、預入手荷物はゼロで手荷物が1個になります。

 この場合、自分とともに持ち込める荷物が1個。
荷物の分配としてよくある、スーツケースやボストンバックなどの大きめカバン1つと、財布やスマホなど入れるハンドバックやリュックだと2個の扱いになり、超過となります。

 海外旅行だと貴重品の管理が心配なので、大きな荷物と貴重品は分けて持っていたいところですが、それが許されないとは…!

 もちろん持ち込める手荷物サイズにも制限があるので、日帰りや暖かい時期の2,3日ならなんとかなるかもしれませんが、冬場や長期旅行はかなり厳しい…。
「それでもいいなら安いチケット選べ」ということなのでしょうが、ほとんど身一つでしか乗り込めない荷物のルールが独特で気になってしまいました。

 ちなみに、1番安いチケットで持ち込める手荷物のサイズは「40cm×25cm×20cm」というサイズ感。ショルダーバッグなどは大丈夫でしょうが、リュックサックはかなり注意が必要になってきます。

最近また流行っているらしい、FJALL RAVENのカンケンのリュックサックを例に挙げます。

公式サイトより

 こちらのリュックのサイズが公式の採寸だと「38cm×27cm×13cm」なので、(このくらいは誤差として許されるかもですが、ルール上はNGとなります。


 正直、これより小さいリュックって街歩きに使うくらいで、旅行ではあまり持っていかないような……。
 そんなに身軽で飛行機に乗る人っているのかな……という疑問もあり、なかなか衝撃的なチケットだなと思いました。


 ちなみに、追加料金や席のプランを変更すれば荷物を預け入れて荷物や2個に分けての持ち込みもできます。
(とはいえ、チェックインして手荷物検査を越えてしまえば、そんなにうるさく言われたりはしてなかった気がします…!ここはその場のスタッフの裁量によりそう)


 荷物(スーツケース)サイズに違いあり

 あとこれはライアンエアーだけではないのですが、ヨーロッパのLCCは機内持ち込み手荷物のサイズが日本よりも小さいことが多いので、注意が必要です。
 日本で「機内持ち込み手荷物にできる」と書かれているスーツケースだと持ち込めないところが結構あります。


 我が家にある日本で機内持ち込み手荷物にできるスーツケースと、今回の旅で新調することになったヨーロッパLCCの手荷物規定に合ったスーツケースの写真を撮ってみました。

タネも仕掛けもない、スーツケースです。

左が日本規定、右がヨーロッパ規定サイズです。
横から見るとほとんど変わらないように見えますが、上から見ると……


「なんということでしょう!」(byムーミンさん)

厚みが違うのがわかるでしょうか?

 日本の一般的な機内持ち込み手荷物のサイズは「3辺の合計が115cm(55×40×25cm)、重さ10kg以内」が一般的なようですが、ヨーロッパのLCCの場合の中には「55×40×20 cm、重さ10kg以内」というルールを敷いているところがあるのです。(2023年06月現在)

 この1番小さい規格を求めてくるのが、ライアンエアーと他に数社あるので、ドイツでも機内持ち込み手荷物用のスーツケースはだいたいこのサイズに揃えられています。

 航空会社によってもこの厚みにうるさかったり多少厚くても目をつむってくれたりするところもあるようですが、トラブルにならないとためにも規格をクリアしているものを使うのがベターかなと思います。

 スーツケースが5cmも薄くなるなんて!と驚きましたが、割と暖かい時期の旅行というのもあって、上手な収納と必要なものの厳選が必要にはなりますが、1週間ほどの旅行なら全然問題なく過ごすことができました。

こちらはLONGCHAMPの大きめバッグ。
お高いけど丈夫で重いものを入れても安心感があるし、
スーツケースの上に乗せるにもちょうどよくて便利でした。
これからずっと旅のお供にしたい素晴らしい相棒。

 あと、折りたたみのカバンをスーツケースに入れておいて、それにお土産を入れられるようにしておきました。いただいたお土産や、この後イギリスで買ったお土産はこちらに入れてひとまとめに。
 帰りはお土産で荷物が増えることを見越して、預入荷物を増やしておいたので、荷物の制限に苦しまずスムーズに旅行ができました。


 ライアンエアーの機内とサービスについて

 個人的には、LCCだしねーという感じのサービス感でした。
ネットにも色々書かれていた、座席や通路が汚いというのはありますが(袋ゴミとかは回収してるけど、食べ物のカスとか落ちてたりする)、座れないというほどではないですし、路線バスの飛行機版と考えればそんなに気になりません。
 というかこれは、LCCに限らずヨーロッパの飛行機では割りとよくあります。(笑)

 CAさんは無愛想というよりはむしろ友達のようなフレンドリーさがあって、逆に驚きました。
 CAさんってサービスを提供しつつも、乗客を安全に導くためにピシッとしているイメージがあったのですが、ライアンエアーは機内のことにちょっと詳しいお兄さんお姉さんが一緒にいる、くらいの距離感。着席後スマホとかもいじってるし(ネットが通じてるのか知りませんが…)、好き嫌いが分かれるでしょうが、まあ私は基本機内ではたいてい寝ているので(飛行機と電車の揺れで眠くなるタイプ)、あまり気になりませんでした。

すぐ目の前に広がるのは前の人の椅子。しかも黄色がいい感じに目に刺さります。

 でも席がちょっと狭いので、背の高い方や体格のある方は長時間はつらいかも。膝がギリギリです。そして、非常出口脇の席になると、もれなくお向かいにCAさんが座るのでものすごい近い距離で見つめ合うことになります。
体感的には、新幹線で席を対面にしたときとあまりかわりませんでした。
ここも私は寝て逃げ切りました。(笑)


 機内のドリンクやお菓子は有料らしいのですが、寝ていたので特に利用することなくスルー。なのでよくわかりませんでした。
フライト中にお水がほしければ、手荷物検査の後に買っておくといいかなと思います。多分その方が安いかなと。


 長時間待機、搭乗ゲート遠め、遅延は覚悟を!

 後はここもライアンエアーに限らずLCCならあるあるかなーというところなのですが、色々な受付の締切が早かったり、搭乗ゲートへの集合を早めに促されたり、搭乗ゲートが異様に遠かったりはライアンエアーにもあります。

 日本のLCCも離れた搭乗ゲートを利用するのはよくありますよね。
その移動も見越してなのか、他の航空会社よりも少し早めに「搭乗ゲートに来てね!」とアナウンスされている感じがありました。


 でも飛行機は基本遅延しています。
ヨーロッパの飛行機は航空会社に関係なくわりと遅れ気味な傾向はあるのですが(コロナの影響で航空会社やフライトを支えていた会社の人たちが退職し、その後戻ってきていないため、人手不足……みたいな話を聞きました)、30分とか1時間の遅延は結構あって、この旅で2回乗ったライアンエアーも2回とも30分以上遅延。(笑)
 調べたところ皆遅延したという話をしているので、ライアンエアーでの移動の際は、遅延ありきで考えたほうが良さそうです。

 私の乗った空港では搭乗ゲートで整列した後、飛行機近くに建てられた仮設テントみたいなところに移動させられました。
 そのテントからこれから乗る飛行機を見守ります。到着した飛行機からお客さんが降りてきて、ゴミと預入手荷物を降ろすところや、次の乗客の預入手荷物を入れるところ、自分たちが乗れる状況になるまでスタッフと前のお客さんの様子を、他の乗客と一緒にずーっと見ていました。

 ライアンエアーの遅延や長時間の待機時間は、徹底的な人員削減によるところも大きい気がしています。
 空港の規模によっては荷物の受付などをするグランドスタッフが、搭乗ゲートの案内やその他の作業も担っているようで、私が乗ったときもそのオペレーションで動いていました。

左に立つ女性は、チェックインカウンターにいた人。このときは降りてきた乗客の案内係。

 チェックインのカウンターにいたスタッフが搭乗ゲートに立つには、早めにチェックインを終わらせてもらわないといけないし(だから色々早めの受付締め切りになる)、乗客の入れ替えを少しでも早くするには乗客を早めに集めておいて、降りてきた乗客を早めに移動させるように動かないといけない(だから、搭乗客は降りてくるお客をずっと見守ることになる)。

 まあ、ローコストでやるという意味では理にかなってはいます。
これをどう思うかは、利用客次第かなと思いました。


 まとめ

 そんなに語ることはないと思っていたのに、思いの外LCCの話が長くなってしまいました。

 日本でも何度かLCCは使ってきましたが、ヨーロッパは航空会社がたくさんある分、独自のルールや雰囲気も結構あって、飛行機に乗るということだけでも色々な発見があります。

 日本から海外や日本国内を飛ぶLCCに乗っても、そんなに大きくサービスの差を感じないでいたのですが、ヨーロッパからヨーロッパのLCCはなんかやっぱり違う。(笑)

 もちろんそんな飛行機使いたくない!と思う人もいていいと思います。海外って日本よりも極端に料金とサービスが比例することが多いので、自分の求めるサービスと料金が見合うところを探していくのも大事かなと。

 子どもや赤ちゃんを連れてライアンエアーを利用している人もたくさんいました。
バウンサーやベビーカーは預入手荷物らしいのですが、着陸後にそれを広げたり回収してくれるスタッフはいません。(笑)
 持ち主が飛行機の下に放置されているところからピックアップする感じです。子連れだと荷物も多いと思うのですが、リュックを背負い、1歳くらいの子供を抱えつつベビーカーを飛行機の下から拾って、搭乗ゲートに歩いていく……というのをひとりでやっている方も結構いました。

 個人的には、これには結構衝撃を受けたのですが、(サービスが悪いと言うより、飛行機の下に物を放置する、乗客が機体の下や翼とエンジンの周りをウロウロするという意味で、安全面が気になった)皆さん特に気にしてもいない様子でした。
 こういうのも慣れというか、気の持ちようというか……それでもいいからこの料金で乗る、という覚悟を皆持っているというか、そういうものが必要な気はします。


 こういうのを見ていると逆に、日本のように激安のお店でもサービスがいいことのほうが特殊なような気もしてくるんですよね。
それが誰かが苦しんだり我慢することで成り立っているサービスでないことを願ってやみません。。。

 こういう諸々は気にならない!それでも安いなら乗りたい!という方へのアドバイスとしては、とりあえず心に余裕を持つこと(怒っても何も起きません)、オフラインでも楽しめる暇つぶしをたくさん用意しておくことが大事かもしれません。(電波が通じないエリアで長時間待たされることもあるので)
 私が待っているときは、隣でずっとNintendo Switchで「ゼルダの伝説」をやり込んでいるおじさんがいました。(笑)


ちなみにドイツの電車もなかなか面白いです。
いつかそれも記事にしたいと思います。


飛行機に夢中でイギリスのことが書けなかったな。
次からちゃんと書きます!(笑)




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