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英語圏は安心感がある、けれど英語は速い。

フランス・イギリス旅で、LCCを使ってイギリスに入国後、気づいたことがありました。


案内板が読めるって素敵!!



 日本だと電車の駅や道の看板に、ほぼ確実に英語表記があると思うのですが、ドイツでは公共交通機関でも英語の併記はあまりありません。
 電車や空港には英語表記や英語の音声案内がだいたいありますが、町中には本当にないんですよね……
 ヨーロッパは色々な言語を使う方がいるからだと思うのですが、文字に頼らず、ピクトグラムのような絵で何かを訴える看板とかの方がよく見るくらい。

 フランスも似たような感じで、英語の案内は空港でしかほとんど見なかったので、イギリスの空港に降りた途端の安心感と言ったらありません。
 どこかのジブリアニメのヒールのごとく「読める…!読めるぞ…!!」という感じになります。

 たいして話せはしないけれど、英語は10代から学んできている分、まだまだ付け焼き刃のドイツ語やほぼ未知の領域のフランス語より、読める単語数が単純に多いのですよね。
 フランスから到着したのはロンドンの外れにある空港で、イギリスに来たのは初めてだったのですが、多少読める言語があるだけでこんなにも安心感があるのかと思いました。

 しかもこれまでのフランス旅でも英語を聞き続け、実際に使う経験もしたので、前よりも英語そのものへの抵抗感も下がっています。
「ロンドンまで来れればこちらのもんだ!」くらいの気持ちでしたが、この後まもなく英語圏の洗礼を受けることになるのです。
それは……


英語圏の英語、速すぎる問題。



 今までのフランスでは、ノンネイティブ同士による英語のやり取りだったので、皆さん話すスピードがネイティブの英語に比べるとゆっくりだったのです。

 一方、ロンドンともなれば英語が公用語の都市なので、英語のネイティブスピーカーだらけなわけです。他国から留学されたり移民の人たちもそのスピードに合わせるので、誰と話しても速い速い。(笑)



 しかも彼らの話す英語はブリティッシュアクセント。
空港やホテルの受付の方などはもちろんのこと、町を歩いている子どもまでほとんどもれなくブリティッシュアクセントで話しています。
当たり前なんですけど、すごい。

 イギリスの映画や俳優さんが好きで、イギリスのアクセントにちょっと憧れていた私としては、そんなイギリス英語を流暢に話すちびっこにも尊敬の眼差しを向けてしまいます。


 これまでフランスでは、主にフレンチアクセントとジャパニーズアクセントの英語を聞いていたので、今回の旅では第3の英語という感じですが、1日くらい聞いていればだいたいわかります。ただ、話すスピードが本当に速い。


 ホテルの受付やカフェなどでも容赦ないスピードで話してくるし、「 Sorry? 」と聞き返しても説明のスピードが落ちないということも結構あります。サービス業でも、「こっちに合わせろや!」くらいのスタンスの人が結構いるんですよね。

カタコトの英語で手に入れたスタバのドリンクは美味かった。
思えば海外に来て初スタバでした。

 まあ「こっちに合わせろや!」スタンスの人はおいておくとして。
(カタコト英語を聞いて、面倒そうにする人はいます。これはもう仕方ない)

 この誰にでも高速の英語で話しかけるのは、嫌がらせなどというより、ロンドンの人種・出身のミックス具合によるものと、「生きるスピード感」が影響しているような気がしました。


 まずロンドンを歩いて思ったのは、ものすごく色々な国から人が来ているということ。観光客ももちろんですが、働いている人も様々で、見た目でその人がロンドンで暮らす人なのか観光客なのかはほとんどわからないんですよね。(格好で多少は分かるかもしれませんが)

 なのでまずはロンドンで暮らす人向けの対応をする、その後観光客とか、英語が苦手そうだな…とわかると調整してくれる、という感じが多かったです。

 逆に観光客だと思って最初から簡単な英語で話しかけたりすると、外見で英語がわからない人だと思われた、ひいては差別されたされたと思う人もいそうですよね。そういう意味でも最初は「(ロンドンスピードで)英語が通じる人」として話しかける必要があるのかもしれません。


 そして「生きるスピード」についてですが、私はキングス・クロス駅周辺のホテルに宿泊していました。比較的観光客も多いエリアではあるのですが、そこを歩く学生風の人やオフィスワーカー風の人など、現地在住らしき方々の歩くスピードがめちゃくちゃ速かったのです。
 冗談抜きで「誰かと競ってるの?」というスピードで歩くし、歩くのが遅い人のことは遠慮なく追い抜くし。
なんだかみんな、忙しそうに見えました。

 忙しそうに歩く人が多いというのは日本でも都市の駅構内や、オフィス街などでは見なくもない光景ですが、急いでいる人の割合が日本のオフィス街よりも圧倒的に多い。


ロンドンの交通機関の広告は、舞台の広告がとても多い。


 エスカレーターで横並びに立っている観光客風の親子を、後から歩いてきた人が鬱陶しそうに避けて抜かすというのも、ロンドンではよく見たし、日本でも見る光景でした。
 でも、ドイツに来てからその光景をほとんど見たことがなかったんですよね。

 私の住む街がのどかで、ロンドンが世界でも有数の都市だからというのもあるでしょうが、ロンドンの人は忙しない世界を生きているというか、前のめりに生きているというか……生活全般のスピード感が速いのかもしれません。
 だからこそ話す英語もスピーディーになるし、お客さんもそれを求めてくることが多いのかなとか……。



 ……とまあ色々考えてはみたものの、単純に英語圏だからみんな話すのが速いってだけなのかもしれないですけども。(笑)
イギリスに来て早々、ロンドンの「スピード」に圧倒されてしまうのでした。

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