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489.出版をやめた、出版社の社長さんのお話

coucouさんのお仕事論⑫

1.出版社をやめた出版社の社長の話

 ある出版社を経営している社長がいた。創業40年の老舗だ。
同業者同士との集まりでの会話は互いに、いつも辞めたいという話ばかりだったという。
 
出版の仕事は本が売れれば儲かるけれど、売れなければ在庫の山を抱えることになる。また、本を発行し続けなければ生きていけないという宿命もある。
出版社の大切な仕事は、日々、編集スタッフたちと売れる本を模索して発行しているのだけれど、実際にはなかなか売れず返品の山と化している。

 
彼は、倉庫に眠る返品の山を見るたびに胸が締め付けられていた。
 
出版社を辞めようと考えても、借金が残るし、借金がなくとも生活をしていかねばならないのですから、辞めることもままなならない。
また、働きに出ると言ってももうすぐ彼は、70歳になります。
いまさら雇ってくれる所などないと、彼は悩み続けていた。
 
「どう、生きて行けばよいのだろう…」

©NPО japan copyright association Hiroaki


 
創業以来、出版業界だけではないけれど、世の中は大きく変化した。
どう変わったかと言えば、紙の本が電子本となり、スマート・フォンやケータイ、パソコンなどのデジタル情報が発展し、本という媒体が様々な形に変化してた。
彼は、その胸の内の苦しさを社内の編集スタッフに相談した。
 
でも、具体策などは何もない…。
彼らは、この会社がなくなったとしても、どこでも生きていける若さがあるから、緊迫感がないのかもしれない。

彼にしてみれば、まったくの、孤独感だけが残る…。

その寂しさ、苦しさ、家族にさえ話すことができない…。
世の中の社長さんたちは、みな同様の孤独感の中で精一杯生きている。
 
彼の若い頃の彼には、たくさんの夢や希望があった。
それはね、本当の夢は古本屋を開くことだったんだ。

子どもの頃には貸本屋というものがあったよね。今でいうビデオのレンタル店のようなもの。そこは見たことのない本の山で埋め尽くされていた。漫画や小説などを読みあさる楽しさは、まるでドリームランド、夢の世界だったという。
 
でも、今は、在庫が保管されている倉庫はその夢の世界とはまるで違う、希望のない暗い世界…。
 
彼の趣味は、神田の古本屋街に出向くのが、彼の唯一の楽しみ。
それが、わずかなやすらぎのひと時。
 
ある日、彼は会社を辞める決心をした。

これ以上、借入金が増えて赤字が続けば編集部員たちの給料までも払えなくなるからだ。
でも、会社をたたむって、とっても恐ろしいこと。

彼は、そのことで弁護士さんのところにも相談に行った。
結果はありきたりの自己破産のすすめだけ…。

©NPО japan copyright association Hiroaki


 
彼は、古本屋の前にあったベンチに座り込み、煙草を吸い始めた…。
脳裏には社員たち、家族たち、友人たち、取引先、銀行などの人たちの顔が浮かんで来る。何よりも、まだ嫁にもいかない一人娘と、年老いた母がいる…。
 
煙草の煙が目にしみるのか、頬に涙が伝る。


ふと、首を上げると、古本屋の店頭にあった外国の古書が目についた。
そして、何気にその本を手に取り開いてみた…。


Artveeより


 
なんと、そこには恐ろしいほどの〈希望〉があった…。
 
それはね、100年前の本で、ペン画で描かれた花の本だった。
無名の作家で絶版のもの。
もしかすると、世界にわずかしか存在していないものかもしれない。
 
彼は、よれよれとなった古書を丁寧に一頁、一頁、丁寧に開いていった…。
さらに、無造作に置かれている隣に置かれている本にも目を向けた。


それらは汚れてシミだらけの本だったけれど、動物、昆虫、人物、模様、風景、植物と広範囲のものだった。彼が店主にいくらで売るかと相談を持ちかけたところ、10冊全部を1万円で買うことになりました。

その1冊はとても大きく、重く、それでも彼は両手に抱えて会社に戻りました。この古書は、すべて著作権の切れた書物だった…。
 
その時代の書物はね、写真技術や印刷技術が発達していなかったため、少量印刷の活版印刷で手描きのペン画だ。

かなり貴重なものとの出合いとなり、ピカソやモネのような有名作家の作品ではないけれど、無名でも優れたものが多くあった。
 
彼は、その10冊の古書の中から「蘭の花」を選び、百年前の本を現代に蘇らせ、本だけではなく、ポストカード、レターセット、ノート、便箋、カレンダー、インテリア用品、レンタル等と様々なグッズに変貌させた。
 
彼は今までの出版業を残し、新しい出版の姿として、現代に古書を蘇らせる業態に変えた。

 
「まず、本は古ければ古いほど良い。ボロボロでもかまわない。最近の古本屋のオヤジはあまり価格を知らないのです。その理由は、本の装丁の傷み具合とか、汚れを中心に値段をつけているから。作品の中身で値段がついていないのですよ。だから、私の仕入れ方法は、本棚の片隅に眠っているような、汚れている本を選ぶようにしているのですよ。それに素晴らしいものを安く買うことが重要です」
 
 
彼は、汚れた古書に「希望」を見つけたんだ。

こうして、彼は「業態(見せ方)」変えた~

(※注 毎月印税をいただいている、coucouさんの本を出してくれている出版社の社長さんのお話でした)


どう?

クリエイターさんたち~

著作権の切れた作品を使ってお仕事をしてみない~
死後70年以上過ぎた作品は、誰もが自由に利用できるパブリックドメインなんだもの。無名でも素晴らしい作品が世界中に無限に存在しているからね。



こんな会社もある~

※注 ↓この「Artvee」さまの情報はあくまでも参考資料です。様々な「無料ソフト」「著作権フリー」「無料素材」等の素材がありますが、著作権が切れていたとしても、利用する場合の「注意書き」をお読みくださりますようお願い致します。(利用条件、利用規約等)

最近、著作権の切れた作品を販売、レンタルしている会社も増え続けています。「完全なる著作権フリー」もあるのですが、制限のある場所もありますので注意して検索してください。また、最近は「画像権」なる言葉が出始めていますが、法的にはそのような言葉はありませんが、作品を撮影する労力、時間、手間、編集、修整、加工等されているものはやはり、要注意と思われます。

また、一番安全な方法がこの出版社の社長さんのように「古書」等を購入して利用するのが安全と思われます。(世界中にも存在していますが、わが国、日本の70年前、100年前の著作権切れ作品などもあります)

※著作権協会さまよりのご助言を頂きました~

ありがたき~

商用可なパブリックドメインの名画、イラスト1万枚を無料ダウンロード、検索できるArtvee


Artveeより


Artveeより


Artveeより
©NPО japan copyright association 

coucouさんです~
みなさん、ごきげんよう~

ねえ、みんな~

みんなで素敵な未来を作ろうよ~

未来ってね、「過去があって、現在があって、未来となる」んじゃあなくて、「未来が現在を作り、過去を作り出す」んだ。

私たちはね、朝起きたら今日は何をしようか?こんな予定で行こう~って誰もが考えているはずだよね。

そして、明日はこうしてみよう~
明後日はこうするんだ~
来週はこんな予定で行こう~
来月はこうしたい~
6か月後にはこうなりたい、一年後、二年後と考えるよね。

これを人は夢や目標って考える人がいるけれど、こう考えるってことは、未来を考えていることになるよね。

どう、みんな、未来を考えて、現在、そして過去になっていくんだよ。たとえ、過去に失敗したとしても、未来に上手くいけば、過去の失敗なんて簡単に消えてしまうはず。

だからね、みんな~

未来はね、楽しいことだけ、楽しいことばかりを考えればいいのさ。そしてね、やりたいことや、やってみたいこと、うれしいこと、だけを考えればいいのさ。するとね、そのような方向に目が向いて来るんだよ。

それでも、未来という意味がわからない人はね、こんな例のお話をするね。
例えば、手紙を書く場合、用紙に向かって何を書くか考えるよね。そしてペンで文字を書き始める。書き始めたら、次の文を考えながら完成させる。

どう~

数十秒先、数分先、数十先を考えて書き始めるはず。誰もはその数十分先をの未来を見ないと、その手紙を書けないよね。

絵を描く場合は、どう~
待つ白い紙を見る、その紙の上にイメージを考える、全体のレイアウトを考える。下描きをする、本描きを始める。どんな色を塗るか考える。そして完成。

どう~

数十秒先、数分先、数十先を考えて描き始めるはず。誰もはその数十分先をの未来を見ないと、その絵やイラストを描いたりできないよね。

料理の世界なんて、まさに数分、数十分先の未来を考えていけなければ美味しい料理を出すことはできない。

こうして、私たちは「未来を見つめ」「未来を生きて」現在と過去を変えていく~

いや、変わってしまうんだ~


©NPО japan copyright association Hiroaki


ねえ、みんな~
Hey everyone~

未来はね、楽しいことだけ、
The future is all about fun,

楽しいことばかりを考えればいいのさ。
All you have to do is think of fun things.

そしてね、やりたいことや、やってみたいこと、
And what you want to do, what you want to do,

うれしいこと、だけを考えればいいのさ。
All you have to do is think about things that make you happy.

するとね、そのような方向に目が向いて来るんだよ。
Then, your eyes will turn in such a direction.

coucouさんの言葉より
From the words of coucou


ここまで読んでくれて、ありがとう~

さあ~

みんなと一緒に未来を生きてみようね~

明日という未来に祝福を…
Blessings for tomorrow's future...

 







coucouさんのホームページだよ~みてらっしゃいね~

 
Production / copyright©NPО japan copyright association associationphotograph©NPО japan copyright association Hiroaki
Character design©NPО japan copyright association Hikaru








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