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506.寂しさをやめて、『寂しくない生き方』『寂しくならない生き方』をはじめた男のお話

coucouさんのお仕事論㉕

1.おもいっきり泣いてごらん


 
私はいつも泣いていた…。

どうしてこんなに苦しいの?
どうしてこんなに辛いの?
もともと、coucouさんは社長の器などなかったんだよ~
 
この、心の重圧からどうしても逃れることができない。
社長は社員やその家族、そして自分の家族を守らなければならない。
下請け先なども、coucouさんの会社が発注する仕事で多くの人が生活しているんだもの。
ここでcoucouさんが破れでもしたら、多くの人を巻き込んでしまう。
社員だって明日からの生活ができなくなる。

重い…

重い…

なんて、重いんだ…
 
これが逃れられない、心の重圧なんだ。
 
他の会社の社長を眺めると、みんな立派な経営者に見える。
だけど、coucouさんと同じように多くの社員を抱えて先頭を走り続けている。

何よりも、coucouさんより元気だ。
一体、何が違うの…。


©NPО japan copyright association Hikaru


 
coucouさんは、ある日、年商12億円の中堅会社のある社長に相談した。

とても苦しい、と…。
そしたらね、
 
「苦しいのは君だけじゃあないよ。私も苦しい。日々闘っているよ。だけどね、会社ってやつはね。絶対潰れないものなんだ。世間的に倒産したとしても、私が会社を辞めない限り経営は続くものだ。たとえ、人が『あなたの会社は潰れた』と言ったとしても、私が活動し続けている限り会社は続くものだ。銀行がお金を貸してくれなくなったとしても、返済が出来なくなったとしても、私は会社を辞めたりしない。だから、終わりがないことに気づいた。それは、私自身の人生の生き方だからだ…」

「会社は絶対に潰れない…」

「そう、赤字の原因をしっかりと理解して改良し、変化させ続ける。それが経営だからね」

coucouさんは驚いた…。

こんな生き方があることをね。
 
「ただね、大切なことを話すよ。それはな、一人で泣くのではなくて、社員や家族、友人の前で、『私は苦しい』『私は辛い』『私は寂しい』『私はひとりぼっちだ』と、正直に告白してみなさい。私はね、みんなで泣いた、泣いてきた。私は苦しさを独りだけで抱え込むのではなく、みんなで生きている会社なのだから、みんなを信用してみた。信用しているから本当のことが言えるんだ。だから君も人を信用してみたらどうだい?」
 
coucouさんはね、この言葉で、涙が止まらなくなった…。

「coucouさん、孤独でない人っているの?どこいるの?あの人も、この人も明るく振るまっていたって、みんな孤独なんだよ…。みんな一人になると寂しさがいっぱいになるはずだよ…。特にね、自分のことばかり考えている人はね。だから、素直で正直な人ほど苦しみは少ないはずだよ。」

coucouさんはね、この時に自分だけじゃあないんだ、ってことがわかったんだ…。
「それにな、経営者だから、社員だからなんていう言い訳も関係ないよ。家庭の主婦だろうが、若かろうが年寄りだろうが、みんな同じさ。その理由はね、誰もが一人ぼっちでこの世を去るのだから、寂しくなって当然だよな。だけどな、その寂しさは当たり前のことで、それを捨て去ることはできないものなんだから、その寂しさをちゃんと受け止めて仲良くすればいいんだよ。どう受け止めるか、って。そんなことは簡単だよ…。『寂しくない生き方』『寂しくならない生き方』をすればいいだけなんだから…」

うお~

凄い、なんて、凄い言葉なんだ~

『寂しくない生き方』
『寂しくならない生き方』をすればいいだけなんだから…。

「そして、寂しかったら、素直に寂しいっていって泣けばいいんだ…。そうすれば、そんな寂しさは少なくなるから…」
 
そうか、涙はすべての〈思い込み〉を流してくれるもの。

すると、その涙は悲しみの涙から喜びの涙に変わるんだね…。

©NPО japan copyright association Hikaru


 
 

2.夢は破れないないんだよ


 
夢は夢、叶わないから夢だと人はいう。
でもね、夢は不思議なもんだよね。

coucouさんはね、若い頃から誰にも雇われないで生きようと、その道を選んだ。もちろん、それだけじゃあないよ~
お金を稼いで両親をすこしでも楽にさせてあげて、恩返しをしたかったからさ。

そして、coucouさんは、頭も悪いし、学歴もないからね。

それに組織に対する適応能力がなかったから、自営業、社長の道を選んだ。
coucouさんは、誰からも指図されない自分の会社を作った。
早くも、夢が叶ったかのように充実した日々を送った。
 
 

〈夢破れて〉


むかし、わたしも夢をみていたわ
希望は大きく、人生は素晴らしく
愛は決して変わることなく
神は必ず赦してくれると夢見ていたわ
あの時のわたしはとても若く、恐さをしらなかった
いくつもの夢が紡がれてはいたずらに去っていった
購うべき罪もなく
あらゆる歌を歌って、あらゆるお酒を飲んだ
 
でも、夜には残忍な虎たちが現れて
雷のような唸り声で
わたしの希望を切り裂いた
そして、私の夢を恥辱に変えてしまった
 
あの人はひと夏、わたしのそばに眠り
絶え間なく、めくるめく想いで、わたしの日々を充実させた
あの人は簡単に無知なわたしを大胆な女にした
でも、秋が来ると、あの人はいなくなる
 
それでも、まだわたしは諦めない、彼は必ず帰ってくると夢見ている
残された日々を彼とともに過ごすという夢を信じている
でも、人生にはかなわぬ夢もあることを知っている
乗り切れない嵐もあることを
 
わたしは自分の人生に夢を見て来たわ
この地獄の世界とはまったく違う人生を
でも、昔の夢とは似ても似つかぬ今の人生
今、わたしは人生を殺してしまった、昔のあの夢をね

 
                                                                                              創訳coucou
 
この「夢破れて」という歌をみんな知っていると思うけれど、coucouさんが会社をつぶして、まさに「夢破れて山河あり」状態の中で、まるで自分を語っている歌ではないかと錯覚した歌なんだ。


この歌は、1980年(約40年前)にフランスで発表され、数多くの歌手によって歌われ有名にった。最近ではスーザン・ボイルがオーディションで歌い、優勝したことで世界中で騒がれたことはまだ記憶に新しいと思う。
coucouさんはね、このことをYouTubeで見ていた…。

coucouさんはね、もう涙が止まらなかった…


 
スーザン・ボイルは、2009年4月11日に放送されたイギリスの素人オーディション番組「ブリテンス・ゴット・タレント」の第3シーズンの初回に出場した。
舞台に現れた彼女の垢抜けない外見や、審査員の質問につっかえながら答える姿はいかにも素人くさく、将来の夢を聞かれて「ミュージカル女優のエレイン・ペイジのようなプロ歌手になりたい」と答えたときには、観客席から失笑もあがった。

そのくらいイメージとまるで、かけ離れていたからだ。

だけど、ミュージカル「レ・ミゼラブル」の挿入歌「夢やぶれて(Dreamed A Dream)」の最初のワンフレーズを歌いはじめた瞬間に、彼女を見ていた審査員は驚いた顔をした。
観客たちも一瞬息を呑んでから総立ちになり、彼女に割れるような喝采を送った。会場は自然にスタンディングオペレーションとなった…。

そして、審査員全員が「Yes(合格)」の札を出し、最高の賛辞を贈った。
 
これがきっかけで、彼女は、53歳で歌手デビューを果たした。


スーザンは、「夢破れて」という歌を歌ったけれど、彼女の人生の、夢は破れていなかった…。

彼女は、子どもの頃から学習障害のため学校ではひどいいじめに遭い、アスペルガー症候群の診断も受けたという。また、53歳で初めて人を愛し、初めてキスをしたと観客を驚かした。
 
coucouさんはね、自分の夢は破れたと信じていたため、coucouさんの夢破れていたという〈思い込み〉のため、しばらくは立ち直ることが出来なかったけれど、この歌を聴き、その素晴らしさを感じ、まだcoucouさんの夢は破れてはいないと感じた…。

この歌が原詞通り、
地獄の世界で素晴らしい愛を知ったのですから。
地獄の世界も素晴らしいものだと思いました。
 
夢は破れない。
夢は叶っているけど、気づかないだけなのだね。

 
 


3.逃げてもいいんだよ


 
こどもの頃から、
「逃げてはならない」
「逃げるのは卑怯だ」
という教えを受けてきた。

だから、逃げることは許されないことだと信じてきた。
でも、なぜ「逃げてはいけない」の?
そんな法律でもあるの?
 
子どもたちがいじめに遭う。
逃げれば卑怯者となる。
逃げれば馬鹿にされる。
逃げることは恥ずかしい、と教わってきた。
 
まるでヘビに睨まれたカエルのように、
その呪文で、その場から離れることができない。
逃げればよけいに恐怖心が増してくる。
だから逃げることなんて、できるわけがない…。
 
逃げることができない子どもたちの最後の手段はね、死ぬことしか残されていない。大好きなお父さんやお母さんに迷惑をかけたくない、心配かけたくないと〈思い込み〉自殺を選ぶ…。
 
会社経営もおんなじ。

逃げることは許されないと〈思い込む〉、債権者たちも逃がさない、許せないと〈思い込む〉。

会社が倒産すれば支払い不能状態に陥る。
突然債権者となる取引先の住人たちは、一斉にその会社に恨みを抱く。
そして、責任を感じた経営者は、そこから逃れるために命を落とす。
(現在もこの567で567よりも死者は多く、増え続けている…)
 
商取引は、金銭を払う側にも、受け取る側にも、自動的に責任が発生するものであり、不安なら最初からお金を貸したり、取引をしなければいい。

いじめも、いじめる側に問題があるのではなく、
いじめられる側に問題があるという理不尽な理論がまかり通る。

正しくは、いじめる側に責任があり、
金銭を渡す側にも責任があるんだよ~
 
逃げることは卑怯なことではないよ~
生命の危険、精神的な危険が訪れたら、すぐに逃げるんだ。
 
ただ逃げ方がある。
 
逃げることは悪いことではない、正しく逃げればいい。
そのためにはね、逃げてはいけないという〈思い込み〉を捨てることなんだ。
 
まわりに相談すること、真実を話すこと。
 
そして、そこから逃げるんだ…。

だって、逃げることは正しいことなんだからね…

©NPО japan copyright association Hikaru


 
 

4.負けてもいいんだよ


 
世の中、相変わらず「勝ち組」だの「負け組」だのという言葉が遺物のように残っているけれど、バカバカしいね。

まず、「勝ち組」と呼ばれている勝者らしき人の顔を見るとよくわかる。
うれしそうだね。
競争社会だから、勝者の立場は負ける者がいてはじめて成り立つ。
負ける者がいなければ勝つ者はいない。
 
なんて、馬鹿々々しくて、めんどうな世の中。

経営で成功した者が「成功者」、
失敗した者は「失敗者」、これだって、おかしいね。

お金があるものが幸せで、お金のない者は不幸、これもおかしいよね。
そういうと、それは「負け惜しみ」だと、負けを宣告されてしまう。

でも、勝ち負けって何だろうね?
それって、人間が勝手に決めたものであることには違いない。
 
勝てなくてもいい。

負けてもいい。

でも、勝ち負けって何?


だからね、coucouさんは、本当の勝ち負けを教えるよ~

それはね、自分が負けたと思わなければ負けることはない、ってことさ。
たとえ相手に倒されても、負けてないと思えば負けなどない、ということなんだ…。

だから、その場は負けたとしても、本当の負けなんて永遠にないのさ…

©NPО japan copyright association Hikaru


 
 

5.立ち止まりなさい


 
いつも、いつも走りっぱなしの社長さん。
たまには立ち止まりませんか?
 
立ち止まれない理由は、動いていないと不安、仕事をしていないと心配。
まさに「社長の病」の前兆か、過度期か、重症か…。
立ち止まるというのは、ゴルフをしたり、飲み屋に行くことではないよね。

とても、とても長い間、走りっぱなしだったcoccouさんが言うんだから間違いはないよ~それに重症患者だったからね~
 
だから、いうよ~

ただ、立ち止まってみることなんだ~
 
ちょっとだけ立ち止まってみない。
ただ走りまくり、動きまくればいいというわけではないよ。
大切なことは、心を立ち止まらせること。
すると無用な恐怖心がなくなるからね。
 
その方法はね、無理なんて言わないでね。

それはね、一日何もしないこと。

テレビも見ない、本や新聞も読まない、音楽も聞かない、外出もしない。
では、何をしているのか、布団の中でも、椅子に座っていてもいい。
 
ただ、立ち止まる。
 
するとね、時間の流れを感じはじめるんだ。
日々、急速な時間の流れとまるで正反対に、ゆったりとした時間になる。時間も自分と同じ、止まることがわかる。

するとね、今までの1時間が2時間から3時間に感じるんだ…。
2、3時間もすると、もう我慢ができなくなるかも知れないけれど、それでも我慢するんだ。


この時間はね、人生の最初で最後の1日になるかもしれないのだから。
後は死ぬときだけかもしれないからね。
 
どう?
とっても静かだよ~

ねえ、みんなも一度試してみない~
そう、時間を止めて見るんだよ~

時間か止まり、音のない世界とはこのようなもんなんだ。
時間は信じられないくらい長く感じるはず。
でもね、これが本当の正しい時間間隔なんだ。
 
そして、目を瞑りながら思い浮かべてみてほしい。

最初はあなたの一番大切な人、かけがえのない人、愛する人の顔を思い浮かべるんだ。最初の人はだれ?好きな人?おとうさん?おかあさん?おともだち?

その人の顔はどんな顔?、
怒っているの?
笑顔なの?

怒っていたら、笑顔でお返しするんだ。
でもね、怒っている人なんていないよね。
ほとんどは笑顔のはずさ。

おじいちゃん、おばあちゃん、お父さん、お母さん、奥さん、ご主人、子どもたち、お孫さん、お姉さん、お兄さん、弟、妹、大好きな人たち、親友、彼女、社員など、思う人すべてを思い浮かるんだ。
 
次ね、その中の人たちに話しかけてみる。
仕事のことでも、生活のことでも、嫌なこと、良かったこと、何でもかまわない、きっと何かしら答えてくれるかもね。
 
何も話すことがなかったら、「ありがとう」でもかわない。
謝りたかったら「ごめんなさい」、「良かったね」「おめでとう」と話しかけてみればいい。
 
そこにね、きっと、みんなの笑顔があることがわかる。

 
それが立ち止まるときなんだ…。


 
 


©NPО japan copyright association Hikaru


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photograph©NPО japan copyright association Hiroaki
Character design©NPО japan copyright association Hikaru







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