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【学び】67歳”また”語学留学行くってよ。冒険と年齢

67歳になった母は、人生2度目の短期語学留学に行きました。

母は自分で行き先と学校を決め、今回はインドネシアのバリ島の語学学校です。

もともと英語に興味があった母は短大の英文科を出ています。
その後、父の仕事で海外赴任生活をしたり、今も個人塾で子供たちに英語も教え、英語に触れる生活をしてきている印象です。
でも母の中には昔から「海外旅行」と「英語が話せる自分」という理想像があったようです。
それこそ私が小さい頃までは毎年のように転勤で引っ越しがあったり、母方の家族の病気の看病、人生いろいろありすぎて、夢だった「海外旅行」と「英語が話せる自分」の頂点「語学留学」は、ずっと心の中にしまっていたようでした。
その時その時にできる範囲でのベストのことをしてきた母。例えばラジオ英会話や知人との英会話で英語を勉強したり、ホームステイに招き入れる側をしたり、その環境でできる英語を楽しく学んできた様子です。そして50歳後半くらいから少しずつ数日間の海外旅行にも行けるようになりました。

さらに、60代後半になってくると、過去からの問題はちょっとずつ解決してきました。でも、また新しい問題も出てきて、
「今、行かなきゃいつ行く?」
と思ったのか、昨年、意を決して6週間のハワイに語学留学を決意した母。
同時期に母の母(私の祖母)の認知症が始まり、問題も増え、留学自体どうしようか直前まで悩んでいましたが、祖母と住む叔母のサポートもあり、無事行ってくることができました。
当時ハワイからLINEで送られてくる感想や写真はどれも生き生きとしていて、とても楽しそう。こちらまでワクワクしてきました。(むずむずしてその後私も久しぶりの海外旅行へ行きました)

そして今年は、母の仕事や祖父母の状態(健在ではあるが)などの関係から、2週間の短期留学を選んだようです。
バリ島を選んだのは南国も楽しめるから。
私が生まれる前、私の家族は父の仕事の関係でマレーシアのボルネオ島に住んでいました。
バリ島はボルネオにも近いので、到着するやいなや、40年以上前の思い出が鮮明によみがえってきたそうです。
同時に、その土地に学びに訪れることができることに感謝のLINEが家族へ送られてきました。

バリの街並み


ボルネオでは、当時、20代前半の父と母に、まだ幼かった兄との初めての海外生活。しかもよりによってボルネオ島というなんともエキゾチックな地域で、不安も並大抵ではなかったと思います。母から聞く、サソリが部屋を歩いていたというエピソードから、どんなジャングルに住んでたんだろうと思っていました。

そんな懐かしい地域へ、今回、学ぶことが好きな母は、いま、現地でどれだけワクワクした気持ちで毎日過ごしていることでしょう。語学学校でも、同じく学ぶ若者とも交流してずいぶん楽しんでいるようです。
そんな母の姿は、きっと離れて暮らす孫(私の子供達)にとってもよい影響がある気がします。やりたいことをやる、何歳になっても。世界は広い。
そんな機会になっている気がします(それをどうとるかは子供達自身によりますが)。

そんな母の行動を見ていると、先日読んだひすいこたろうさんの本
「あした死ぬかもよ?」の中の言葉がリンクしました。


本にあった、90歳の人の90%が答えた、唯一後悔していること、それは
「もっと冒険しておけばよかった」
とのことです。
(この本、私にはとても興味深かったのでおすすめです)

何か思い当たることがある人もいるのでは?
また今度、いつか、子供のが大きくなったら、老後になったら…と先延ばしになっていることってありませんか?
今すぐにはもちろん難しいことだって多いと思いますが、「なりたい姿、得たいイメージ」を掲げて、それを「いつか」ではなく「いつまでに」のゴールを定めて生活するだけで、ぐっと実現に近づける気がします。
「妄想すると、もう そうなる」のですから。

母が先日話してくれた言葉が印象的でした。
最近は私も仕事が忙しく、ずいぶん母と連絡がとれずにいましたが、出国前に久しぶりに電話した際、母は「歳をとってよかった」と言っていました。

母は個人塾を経営しながら、カウンセラーとしても仕事をしています。
小柄ですが、年齢を重ねたおばさんに聞いてもらうだけで、相手もなんとも安心感があるようです。たいていの相談者より年齢では負けません。歳をとることをネガティブではなく、プラスに教えてくれました。

私はいま30代。もうすぐ40代。
アラフォーという響きに嫌気がさしていましたが、なんだかこれからも楽しみになってきました。なりたい自分を想像しながら、「今」を生きなきゃ、「いつか」はないのかも。
目の前のことにあくせくして文句ばかり言っていないで、もっと、楽しく、生き生きとやっていこう、そんなことを感じた母の冒険でした。

(帰国後、母にシニア留学について準備や勉強について聞いてシェアしようと思います。)


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