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思い出した。

どうも西尾です。

昨日はすごく暑い一日で、夜眠る時も不快感を覚えました。

今日の大阪は晴時々曇・最高気温33℃の予報(Yahoo!天気より)です。

マジか!?昨日より3℃も高いやんけ!勘弁してくれよ!となっております(笑)

熱中症等気をつけて無理せずに過ごしていきましょう。


思い出した。

この文章を朝から読む人や、もしくは食事中に読む人には先に断りをさせて頂く。

万が一、不快な気持ちにさせてしまったなら申し訳なく思う。

というのも、今朝トイレに入った時にふと思い出したことがある。

今朝、布団から起きてトイレに行くも電気をつけずに入ってしまった。

真っ暗闇というよりは薄暗い空間で、トイレ特有の芳香剤の匂いが香り、物音が一つも鳴らずに静寂だけが包み込んだ。

時間も未だ5時台であった。

昼間の茹だるような暑さと比べると幾分か暑さもマシである。

朝日が東の空から昇り始めたばかりだから未だ部屋の中も薄暗い。

部屋の中全体が紫色がかったような、或いは、群青色をより薄くして引き伸ばしたかのような色が部屋全体に浸透したような感じをしていた。

自分でも何を言っているのだろうかと思ってしまうほどに、分かりにくい例えだと思う。

そんな朝の5時台に目が覚めて、電気もつけずにトイレに入った。

寝巻きの短パンに下着を下ろして便座に腰掛ける。

目の前には素っぽんぽんの私の下半身があるのだが、薄暗いせいではっきりとは見えずに、大事な部分はしっかりと隠された形になった。

用を足している最中、ふと思い出した。

この感じ。

朝早い時間帯。

薄暗いトイレ。

芳香剤の香り。

静寂に包まれた空間。

そうだ。

思い出した。

それは高校生の頃、朝早くの部室のトイレに入った時と同じ感じを思い出したのである。

何故、今更高校時代のしかも部室の朝早いトイレなのかは謎である。

私にも分からない。

私は高校1年の秋頃までは部活動に入っていた。

毎朝、自主参加という名で半強制の朝練があった為、朝早くの学校に通っていた。

朝練は7時から1時間程だったから、6時半頃には学校に着かないといけなかった。

私は中学から一緒の友人と共にその部活動に入った。

体育系の部活動で、中学時代は文化系の部活動に入っていた私からすると未知の世界に近かった。

既に書いた通り、結局、私は高校1年の途中でこの部活動を辞めてしまうのだが、中学からの友人は高校3年間、部活動に熱中していた。

そんな部活動の朝練に間に合うように朝5時半頃には家を出ないといけなかった。

私の家から高校まで電車で1時間以上かかった。

朝6時半頃の学校は未だ人も疎らで静寂に包み込まれており、私は一人で心をワクワクさせていたのを思い出す。

人のいない静かな校舎でどこかに秘密の部屋や通路でもあるのではないかと想像していた。

私の通っていた高校は校舎の北側にグラウンドや部室があった為、正門から学校に入ると目の前に佇む鉄筋コンクリート3階建の無機質、且つ、どこにでもありそうな校舎を横目に見ながら、校舎をぐるっと囲むようにして北側の部室まで歩かなければならなかった。

部室に着くと荷物を置くなり一目散にトイレへと向かう。

途中、電車の駅にもトイレはあったが、朝練に遅れると先輩から何を言われるか分からない。

それに対する恐怖心の方が大きかった。

朝の部室のトイレは静寂に満ちており、電気もつかずに薄暗く、お気持ち程度に置かれた芳香剤から微かな柔らかい匂いが漂っていた。

さらに、無造作に置かれたデッキブラシと緑のホースに見下されているように見えて私にはそれらが憎く思えた。

今朝のトイレ。

まるで、高校生の頃の部室のトイレと重なった。

何だか朝から気分が重たくなった。

というのも、私の中では決して良い思い出の類には入らないからだ。

寝ている時にみる夢でも何でもそうだが、良い思い出や記憶より、悪い思い出や記憶の方が鮮明に覚えていて、何年経ってもふと思い出すことがある。

その度に少し気分が滅入ってしまうのだが。

私はその部活動を辞めた後も他の部活動に入らずに、所謂、帰宅部というやつで残りの高校生活を過ごした。

未だに帰宅部というのもよく分からないのだが。

半ば強制参加の朝練に参加することも無くなった。

空いた時間で原付の免許を取得し、色々出掛けてみたり、好きな本を読んだりすることが出来た。

私は元々、集団での行動やチームプレイというものが苦手であった。

さらに体育系の部活動となると上下関係や独自のルールというものが厳しい。

今、思い返してみるとよくそんな部活動に入ったなと思う。

一方で、もしあの時、あの部活動を辞めずに継続していたら、今はまた違った世界があったのかもしれないとも考える。

ただ、心から部活動を楽しめていたかと問われるとそれは無かった。

たかだか数ヶ月続けただけでは分からないと言えばそうかもしれないが、やはり楽しくは無かった。

帰宅部になり空いた時間で読むフランツ・カフカやコナンドイルの方がよっぽど面白く、行き帰りの電車では人間観察をする方が性に合っていたと思う。

部活動に入るのに当たり、特に体育系の部活だったため少なからず費用も掛かり、その費用の工面をしてくれた親には申し訳ないことをしてしまったという気持ちが今もある。

それでも、辞めたことに対してとやかく言わずにただ黙って話だけを聞いてくれた親には感謝しかない。

今朝のトイレからこんなことを思い出してしまった。

今となってはもう昔の話であるけれども。




以上になります。

お読みいただきありがとうございました。

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