【日記を捨てる・14冊目】初めて出来た彼氏のこと、全然好きじゃなかった

短大時代2年目、地元にUターン就職が決まり、引越しまであと1ヶ月。
友達の紹介で知り合ったＴくん。
同じく地方から出て来た同じ歳の大学生（留年したらしいから1年生か）。

恋に恋したまま20歳の初春まできてしまったワタシ。
彼氏ほしい！付き合うってどんなかんじ？デートってしてみたい！
恋愛への憧れが膨らみまくっていましたね。

そんな時にアプローチしてくれたＴくんと、とりあえずデートです。
当時はデートの約束といえば家の固定電話でのやり取りのみ。
電話くるかも・こないかも？のドキドキ感もウブなワタシには楽しい。

初デートは大成功！バレンタインの翌日だったこともあり、チョコなんか用意したりして。義理以上本命未満かな～と思いながら。

当日は絵に描いたようなデートコース。映画を観て、予約してくれた良い感じのお店でディナー、大きな公園での寒い中の告白タイム。
なかなかロマンチックです。まるでドラマのヒロイン気分。
告白はＴくんからでしたが、2人に漂うイイ雰囲気、もうオーケーしかないよね。

初めての彼氏という存在に舞い上がるワタシ。
その夜は眠れませんでした。興奮状態です。
「発情期かな」日記にはそうありますが、ほんとその通りでは。

しかし、その興奮も２，３日で急激に冷めます。
Ｔくんの顔も思い出せない始末。おかしいですねえ・・・

20歳のワタシの理想の男性は、作家の島田雅彦氏でした。
美形な作家さんです。イケメンとう言葉はまだ無かった（？）。
久しぶりにネットで検索してみましたが、今もとても素敵なお姿！

島田雅彦オフィシャルサイト

さて、Ｔくん。電話のやりとりの時から気づいていましたが、会話が盛り上がりません。寡黙なタイプなのでしょうか。
自分も当時は話すより聞いていたいタイプ。沈黙が耐えられない！

しかもどうやら女性に「甘えたい」そうです。母性を求めていたのか。
ワタシは、ガラスの靴を履いて白馬の王子を待ってる乙女状態。
「男は女を守るもの」というステレオタイプな思想でガチガチの頭。
こりゃー上手くいかんわ。

2回目のデートする頃には理想と現実のギャップに戸惑うワタシ。
顔も悪くはないが好みではありません。
なにせ理想のタイプが島田雅彦氏ですから・・・
日記を読むと「そんな人は居ない」ってＴくんも言ってるじゃないですかー。ほんとそれ。

Ｔくんが思い描いていた彼氏像と違いすぎてとにかくイライラ。
その時期はもうすぐ地元に戻って社会に出るという、新しい生活への不安もありました。
そうなるとＴくんとは遠距離恋愛？！
頑張って関係を続ける自信はゼロ！

そんな心境でデートは楽しめるはずもなく。
あ、2回目のデートで会って早々いきなり肩に手を回すというＴくんの行動は完全にNGでしたね（笑）
すっかり嫌われてしまったＴくん。

このまま自然消滅したい・・・と、
ブーブー文句言いながらの3回目のデート。
雰囲気は最悪です。
イライラして相手の人格を否定するような事も言いたい放題言ってしまった気がします。
今ならわかる、相手をいくら変えようとしても無理だという事に。
さっさと別れを切り出せばよかったのに。

どうやらＴくんは思い詰めるタイプ。

ストーカーになるとか嫌いになったら殺すとか死ぬとかの、冗談とも本気ともつかないおどしをするということは最低だということ

当時の日記より

なんということを！脅し！！そんなこと言う人だったのか。
ワタシはドン引き。読んでる45歳の自分もドン引き。
どんどん嫌われのどツボにハマるＴくん。憐れでなりません。

だいたい…そこまで追い詰めてしまった自分も悪いのでは？！
実は最初のデートでハグはしちゃって……ついガバッとね…
しかもムードに流されてＴくんの部屋へついて行ったの！
やる気満々と思われてもおかしくない。おもわせぶりな態度とりすぎ。
Ｔくんは紳士なのか奥手なのかチェリーなのか襲われはしなかった。

まったくなんて無防備でアホな娘でしょうワタシ！
そりゃ肩に手まわすくらいするわ。
それで嫌って・・・なんて勝手な女だよ・・・。

あるがままの相手を受け入れるそれが「愛」。
そんなことは20歳の自分にはわからず。。。
自分が誰かの心を傷つけてる事に鈍感すぎる。

結局、社会人生活スタートしてから電話で別れを言いました。
恋愛がこんなにやっかいで楽しくないものだったとは！
わがまま自己中娘の初交際は全く上手くいきませんでした。

相手の気持ちを思いやる事も出来ない子どもでしたね。
そりゃ無理だわ・・・当時の日記をそっと閉じます。

～～　45歳自分からのまとめ　～～

恋の駆け引き面倒くさい！もう二度と無理～！！

甘えん坊の20歳のＴくん、今なら可愛い♡と思うんだけどな～？？
↑　完全に息子を見る目線ですが。

自分に自信が無くて相手の顔も見れなかった高３ワタシと、今回の傲慢で高飛車なワタシが同一人物なのが驚きました。成長ってスゴイ。