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デザイナーのスタミナ

こんにちは。
九州のフリーランスデザイナーのMaru.(まる)です。
DTPを中心にWEBとUIデザインに領域を広げお仕事しています😉 そんな私の最近を綴ります。

近頃よく聞かれるんです。
「なんでそんなにデザインが好きなんですか?」と。

正直、そう思われると思います。
だってわたし、四六時中デザインを見ていたい。
頭の中は常にデザインのことばかり。デザインの事しか話さない。人生の8割はデザインのことを考えて終わっていく気がする。

アイドルやイケメンなど、推しの話で盛り上がる人いるじゃないですか。
あんな感じで、デザインの事をおっかけてる。
寝ても覚めてもデザイン。あー。今日もデザインが可愛いかったー。つってPinterestでチェックして寝る。みたいなノリ。

デザイン以外の趣味がない。

先日、自分の得意分野や特徴を明確化しようと思い、脳の中身を全てノートに書いていく作業、ブレインダンプ、というものに挑戦したんです。
自分の特徴を1000個書き出す」という形でトライ。

「明るい、人が好き、初対面でも気にしない…」自己肯定感が低い私としてはどうにかこうにか100出しだった訳ですが、さてその後がなかなか浮かばず。
途中からネタに困り「デザインが好き、写真やイラストが好き…」と、ただ好きなものの羅列に。好きなものはスイスイ埋まっていきますが、それでは自分の得意分野や特徴とは言えない。しかし好きなものがデザイン関連に寄ってるな…。

どんな自分になりたいか

ダメだ、このままでは好きしか出てこない…😨
そこで、「どんな自分になりたいか」というテーマに変えてみた。「デザインができる、写真が上手い、絵が上手い、ファッションセンスがいい…」あれ?…4つ位で手が止まる。これってどんなデザイナーになりたいか、でしかなくない? 写真とか、イラストとか、自分自体には関係ない要素でしょ。もっとデザイン以外で、なんかないの

やってみたいことは?

行きづまってテーマを変える。やってみたいこと。そうですね…。「サウナ入りたい、広い場所に行きたい、馬に乗りたい…」お、いいかんじ、いいかんじ!
「センスいいインテリアが見たい、巨大なデザイン本を買いたい、大きなモニターが欲しい、美味しいドリンク飲みたい…」あれれ、また、デザイン作業中の世界観になってきた。私自身の特徴で書かないと…。手が止まる。

ん?…あれ??
デザインとっぱらったら、とたんに書けなくなるのだ。
というか、デザインを中心に全てを判断しすぎていることに気づく。
洋服も、旅も、空間も、音楽も、すべてデザインの肥やしになるから…、きっかけはそれにすぎず、デザインに必要だから、というのが常に判断材料だ。なんとなく自分でも分かっていたけど、ここまで何も出てこないのはまずい。完全に「デザイン中心設計の人」になっている。😨…


結果、デザインがないと生きていけない人、というのがわかった。


これはこれで悩みなんです。デザインが消えたら、どうしよう?とか本気で思ってしまう。純粋に自分の欲求としての「やりたいこと」がない。

異性にモテたい、かわいくなりたい、痩せたい… 私の場合、その前に「デザインがうまくなりたい」「世界に通用するデザインを作りたい」デザイナーとしてあまりにかっこ悪いとよろしくない。だからいい服が欲しいし、デザインがかっこいい服も好き。こんな洋服、作りたいなぁー。🤤

なぜそんなにデザインが好きなんですか?


一言でいうと、子どもの頃からその職業に就く事を厳しく禁じられていた。というのが大きいです。かなり固い頭の父に専業主婦の母。女は家庭を守り、働きにいくべきではない。だから勉学はそもそも不要。

正直、誰からも応援されていなかった。無理にデザイン事務所に入りましたが生活との両立もままならず、当時の給与は8万円。
絵を描くことは遊びと自己満でしかないので、大人になったら全うな職業につくべきだと。周りの大人は相談しても反対ばかり。というより職業を知っている大人がいなかった。

なんでそんな大変な職業につくの?意味わかんない。というかデザインってなにそれ、印刷物作って面白いの?  それより、彼の年収がさー、聞いてー!…と女友達。

そりゃそうだ。応援されないのもわかる。地方で生きていれば尚更、デザイナーに対しての認知も、レールのない道を歩む者への理解も低い。
インターネットが普及していなかった時代に20代前半を過ごした為、デザインのデの字も話す場に恵まれていなかった。

圧倒的マイノリティ感

気が狂いそう…、好きな事をひとっつも話す場に恵まれない。

こんなに好きなのに!みてほら!この文字、ヤバいくらい美しい…。🤤✨
孤独を抱えつつフリーランスになり、地元で営業。その間もデザイン仲間と繋がれず東京へ上京。そのまま結婚&育児でリタイア。
そして離婚し9年間のブランク。
その間一人でブツブツと、ずっとデザインの事だけを考えていた。そんな私がなぜ、こんなにデザインが好きで居続けられたのか、それは…

デザインやアートは、禁じられた道だったから

考えてみたんです。応援されて順風満帆なデザイナー人生だったらどうなっていたのか。もしかしたら、途中で辞めてたかも知れない。

デザインを行う上で、上手くいかないことってたくさんあると思います。
ていうか、そればかりだと思います。自分のしたいデザインが自分の手からつくれるようになるまで時間かかるし、第一、コミュ力もかなり必要。常に自分が作りたいものと、依頼されたものとの狭間にいないといけない。カッコいいと思われる職業だからこそ、なりたい人も多い。
でもわたしは、そもそも望まれていなかったのにデザイナーになった。やめとけ、いいことない、と全員に言われても選び続けた道でした。

こんなにテンション上がるのに、デザインは世の中に必要ないんですか?

変な話、どんなに人間関係で悩もうが凹もうが、
よいデザインを見つければ一発で気持ちが救われました。
誰から教わらなくても延々と見ていられる。
理解されなくてもいいんです。だってこんなに魅力に溢れている。デザインが良いだけで集めたくなる。誰の言葉でも救われない時に、デザインが私を救ってくれました。いつか、きっとデザインがもっと評価されて、みんなから理解される日がくる。

あれ?…もう、これって、推しを追いかけるのと同じ境遇じゃないですか?  ということは、デザイン活動が、私の推し活なワケです。
みんながイケメンを追いかける。私はデザインを追いかける。

2021年7月、デザイナーとして復活

そして、今。SNSで絡んで下さるデザイナーさんや、コミュニティで知り合えたデザイン好きの方々と一緒に、物づくりの楽しさ、企画への萌えを追い求めています。昔よりツールが発達し、知識や情報を共有してくださる方々に支えられ、デザイナー同士が繋がる仕組みがどんどん構築されています。
それによりデザイン需要も上がり、デザインブームが到来している気も。

どうしてそんなにデザインが好きなんですか?
= 回答 : 禁じられていたから

スタミナがないなー。本当に好きなのかわからないなー。と思ったら、デザインをする事や見る事を一切絶ってみてはどうでしょうか。
義務じゃなくとも、やり続けたい。
どうしても頭から離れない。禁断症状がある。
そんな気になったなら、デザインのスタミナはたっぷり充分だと思います。


編集後記:関連記事です。もしご興味あれば読んでみてください。地元で孤独に耐えながらフリーランスの営業活動をしていた頃。笑

9年後、ブランクから復帰後の営業活動。
上との対比がすごい。

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