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初めてイベントを企画しました


イベントを企画する

私は知的、身体に障がいがある方の
支援をする仕事をしています

そこでは月曜から金曜まで
お仕事を終えた利用者さんが通所されていて
夜までレクリエーションを楽しまれています
土曜、日曜は閉所しています

日中、利用者さんが活動されている作業所も
土曜、日曜は閉所されていて
そういった作業所を有効活用できないか
という話をいただきました

私は住んでいる場所も職場も
好きなサッカーチーム(スフィーダ世田谷FC)も
すべて世田谷区です

世田谷区に住まわれている方
世田谷区で働かれている方から
いつも元気をいただいています

自分なりに何か出来ないか考えていたので
是非やらせていただきたいと申し出ました

大好きな世田谷区

世田谷区に住まわれている障がいを持つ方に
明るく楽しい音楽に触れていただきたいと思い
それを軸に企画を考えました

どのようなアーティストを
お呼びするか考えたとき
真っ先にお願いしたいと思ったのが
今回、ご出演いただいたばっぷるです

ばっぷる

ばっぷるは歌とダンスに迫力があり
それでいて優雅で一つ一つのライブから
一本の上質なミュージカルを観たような
感動を得られるアイドルグループです

私が小学5年生から1000組以上
ライブを観てきた中で
一番利用者さんに喜んでもらえる
きっと利用者さんも大好きになる
アーティストだと思っていました

ばっぷるのマネージャーさんに
こういった事業があることをお伝えしたところ
前向きに考えてくださったので
出演依頼書を作成し
出演交渉をさせていただきました

大声を出してしまう利用者さん
立ち歩いてしまう利用者さん
いろいろイレギュラーなことが起こり得る
イベントになる旨をお伝えしましたが
そこでも前向きにお話ししてくださり
承諾してくださいました

私が勤めている職場からはOKが出ましたが
世田谷区からアーティストライブのみの
イベントについて、NGが出てしまいました

アイドルファンの方と利用者さんの間で
トラブルが起こったらどうするのか

利用者さんの休日活動というところを
メインにしてもらいたいというお話しでした

アイドルファンの方は
みなさんが想像されているような方ばかりでは
ないですよ、とお話ししました

利用者さんがばっぷるのライブを観る
充分な休日活動ではないかと思いましたが

利用者さんが日々楽しまれている
『おんがくあそび』という活動を
イベントに取り入れてみてはどうかと思いました

おんがくあそびは
職員がメロディを演奏し
利用者さんが打楽器でリズムを叩いたり
歌ったりする
利用者さんたちに人気のプログラムです

いつもはその日に通所された10人で
行っているプログラムですが
大勢の方に観ていただけたら
利用者さんの刺激になると思いました

参加型のおんがくあそび30分
ばっぷるのコンサート30分という構成で
世田谷区に提案したところ
ようやくOKをもらうことができました

会場

会場の下見、関係各所との打ち合わせ
レイアウト作成、資料作成、フライヤー作成
当日まではめまぐるしく時間が過ぎました

私は障がいがある方の支援のほかに
高齢の方の在宅介護、訪問介護の仕事も
しているので合間時間を使い作業しました

職場の方々にも世田谷区の方々にも
手伝ってもらうことなく、相談することなく
作業させていただきました

自由にのびのびと作業させていただけたこと
職場の方々にも世田谷区の方々にも
感謝しています

おかげで自分のイメージを一つ一つ
ゆっくり形にすることが出来ました

フライヤー


利用者さん
ばっぷるファンのみなさん
世田谷区のみなさん

混乱が起こらないよう
座席めちゃくちゃ考えました
当日、案内に応じてくださり
本当にありがとうございました

イベント当日の1週間前から
私は毎日高熱が出ました

手洗い、うがい、マスクは家族や同僚が
引くくらいやっていたのでショックでした

内科へ行くとインフルエンザもコロナも陰性
風邪という診断で風邪薬と解熱剤をもらいました

普段あまり汗をかかないのですが
汗が止まらない

動いていないのに
布団に座ると布団が汗じみで変色する
フローリングに座ると水溜まりができる
そんなの初めてでした

いま思うと緊張と不安と楽しみで心の中が
ひっちゃかめっちゃかだったと思います

最後の1週間でやろうと思っていた
パンフレット作成と備品の購入を
職場の方にお願いして
私は自宅でスタッフ用の名札を作りました

名札

これが今までの人生では絶対にできなかった
自分は成長したと思いました

今までの自分なら這ってでも職場へ行き
最初から最後まで自分でやっていましたが
弱音を吐いてギブアップをして
職場の方に頼ることができました

2023年の目標
「頼られる自分ではなく、頼れる自分になる」
を少し実践できた気がしました

パンフレット

イベント当日

9月30日(土)

職場から会場へ物品を運び
会場設営、音響の確認
おんがくあそびのリハーサル
ばっぷるのリハーサル

ばっぷるのみなさんのお心遣いで
おんがくあそびとばっぷるで
1曲披露できることになり
そのリハーサルもしました

客席


50席用意し
知的、身体に障がいを持つ区民の方 14名
ご家族、介助、引率者 14名
ばっぷるのファンの方 14名
地域住民の方 4名
世田谷区の職員 4名
世田谷区ボランティア協会の職員 2名
52名の方に来場していただきました

受付

おんがくあそびでは
ステージにウッドブロックと
ボンゴを叩けるスペースを作り
立候補した2名の利用者さんが
演奏できるようにしました

誰も手を挙げなかったらどうしよう
手を挙げる人数が多かったらどうしよう
と少しだけ不安もありましたが
普段の利用者さんのご様子も見ていたので
安心している部分もありました

結果的に全ての曲で
2名ずつ利用者さんが挙手してくださり
おんがくあそびのメンバーと楽しく演奏され
客席のみなさんがパンフレットを見ながら
歌ったり、手拍子をしてくださいました

最後の『夢をかなえてドラえもん』では
ゲストボーカルのばっぷるのみなさんが
客席を盛り上げに盛り上げてくださいました

〈おんがくあそび〉
1.やさしさに包まれたなら
2.さんぽ
3.だんご3兄弟
4.どんな色がすき
5.パプリカ
6.夢をかなえてドラえもん(歌・ばっぷる)

控室

ばっぷるのみなさんは
ステージや音響など充分ではない環境で
魅せて、聴かせて、踊らせて
圧巻のステージでした

終演後に利用者さんのご家族からいただいた

「あんなに歌も踊りも上手で人柄もよくて
曲もいいアイドルさん、初めて観ました」

「うちの子の、あんな楽しそうな表情
初めて見ました」

という言葉が印象的でした

〈ばっぷる〉
1.Good day Sunshine
2.シャボン・タイムマシン
3.瞳オーガニック
4.おどるポンポコリン
5.COLOR

-アンコール-
6.心の瞳(鈴木花純さん)

ばっぷる

来場者のみなさまからいただいたアンケートには

・ばっぷるさんが
やさしくしてくださって嬉しかった

・ばっぶるファンの方が
やさしくしてくださって嬉しかった

・ばっぶるファンの方が
気さくに声をかけてくださって嬉しかった

・こんなに歌と踊りが上手い
アイドルがいることに驚いた

・ばっぷるファンの方が格好よかった

・アイドルファンは怖いイメージがあったけど
やさしい方もたくさんいることを知った

・みんなで歌って演奏できて楽しかった

・ばっぷるさんが客席まで
握手しに来てくれて嬉しかった

と書かれていました

世田谷区の職員の方々が不安視されていた
トラブルを防いでくださっていたのは
来場者のみなさんでした

アイドルはやさしくて格好いい
アイドルファンはやさしくて格好いい
という感想はアイドルファンである
自分にとって涙が出るほど嬉しかったです

ばっぷるさんと
ばっぶるファンのみなさんが
姿勢で示してくださいました

ばっぷるのライブを観に行く

10月5日(木)

新代田Feverへ
ばっぷるが出演される
Happy Time Happy Song vol.2
を観に行きました

大好きな
フリーパスライセンスや
雨降りサンデイを聴けて
とっても楽しいライブでした

ばっぷるの解散発表がありました

鈴木花純さんはボーカリスト
牛山ももさんはアイドル
ひろかさんは声優

それぞれステップアップする
前向きな解散発表で
幸せな気持ちで心の底から拍手できました

この3人で
ばっぷるの衣装で
ばっぷるの楽曲を歌う
3人が好きなので
寂しかったです

ライブ中、たくさん泣きました
でも、解散までのばっぷるの活動と
それからの3人を応援したいと思いました

今回、イベントを企画して本当によかったです

ひと月たった今でも利用者さんから
「また、ばっぷるのライブを観たいです」
「また、ばっぷるに会えますか」
と聞かれ、嬉しい気持ちになります

私が勤める職場の利用者さんは
物事を好きになるのに時間がかかる方が多く
一目惚れをする方がほとんどいないので
一度の機会でこれほどたくさんの
利用者さんのハートを掴むのは凄いと
職員がみんな驚いています

それだけの感動を
みなさんが与えてくださいました

自分の強みも弱さも知ることができました

1人で始めましたが
困ったときに手を差しのべてくださる方がいて
1人で生きているんじゃない
みんなで生きていると
やさしい気持ちで働くことができました

これからもまたこういう日を迎えられるように
日頃からの支援を頑張っていきたいと思います

疲れたら、ばっぷるのライブへ
エネルギーをチャージしに行きます

Happy Time Happy Song vol.2にて

SETAGAYA HIKARI FESTIVAL 2023
このたびはご出演、ご来場いただき
本当にありがとうございました

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