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nanakinanashino
2020年7月25日 20:09
桃の花かける頃白羽の矢君を撃つわらべ そぞろ集う中錦の色濃く 衣羽織る君が拐われていく鬼子の俺その細い首に手をかけ俺の首を縄で吊った
2020年7月31日 19:24
泡沫の夢キミにはいつものことさじ加減は角砂糖の数だけ溢すわらうことなぐさむることいとおしむことさらうこと白紙の広場に色を垂らしては鮮やかににじむ水跡を詠み上げる錦糸を蔦って撚り上げるは 紡ぎの唄裾のあと 楔の穿ち香の残り香 黒い爪空描く言葉
2020年7月29日 16:28
積み上げたいしを足掛かりに 君は渡る拙く 危うげに儚く 朧気にそれでもそれが現の場にあるならばそこがあが生きる場夢の場に堕ちようともがき いきをしかえろうと あがあれといしの場 崩れようとまた積み上げる滑稽で うつろでうろんで 幼稚でひとよと
2020年7月28日 02:08
拙い葦零れ落ちる記憶暗やみの中対峙する私を観る眼しづかしづか君の話をしようかどれだけ手を伸ばしても君と私は雑ざらない君の持つ記憶が私の手から離れたように君の心も私のものではなくなった射抜く君が静観している私は君の働きに値するだろうか
2020年7月26日 21:13
蒼い空からふる雨の色は白灰茂る翠をも染めゆく遠雷 黄金に空気を染めひたりと時を留めるかえろうや かえろうや地鳴りはついぞ、やっては来ぬあまねくこと 聴き漏らすまいと天音くそら言 呟き漏らすまいとその瞳を美しいと想うこの声も稲光りは拐う
2020年7月22日 18:16
薄紅色桃の香いろは歌わらべの声夏の空 君を見つけた赤い眼の俺神様は知らない無垢な心無邪気に笑う君は知らない君は知らない俺がどれほど意地汚いかこんなこと 知らなくていい知らないまま ただただ俺が君に掬われたように俺が君を救いたいと
2020年7月20日 21:38
海岸沿いを歩く波打際にはまだ遠い潮の香りが鼻腔を擽る夏が来たことを知る白波に誘われるように近づく夕暮れ時 君の香りがした気がした焦げるような想いも今は凪いつだったか君とした約束がもう終わりなのだとわかったじゃあまたねってたぶん、明日も君は僕と会う
2020年7月18日 00:58
聴け 月下光とどまること罷り成らん紡げ 紡げ 紡げ謳え このちの果てを踊れ 瞬きの間に誇らしげに刻め 刻め 刻めはやる鼓動 秘する事もなしきょうかい とかす事有るまじきただ潜めよ しづしづと水泡 恐れざる産声をあげ想い遂げよ 月下香
2020年7月15日 19:28
艶やかに彩る 君の瞳儚くも瞬く その刹那と刹那夢のような時間ひとときも漏らさない欠片と欠片 差し出しあって幸せの余韻を手繰るまるで繊細な糸を紡ぐように果肉に護られた君を刺ごと食べたいと言ったらどうだろう咲き誇るのは 孔雀仙人掌ずっと君は僕のもの
2020年7月14日 18:34
足もとを観やる素足天を仰ぐ地表が遠い沼地には蕀砂地には硝子歩けども 歩けども右手には氷の杖左手には諸刃の剣溺れるように喘いでは 慟哭響くのみ誰ぞ観てはいまいか誰ぞ此処まで堕ちては来まいか干上がった空気 飲み下すがごとくちの果てを只待つのみ
2020年7月13日 20:40
この身体で混じり逢う 君と私この心は 解け合いながらこの身体で交じり合う 君と僕この心が 溶け逢うことはなくて真っ白な頭のなかぷかぷかうかぶ連れ去るのは霞の向こうこのひとつの身体いくつもの心が不粋で誰もいない世界に何処かに連れて行きたくなった
2020年7月12日 16:08
SLANG SLANG呟くよ 君の名をもう逢えないと解りたくない人がいてあんたをおもちゃにしたからかって からかって告白させて 突き放した手を振り払って それでもあんたが私の手を取っていたら、、面倒くさい女感情任せの嘘泣きも本当の涙になったろうか
2020年7月11日 21:24
晴れた空からの どしゃ降りの雨全身ずぶ濡れの どしゃ降りの雨あの日の雨がなければ私はなかずに済んだだろうか曇り空 暗雲立ち込める私は君と笑ったろうかひとりなく 空の広きこと言の葉なく 雲の蒼きことあの日の雨宿りが 私を変えただろうか見上げるばかりの空日
2020年7月10日 20:06
重なる手を 解いたのは誰だったのか紡いだ時を 手離したのは誰だったのかふたり あの時のまま結んだ手去りては時にまみれ現 夢の在り場のみ重ねては還すものも無くふたり 寄り添いの場さがす さがすここに在ること ただ其のみぞをしるわたし舟と こうりょう