つむじ

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つむじ

雑貨カフェchabrick/カフェオーナー/大阪市鶴見区/ 読書と電車旅/音楽とサッカーが好き /猫好きの犬派/なかなかのポンコツでロクでもない大人

記事一覧

春が近づいてくるとくるりを聴きたくなる。

雨の日曜日、退屈な休日。 くるりでも聴こうかな。 犬を洗って、それからパンを焼こう。 どちらも湿気の多いこんな日には不向きですけれども。 パンの発酵を待つ間、本を…

つむじ
1年前
1

世界の終わりを見たくはないか

木曜日の子ども 重松清 ひとことで言う。 この本、しんどい。 読み始めた事を後悔したぐらい。 それぐらい引き込まれてどんどん読んだ。 きっと普段は、現実から逃れる…

つむじ
1年前
3

一生聴き続け、生涯読み続けるもの。

一千一秒物語 稲垣足穂 『“大人になってからの音楽の好みは14歳の時に聴いた音楽で形成されている”という研究結果が明らかになった。』という5年前の記事を最近になって…

つむじ
1年前
4

5千70年かかりました。

『約束の果て』 高丘哲次 ファンタジーノベル、大好きです。 好きなのですが、何冊もにわたる超大作物が多くてなかなか読み終わらないのです。 それはそれで読み応えがあ…

つむじ
1年前
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最果さん。

『グッドモーニング』 最果タヒ 2年前の忘れもの。 というよりも借りたまま返せずにおります。 知らなかった詩の世界を教えてもらいました。 ただ、読んだだけではわか…

つむじ
1年前
3

今こうして歩いている。

『城の崎にて』 志賀直哉 JR西日本のサイコロきっぷで餘部を引き当てたので、城崎温泉にも立ち寄ってきました。 もう去年の秋の事ですけれども。 実は鉄道好きだったりも…

つむじ
1年前
3

こころ、4周目。

『こころ』 夏目漱石 初めて読んだのは中学2年生、14歳ですね。 人生で最初に衝撃を受けた小説です。 (いや、最初は幼い頃に読んだ人魚姫かな。そのお話はまた今度。) …

つむじ
1年前
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あたまぱっかーん

『ビブリオバトル出てみたら?』 好きな本の話をしていたら、友達から言われたのです。 え‥無理無理! 読んだ本の紹介をする? 趣味嗜好やあたまの中を 全て曝け出すよう…

つむじ
1年前
11
春が近づいてくるとくるりを聴きたくなる。

春が近づいてくるとくるりを聴きたくなる。

雨の日曜日、退屈な休日。
くるりでも聴こうかな。
犬を洗って、それからパンを焼こう。
どちらも湿気の多いこんな日には不向きですけれども。

パンの発酵を待つ間、本を読む。
5つのバンドのフロントマンが語る
『バンドとは何か』
ウェブサイトの記事を紙で読む贅沢。しかもハードカバーだなんて。

マイヒーロー、バンドの人たち。
ずっと憧れの人たちから、溢れ出る言葉を一滴も零さないように、全身全霊に沁み込

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世界の終わりを見たくはないか

世界の終わりを見たくはないか

木曜日の子ども 重松清

ひとことで言う。
この本、しんどい。
読み始めた事を後悔したぐらい。
それぐらい引き込まれてどんどん読んだ。

きっと普段は、現実から逃れるために本を読んでるのだと思う。
今回読んだこの本は、7年前に中学2年生で事件を起こした少年たちと、現在中学2年生の主人公の息子を取り巻く物語。
現状と重ねてしまう部分もあり、逃げ場がない。

子どもと大人のちょうど境界線。
今も当時の

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一生聴き続け、生涯読み続けるもの。

一生聴き続け、生涯読み続けるもの。

一千一秒物語 稲垣足穂
『“大人になってからの音楽の好みは14歳の時に聴いた音楽で形成されている”という研究結果が明らかになった。』という5年前の記事を最近になって読みました。
さらに“17歳の時に聴いていた音楽は一生聴き続ける”のだそうです。

ああ、確かに。
バンドブーム真っ只中に14歳だったわたしは、歌番組に一切出演しないバンドに衝撃を受けました。
かっこいい。
なんてかっこいいの。

今ほ

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5千70年かかりました。

5千70年かかりました。

『約束の果て』 高丘哲次
ファンタジーノベル、大好きです。
好きなのですが、何冊もにわたる超大作物が多くてなかなか読み終わらないのです。
それはそれで読み応えがあって良いのですけれど。続編も楽しみですし。

この物語は1冊で完結します。
それでいて何冊も読んだかのような満足感。
5千70年もの歳月が一冊にぎゅっと凝縮ですよ。
ストーリーも壮大で映画のように楽しめるし、何よりも風景描写が素晴らしいで

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最果さん。

最果さん。

『グッドモーニング』 最果タヒ
2年前の忘れもの。
というよりも借りたまま返せずにおります。

知らなかった詩の世界を教えてもらいました。
ただ、読んだだけではわからなかったのです。

鉄なのかアクリル板なのか石なのか。
冷蔵庫の中にあるそれは、触れてみるとほんのり温かい。食べてみるとぐにゃりとしていて、いつまでも口の中に残る。
酸っぱい気もするし苦い気もするが、全て気のせいで無味で冷たいのかもし

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今こうして歩いている。

今こうして歩いている。

『城の崎にて』 志賀直哉
JR西日本のサイコロきっぷで餘部を引き当てたので、城崎温泉にも立ち寄ってきました。
もう去年の秋の事ですけれども。
実は鉄道好きだったりもします。

温泉街のお土産屋さんで見つけたのが、
“本と温泉”レーベルの注釈付き2冊組の豆本です。
城崎温泉でしか購入出来ないそうです。
限定、大好物です。

冒頭のこの一文で、すっかり自殺未遂を起こしたのだと思い込んで最後まで読み進め

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こころ、4周目。

こころ、4周目。

『こころ』 夏目漱石
初めて読んだのは中学2年生、14歳ですね。
人生で最初に衝撃を受けた小説です。
(いや、最初は幼い頃に読んだ人魚姫かな。そのお話はまた今度。)

『吾輩は猫である』『坊ちゃん』しか読んだことのなかった漱石のイメージがガラッと変わり、この本をきっかけに、あらゆる日本文学を読み漁る日々が始まりました。
それまで日本文学なんて、真っ当なことが書かれているだけのつまらないものだと思っ

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あたまぱっかーん

あたまぱっかーん

『ビブリオバトル出てみたら?』
好きな本の話をしていたら、友達から言われたのです。

え‥無理無理!
読んだ本の紹介をする?
趣味嗜好やあたまの中を
全て曝け出すようで躊躇するわ。
ヲタク変態がバレる!
なんて、つい先日までは思ってたのですけどね。
どういうわけか、今、こうしてnoteで本の感想や、その本にまつわるエピソードなんかを書いていこうとしています。

わたし、大阪でカフェを経営しています

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