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知財のおはなし

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さまざまな知的財産の話題です。海外で事務所をやっているので、外国知財のことも多いです。
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#特許

大手と対等な関係を築くために、苦労していませんか?
大手と渡り合う、知財の活用方法

大手と対等な関係を築くために、苦労していませんか? 大手と渡り合う、知財の活用方法

今日は、大手と渡り合う、知財の活用方法を説明します。
あなたの会社は、大手企業や中堅企業に商品やサービスを提供していますか?
大手企業と対等な関係を築くために、苦労している経営者は多いですよね。
そんな時に知財を持っていると、関係の改善に役立ちます。

さまざまな不当な要求を受けることも多くの個人や中小企業の経営者の皆さんは、日々、安定した経営を模索していると思います。
大手や中堅企業の継続的なパ

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儲かる高付加価値のお仕事 ―特許翻訳の品質とは?-

儲かる高付加価値のお仕事 ―特許翻訳の品質とは?-

翻訳ビジネスは、知財のお仕事の中でも数少ない儲かるお仕事だと思います。
でも、特許翻訳の品質って、どうやって決まるのでしょうか。
僕は、日本とアメリカの弁理士として、数多くの外国出願に携わってきました。

翻訳の評価は、人によって、会社によって、違う1990年代に、日本企業の外国出願を社内弁理士としてやっていて、分かったのは、翻訳の評価は、人によって、会社によって大きく異なるんだな、ということです

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知的財産(特許、商標など)の仕事で、稼げる職種とは! ー仕事の探し方もアドバイス! ー

知的財産(特許、商標など)の仕事で、稼げる職種とは! ー仕事の探し方もアドバイス! ー

知財コンサルという職業は、日本の場合には、弁理士資格を持っていない方が、便宜上、名乗る職種のように見えます。
しかし、海外では、いろいろな職種が知財にはあります。

ブルーオーシャン?さまざまな知財の職種の中で、日本人がいない分野は、はっきり言って、ブルーオーシャンと呼ばれ、稼げる職種と言えます。
加えて、日本の知財政策は、周辺のハイテクの東アジアの国々に比べ、ガラパゴス化が始まってきています。

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儲かる高付加価値のお仕事 ―特許翻訳の仕事を、どうすれば獲得できるか。-

翻訳ビジネスは、知財のお仕事の中でも数少ない儲かるお仕事です。
しかし、最近は、翻訳会社のトライヤルを受かっても、簡単にはお仕事は来ないようです。

件数が減少し、機械翻訳が広がる特許翻訳の業界では、国内出願数が2006年以降、劇的に減少することから、翻訳の仕事も大きく減少するトレンドが始まっています。
それに拍車が掛ったのが、グーグル翻訳をはじめとしたインターネットを利用した機械翻訳です。
つま

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準備に一番時間が掛かる「発明の詳細な説明」を書いてみよう!

発明の詳細な説明が、実は一番、準備に時間が掛かるんですよね。
発明の詳細な説明とは、その技術を知っている人が、その発明を製造したり、使用したりすることができる程度に、発明を簡潔に記載する部分なんですよね。

読み手がわかるように!多分、特許の準備書面の8割くらいの枚数は、この発明の詳細な説明なんですよね。
発明は、他の発明や従来の技術と識別できるように記載します。
可能な範囲で、読み手が、他の発明

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知財コンサルは、弁理士とは何が違う? 海外では、知財コンサルの方が儲かる!

知財コンサルは、弁理士とは何が違う? 海外では、知財コンサルの方が儲かる!

海外では、知財コンサルの方が、主流な職種です。
知財コンサルという職業は、日本の場合には、弁理士資格を持っていない方が、便宜上、名乗る職種のように見えます。

海外では逆?しかし、海外では、弁護士や弁理士の資格自体は、それほど難しくない国も多くあります。
なので、資格自体はそれほど重要ではありません。
アメリカでは、ホームレスの弁護士なんて結構いたりします。

多分、日本人は、とても資格が好きな国

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儲かる高付加価値のお仕事 ―アメリカ特許翻訳の勉強法-

儲かる高付加価値のお仕事 ―アメリカ特許翻訳の勉強法-

翻訳ビジネスは、知財のお仕事の中でも数少ない儲かるお仕事ですが、なかなか経験や知識を得るのが難しい業界です。

特許翻訳者って、どうやってなるんでしょうね?学生時代から、特許翻訳者になりたいっていう人は、あまりあったことがありません。
多くの方は、他の分野の翻訳を経て、最終的に特許翻訳にたどり着いているようです。
あるいは、もともとは特許技術者であった方が、特許翻訳者になったという場合も、そこそこ

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いまは、第 4 次産業革命とグローバル化による産業構造の急激な変化が起こっている最中です。

いまは、第 4 次産業革命とグローバル化による産業構造の急激な変化が起こっている最中です。

新型コロナ感染症への対応に伴い、社会全体が「新たな日常(ニューノーマル)」を模索しています。
そんな今、変化に対してスピード感をもって対応していく企業と、変化に踏み出せない企業とは、差別化されていきます。

第四次産業って何ですか?経産省が、新型コロナ感染症への対の状況も踏まえつつ、現在の産業構造の変化や、個人のキャリア観の変化などを纏めた提言書が出ました。
いま、実は、第四次産業革命による産業構

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儲かる高付加価値のお仕事 ―プロ特許翻訳者の現状-

儲かる高付加価値のお仕事 ―プロ特許翻訳者の現状-

翻訳ビジネスは、知財のお仕事の中でも数少ない儲かるお仕事だと思います。
今日は、プロの特許翻訳者の現状について、解説してみました。

翻訳は最も重要なプロセス僕は、日本とアメリカの弁理士として、数多くの外国出願に携わってきました。
会社の知財部から、20年くらい前にスピンアウトして、先ずやったことというのは、特許の翻訳サービスだったんですよね。
当時、日本企業の外国出願を社内弁理士としてやっていて

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マネタイズの可能性を向上させる、アメリカ特許の仮出願!

マネタイズの可能性を向上させる、アメリカ特許の仮出願!

仮の出願って、何でしょうね?
日本には、全くない制度です。

アメリカにおける出願日の確保
アメリカの仮出願制度とは、通常の特許出願の条件を満たさない簡単な形式でも出願として、認めてくれる制度です。
例えば、出願の期限が迫っていて、英語の書類を作成している時間がないときに、緊急的に日本語で申請するときに使用されていました。

つまり、仮出願の目的は、アメリカにおける出願日の確保なんです。
仮出願を

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アメリカ出願の費用削減を実現!
インコーポレーション・バイ・レファレンスを、利用しよう。

アメリカ出願の費用削減を実現! インコーポレーション・バイ・レファレンスを、利用しよう。

インコーポレーション・バイ・レファレンスっていうのは、我々はIBRと呼んでいますが、要はアメリカ特許出願の明細書のなかでする、参照による援用のことなんです。

参照による援用というのは、他の特許出願の番号の参照をもって、その出願の記載内容を組み込むという宣言なんですよね。
実は、日本の出願人の間では、あまり知られていません。
このIBRを使うとよい点が、実は2つあるんです。

IBRを使えば、記載

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社長がやろう、知財には経営感覚が必要です。「知財部門・担当を作らないのがむしろ良い?」

社長がやろう、知財には経営感覚が必要です。「知財部門・担当を作らないのがむしろ良い?」

昔から、会社の知財を強くするのも、弱くするのも、社長次第だと思っています。
知財は複雑で難しいから、専門家に丸投げや、担当者にまかせっきりという経営者も多いですよね。
もう知財部門・担当を作らないで、社長が先頭に立ってやるという方が、中小企業ではうまくいくかもしれません。

アイディアとか、ブランドとかが、事業の価値の9割を占める時代経済産業省が国立大学と企業の持続的な成長に関して、調査したレポー

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中国でいま知財で起こっていること 「意匠については、かなり大きな改正が!」

中国でいま知財で起こっていること 「意匠については、かなり大きな改正が!」

中国特許法の第 4 次改正法の内容が、2021 年 6 月 1 日の施行が始まりました。
もう4回目になりますが、12 年ぶりの知財法改正となります。
いま、中国では、知財大国のアメリカに劣らない知財の保護が開始されています。
もうすでに、知財は、日本が中国に遅れている分野になりつつあります。
分かってきた内容を以下にまとめました。

意匠については、かなり大きな改正が!とうとう本格的に部分意匠制

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中国でいま知財で起こっていること「中国知財の侵害の賠償額が、およそ26.5倍になった!」

中国でいま知財で起こっていること「中国知財の侵害の賠償額が、およそ26.5倍になった!」

中国特許法の第 4 次改正法の内容が、2021 年 6 月 1 日の施行が始まりました。
もう4回目になりますが、12 年ぶりの特許法改正となります。
いま、中国では、知財大国のアメリカに劣らない知財の保護が開始されています。
もうすでに、知財は、日本が中国に遅れている分野になりつつあります。
分かってきた内容を以下にまとめました。

何と言っても、懲罰賠償の本格スタートが今回の目玉!先ずは、特許

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