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音楽話

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投稿のメインです。自分の好きな音楽を勝手気ままに取り上げ、紹介していきます。
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#songreview

(音楽話)81: Gladys Knight & the Pips “Neither One of Us (Wants to Be the First to Say Goodbye)” (1973)

(音楽話)81: Gladys Knight & the Pips “Neither One of Us (Wants to Be the First to Say Goodbye)” (1973)

【それでもやっぱり】

Gladys Knight & the Pips “Neither One of Us (Wants to Be the First to Say Goodbye)” (1973)映像は1973年、米国NBCの人気音楽番組「Burt Sugarman’s The Midnight Special」。ディスコ・ブーム前夜、ブラック・コンテンポラリーやソウルといった音楽が多く流

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(音楽話)78: Robert Palmer “Girl U Want” (1994)

(音楽話)78: Robert Palmer “Girl U Want” (1994)

【天性】

Robert Palmer “Girl U Want” (1994)容姿もヘアスタイルも性格も言動も、人間は変える・変わることができます。それがたとえ痛みを伴ったり無理をしたり危険を冒すとしても、変化させることは可能。しかし、変えることが極めて困難なものがあります。

それは、声です。

ハードロックのしわがれ声に憧れて喉を潰すとか、美しいソプラノ声を目指してボイトレし発声法を学ぶとか

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(音楽話)77: Jefferson Airplane “Somebody to Love” (1969)

(音楽話)77: Jefferson Airplane “Somebody to Love” (1969)

【複雑】Jefferson Airplane “Somebody to Love” (1969)かなり複雑な経路を辿ってきたバンド、Jefferson Airplane。メンバーの入れ替わりの激しさと分裂、それに伴う名義変更、なにより時代によって全く異なる音楽性を持ったバンドです。
はーい、では歴史の授業です。試験出ますよー。

1965年、「Jefferson Airplane」デビュー
ヒッピ

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(音楽話)75: YOASOBI “群青” (2020)

(音楽話)75: YOASOBI “群青” (2020)

【叫び】

YOASOBI “群青” (2020)

白状します。最近ikuraがお気に入りです。

去年からやたら色んな所で流れてるし、2020年紅白に出場して”夜に駆ける”を歌ってたのも見かけたし、最近メディア露出も多いYOASOBIというユニット。小説や漫画などに楽曲の着想を得るコンセプトは意図的なものかどうか分かりませんが、結果的にクロス・メディアを生み出し、相互補完してユニークな体験がで

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(音楽話)74: The Who “A Quick One” (1968)

(音楽話)74: The Who “A Quick One” (1968)

【究極】

The Who “A Quick One” (1968)

1960年代は、それ以降の世界を変えたバンドが4つ、英国に生まれました。それはThe Beatles、The Rolling Stones、The Who、Led Zeppelinです。世界というと大袈裟に聞こえるかもしれませんが、音楽の領域にかぎらず、世界全体を大きく変えたと言っても大袈裟ではありません。
(60年代の英国な

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(音楽話)73: 五輪真弓 “空”

(音楽話)73: 五輪真弓 “空”

【雄大】

五輪真弓 “空” (1986?)

私の父は、LPやカセットをほぼ持っていなかった人間でした(母も持ってなかった)。そのため音楽が家の中で溢れていたわけではなく、幼少期の私が家の中で音楽に触れる場面は、両親の鼻唄で聴く流行歌、軍歌たちか、TVで時々やっていた懐メロ特番くらいなものでした。

しかし父が持っていた数少ない音楽ありました。五輪真弓のアルバム「恋人よ」のカセットテープ。198

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(音楽話)71: Les Paul with Anita O’Day “Is You or Is You Ain’t My Baby” (1994)

(音楽話)71: Les Paul with Anita O’Day “Is You or Is You Ain’t My Baby” (1994)

【チャーミング】

Les Paul with Anita O’Day “Is You or Is You Ain’t My Baby” (1994)

Les PaulとAnita O’Day。かたやギターの神様、エレキギターの名ブランド「Les Paul」生みの親。かたや元祖ハスキーヴォイス、「The Jezebel of Jazz/ジャズ界のイゼベル」と呼ばれたスィング歌姫。この超豪華共演を

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(音楽話)70: Sparks “What the Hell Is It This Time?” (2017)

(音楽話)70: Sparks “What the Hell Is It This Time?” (2017)

【変態】

Sparks “What the Hell Is It This Time?” (2017)

遂にこの時が来ました。そうです、Sparksの紹介です。

ご存知ない方、この機会に是非その深淵に触れてください。但し!言っておきますがホドホドに。あの変態バンドTalking Heads同様、過剰摂取はその後の音楽生活に確実に支障を来たすのであしからず…ヒッヒッヒッ

1968年、米国ロサ

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(音楽話)68: 佐藤竹善 “木蘭の涙” (2007?)

(音楽話)68: 佐藤竹善 “木蘭の涙” (2007?)

【美しい】

佐藤竹善 “木蘭の涙” (2007?)

私が大好きな日本のヴォーカリストのひとりに、佐藤竹善という人がいます。

1963年青森県に生まれた「竹善(たけよし)」は、幼少期は演歌歌手の夢を抱いてましたが、中学でThe Beatlesに出会い洋楽に傾倒、高校ではオフコースにハマり、Billy Joelに刺激され、ミュージシャンを志したといいます。82年に進学で上京しやがてバンドを結成。

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(音楽話)66: INXS “What You Need” (1985)

(音楽話)66: INXS “What You Need” (1985)

INXS “What You Need” (1985)

INXS。Midnight Oil、Rick Springfield、Crowded House、Air Supply、Men At Work、AC/DC…みんなオーストラリアが生んだ音楽です。特に1980年代はオーストラリア勢がバンバン全米チャートを席巻しました。中でも女性から圧倒的人気だったのがINXS、というかヴォーカルのMichae

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(音楽話)64: 大橋純子 “サファリ・ナイト” (1978)

(音楽話)64: 大橋純子 “サファリ・ナイト” (1978)

【荒野】

大橋純子 “サファリ・ナイト” (1978)

https://youtu.be/ATKz66CD_l4?si=EOawGMj5frf3RMiE

音楽の立ち位置が時代によって異なる以上、シンガーもミュージシャンもその力を注ぎ込む場所や方向性は当然異なります。それが歌詞に、サウンドに、歌唱に、アレンジに、表れる。実に興味深く楽しめるわけです。
私は単に、1950-80年代の音楽が特に心

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(音楽話)63: The B-52’s “Love Shack” (1989)

(音楽話)63: The B-52’s “Love Shack” (1989)

【おバカ】

The B-52’s “Love Shack” (1989)
https://www.youtube.com/watch?v=9SOryJvTAGs

私が紹介する曲は暗いものが圧倒的に多いーふと気づきました。性格なのでそれは仕方ないとすぐに思いましたが、いや、私だって明るい音楽好きですよ、ということで今回はThe B-52’sにしました笑

80年代のMTV隆盛の中売れに売れたバン

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(音楽話)62: The Beatles “While My Guitar Gently Weeps” (2016)

(音楽話)62: The Beatles “While My Guitar Gently Weeps” (2016)

【おめでとう】

The Beatles “While My Guitar Gently Weeps” (2016)

2月25日はGeorge Harrisonの誕生日でした。

言うまでもなく、The Beatlesのメンバーだった人。Paul McCartneyに付きまとってバンドに入り、最年少故に特にJohn Lennonから舎弟のように可愛がられ、解散後もRingo Starrとは公私で

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(音楽話)60: Vincenza Pastorelli “Volevo un Gatto Nero" (1969)

(音楽話)60: Vincenza Pastorelli “Volevo un Gatto Nero" (1969)

【222】

Vincenza Pastorelli “Volevo un Gatto Nero" (1969)

まずは冒頭の動画をご覧ください。一発でわかると思います…そうです、「黒ネコのタンゴ」。この曲、元々はイタリアの曲です。

イタリアのボローニャで毎年、子供の歌のための国際歌唱コンクール「Lo Zecchino d'Oro/ゼッキーノ・ドーロ」が開催されます。これは1959年に創設され

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