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(音楽話)101: Sly & the Family Stone “I Want To Take You Higher” (1968)
【有言実行】 Sly & the Family Stone “I Want To Take You Higher” (1968)その時々の社会が色濃く反映され、形を変えてきた音楽。その一方で、いまだに「音楽は政治と無関係だ」「たかがミュージシャン風情が社会問題に首を突っ込むな」などと平然と口にする方をお見掛けします。 森羅万象すべての物事は、社会と無関係では存在し得ません。そして、社会を形づくるのは、人間が生み出すすべてを包含しますし、その影響を受ける自然もまた、社会そのも
(ライヴ体験記)09: saya×塩入俊哉 春 Live2023 「Memories」@東京倶楽部 目黒店 (Apr. 20 2023)
朗らかな陽気が注ぐ4月という季節に、saya・塩入の2人で奏でる宴のタイトルは「Memories」。直前に母を亡くしたsayaにとって、ここでいろいろなものを振り返らなければならなかったのだろう。一呼吸置くために。 結論から言うが、ここまで「感動」を感じることのないライヴは、私は初めてだった。 そこかしこに、母との思い出や出来事が溢れていた。今回のライヴは観客の方を向いて鳴らされたものではなく、すべて、母に捧げたライヴだったように思う。 思い出が溢れる幕開けはオリジナル「
(ライヴ体験記)08: saya配信ライヴ feat. 杉田二郎@京都ライブスポットRAG (Feb. 28 2023)
音の向こうに見えた「揺れる光」 【saya × 杉田二郎 配信ライブ】人には、なにが起こるのか全く予想ができない出来事がある。出会いにせよ、別れにせよ、始まりにせよ、終わりにせよ、突如として起こる出来事に、私たちの心は蝋燭の炎のように揺れる。 sayaが頸椎を痛めて一時は危機的状況に陥りながらも手術を受けたと聞いたのは、2022年秋のこと。なにより無事でいてくれたことに心から安堵したし、もう無理はしてほしくないと思った。その後、2023年1月に彼女が出演したライヴを横浜で拝