ムハンマド

2013年よりカンボジアでビジネスを開始。広告・マーケティング会社経営。現在カンボジア…

ムハンマド

2013年よりカンボジアでビジネスを開始。広告・マーケティング会社経営。現在カンボジア人妻と息子とプノンペン郊外に居住。

マガジン

  • プノンペンでの不思議体験

    プノンペン移住後に遭遇した不思議な体験の備忘録

  • 海外(カンボジア)ビジネスで大切な事は全てサーシャに教わった

    「僕」がカンボジアでビジネスするにあたり、偶然出会ったサーシャというセルビア人女性からビジネスを学び、なぜか一緒に働くようになったという物語。

記事一覧

ゴキブリ離婚

さて、困った。 眠れない。 郊外に家を買って住んでいるのだが、眠れない夜がある。 なぜか、たまにとてつもなく大きいゴキブリが体の上を横切るのだ。 いまもそう。 カン…

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同期化された夢

先日、ある夢をみた。 将来の夢とかではなく、寝ている時にみる夢のほう。 ある女性を僕が食べてしまうという夢。 性的な意味ではなく、頭から食事としてガツガツ食べてし…

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「海外(カンボジア)ビジネスで大切な事は全てサーシャに教わった」をキンドル出版してみた。

この物語自体はちょっと仕事でしくじって昨年末に現実逃避で書いていたものなのですが、Stay Homeの過ごし方のひとつとして、キンドル本を出してみようと思い、リライトし…

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外娼だと思っていたら……

プノンペンに移住したての2013年。 まだ街の灯りもまばらで夜は暗かった。 都会暮らしに慣れている自分には、この闇が怖く、圧迫されるような感じがした。 夜、遊び場から…

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気づかずに通った殺された元カノの店

2016年。プノンペンのとあるバー。 そこのオーナーママと付き合うことになった。 やり手で、お店はいつも繁盛していて、ほかにもいくつか別業態でお店をやっているらしい…

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建物の構造上、彼らの居心地がいいのかも知れない。。

インドシナの国の建物は長屋スタイルが基本。 プノンペンの建物もほぼ長屋スタイル。 こうやって、隣同士つながっている。 場合によっては、家の裏側同士がつながっていて…

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プノンペンの曰く付き物件で飲食店

私の若い時からの夢のひとつに、外国で現地の嫁にローカル食堂を切り盛りしてもらい、自分はその片隅のテーブルでうだうだビールを飲む。 というのがあった。 それが現実…

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占いの結果

私の会社で働いているひとりのカンボジア人スタッフに占いをしてあげた時の話。 彼女は当時23歳。私の会社で働きながら夜間の大学に通っていた。 占いの結果は、おおざっ…

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そもそも最初の物件が曰くつき?

2013年。 プノンペンに移住してきて、最初のオフィスは間借り。 こっちにきて知り合った人が一軒家を借り切りオフィスにしていた。 そこの一部屋を間借りして私の最初の…

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なぜそこに引越したの?

前回記事、「プノンペンの暗い路地での出来事」のアパートに最初に引越したときの話。 引越してすぐ、在住日本人の友人のA子とアパート近くのローカル飯屋で久しぶりに夕…

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プノンペンの暗い路地での出来事

カンボジアは過去にポルポトの虐殺を筆頭に、悲惨な内戦が続き、プノンペンで生きる人たちも壮絶な過去を経験している。 しかし、プノンペンは今まさに経済発展中で、街中…

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海外(カンボジア)ビジネスで大切な事は全てサーシャに教わった㉒最終話、僕の決意

Bangkok Barを出てから、なんだかそのまま帰る気がしなく、サーシャも同じように帰ろうとしない。 もう一軒どこかいこうか。 こんなとき、きっとこれがドラマだったら、…

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海外(カンボジア)ビジネスで大切な事は全てサーシャに教わった㉑サーシャの告白(完了)

「廃棄食品もらいにいったBeijing Bar であなたに再会していろいろ話をして、申し訳ないけど、はじめてムハンマドに興味をもったの。あなたは私がいままで出会った起業家、…

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海外(カンボジア)ビジネスで大切な事は全てサーシャに教わった⑳サーシャの告白その三

ある時、偶然Beijing Barを見かけて立ち寄ったの。特に意味はなかった。北京という名前があの憎い彼を連想させるものだったからかもしれない。もう中国人の前で肩身の狭い…

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海外(カンボジア)ビジネスで大切な事は全てサーシャに教わった⑲サーシャの告白そのニ

「さんざん悩んだ挙げ句、私はカンボジアに残って、成功するために努力する選択をした。 なぜなら、『前髪長くて後ろハゲのチャンスを掴んだら失敗した』という人生のエン…

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海外(カンボジア)ビジネスで大切な事は全てサーシャに教わった⑱ サーシャの告白その一

翌日サーシャは18時にプノンペンの南のほうにある、カウンター中心のダイニングバー"Bangkok Bar"を指定してきた。 Beijing Bar といい、ここといい、サーシャは地名が入…

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ゴキブリ離婚

さて、困った。
眠れない。
郊外に家を買って住んでいるのだが、眠れない夜がある。
なぜか、たまにとてつもなく大きいゴキブリが体の上を横切るのだ。
いまもそう。
カンボジアの家は隙間が結構あるから、外の草むらからきてるんだろうけど、とにかくびびる。
でも、カンボジア人はだいたいゴキブリなんでもない。
いまも嫁を起こして始末してもらった。
嫁は不機嫌だ。
なんでゴキブリごときで起こすんだよと。

この

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同期化された夢

先日、ある夢をみた。
将来の夢とかではなく、寝ている時にみる夢のほう。
ある女性を僕が食べてしまうという夢。
性的な意味ではなく、頭から食事としてガツガツ食べてしまうという意味。
確か女性3人組が歩いていて、そのうちのひとりに突然襲いかかり抵抗虚しく頭を速攻で食ってしまった。
ほかの二人は最初こそ恐怖に怯えていたが、僕を取り押さえにかかり、かなり怒っていた。
僕は頭が無くなった女を放り出し、逃げた

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「海外(カンボジア)ビジネスで大切な事は全てサーシャに教わった」をキンドル出版してみた。

この物語自体はちょっと仕事でしくじって昨年末に現実逃避で書いていたものなのですが、Stay Homeの過ごし方のひとつとして、キンドル本を出してみようと思い、リライトしてみました。

久しぶりの縦書きのワードはなかなか大変でした。グーグル先生に聞きながらも、おかしなところを少し残しながら出版してみました。出版して2日間で4回も修正するという、電子書籍ならではの見切り発車した感じです。

出版まで代

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外娼だと思っていたら……

プノンペンに移住したての2013年。
まだ街の灯りもまばらで夜は暗かった。
都会暮らしに慣れている自分には、この闇が怖く、圧迫されるような感じがした。
夜、遊び場からバイクで帰宅する道は、外娼、いわゆるたちんぼうがパラパラ立ち並ぶ道だった。
いつもチラ見しながら通りすぎるだけだった。
そんな中でも、すごい視線を感じる女がひとりいた。
学校の前の街路樹の下に立っていた。
遠くからでも感じる目ヂカラ。

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気づかずに通った殺された元カノの店

2016年。プノンペンのとあるバー。

そこのオーナーママと付き合うことになった。

やり手で、お店はいつも繁盛していて、ほかにもいくつか別業態でお店をやっているらしい。

左肩に、「DAVID」という元カレのタトゥーがあり、それを「MUHANMAD」に変えると言ってきたけど、それはちょっと重たいので、「DAVID」のままでいいと言った。

「私は若い女と違って、頻繁に電話とかしないし、束縛しない

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建物の構造上、彼らの居心地がいいのかも知れない。。

インドシナの国の建物は長屋スタイルが基本。
プノンペンの建物もほぼ長屋スタイル。

こうやって、隣同士つながっている。
場合によっては、家の裏側同士がつながっていて、
その場合、明かりがとれるのは道路に面した側のみになる。

だから、窓がない部屋も一般的である。

よく、暗くて空気が淀んでいるところに霊がいると聞くが、この手の建物は、そういう場所が多い。
また、暑さ対策で、窓も小さくしているところ

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プノンペンの曰く付き物件で飲食店

私の若い時からの夢のひとつに、外国で現地の嫁にローカル食堂を切り盛りしてもらい、自分はその片隅のテーブルでうだうだビールを飲む。

というのがあった。

それが現実となったのが、2018年。そしてわずか3ヶ月で撤退にいたるまでの話。

嫁は妊娠して身重ではあったが、いろんなことが整い、小さな食堂をやることになった。

ものすごくたくさん物件をみて、ここならお客さん来そうだという好立地の場所がみつか

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占いの結果

占いの結果

私の会社で働いているひとりのカンボジア人スタッフに占いをしてあげた時の話。

彼女は当時23歳。私の会社で働きながら夜間の大学に通っていた。

占いの結果は、おおざっぱにいうと、来年は今年よりも良い年で、仕事もプライベートも充実するというもの。

それを伝えると、

「ボス、本当にそれ占いなんですか?来年は今年より良いにきまっているじゃないですか。私は会社でいろんな経験をつませてもらって、勉強もし

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そもそも最初の物件が曰くつき?

そもそも最初の物件が曰くつき?

2013年。
プノンペンに移住してきて、最初のオフィスは間借り。

こっちにきて知り合った人が一軒家を借り切りオフィスにしていた。

そこの一部屋を間借りして私の最初のビジネスがスタートした。

数カ月後、もともと借りていた主が事業をストップし、でていくことになった。

仕方なく、しばらくの間、私だけがそこを借りることになった。

大きめの一軒家。

なんとなく不気味。

家主が置き去りにした子犬

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なぜそこに引越したの?

なぜそこに引越したの?

前回記事、「プノンペンの暗い路地での出来事」のアパートに最初に引越したときの話。

引越してすぐ、在住日本人の友人のA子とアパート近くのローカル飯屋で久しぶりに夕飯を食べることになった。

彼女は、いわゆる「見える」タイプ。

先に私がついて、ビールを飲んでのんびり待っていた。

少し遅れてA子が店に入ってきた。

開口一番、「ムハンマド、明日朝イチでお寺いってお払いしてもらったほうがいいよ、あぶ

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プノンペンの暗い路地での出来事

プノンペンの暗い路地での出来事

カンボジアは過去にポルポトの虐殺を筆頭に、悲惨な内戦が続き、プノンペンで生きる人たちも壮絶な過去を経験している。

しかし、プノンペンは今まさに経済発展中で、街中いたるところで工事が行われ、どんどん様変わりしている。

そんなプノンペンに私は2013年から住んでいる。

2015年の話。プノンペン中心部から少し西の当時まだちょっと薄暗かった場所の、暗く狭い路地を入ったところのアパートに住んでいた。

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海外(カンボジア)ビジネスで大切な事は全てサーシャに教わった㉒最終話、僕の決意

Bangkok Barを出てから、なんだかそのまま帰る気がしなく、サーシャも同じように帰ろうとしない。

もう一軒どこかいこうか。

こんなとき、きっとこれがドラマだったら、サーシャと男女の関係になり、朝まで一緒に過ごすのかも知れない。

サーシャのことを、いつの日からか女性として気になる存在になっていたのは否定できない。

だまされた元カレの話をきいたとき、勝手に嫉妬していた。

しかし、僕はサ

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海外(カンボジア)ビジネスで大切な事は全てサーシャに教わった㉑サーシャの告白(完了)

「廃棄食品もらいにいったBeijing Bar であなたに再会していろいろ話をして、申し訳ないけど、はじめてムハンマドに興味をもったの。あなたは私がいままで出会った起業家、実業家とは違っていたわ。ショックだった。

まったくギラギラしていない。しかも日本という世界の中でも豊かな国からわざわざきて安い仕事を受けて貧乏な暮らしをしている。

しかし、まじめに仕事している。何が楽しいの?って思った。

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海外(カンボジア)ビジネスで大切な事は全てサーシャに教わった⑳サーシャの告白その三

ある時、偶然Beijing Barを見かけて立ち寄ったの。特に意味はなかった。北京という名前があの憎い彼を連想させるものだったからかもしれない。もう中国人の前で肩身の狭い思いをしないで生きていけると思ったからかもしれない。

でも入って拍子抜けしたわ。中国人なんて誰もいない。いるのはくたびれた白人ばかり。でもなんかほっとした。この人たちはもうビジネスの一線から退いた人たち。ギラギラした世界とは無縁

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海外(カンボジア)ビジネスで大切な事は全てサーシャに教わった⑲サーシャの告白そのニ

「さんざん悩んだ挙げ句、私はカンボジアに残って、成功するために努力する選択をした。

なぜなら、『前髪長くて後ろハゲのチャンスを掴んだら失敗した』という人生のエンディングにはしたくなかったから。

『人生に起こる事は全て必要なこと』

『問題は解決策とともにやってくる』

そう信じて、経営者として、まずは被害に会われた投資家にお金をお返しすることにしたの。

それからは、彼の息のかかっていない有力

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海外(カンボジア)ビジネスで大切な事は全てサーシャに教わった⑱ サーシャの告白その一

翌日サーシャは18時にプノンペンの南のほうにある、カウンター中心のダイニングバー"Bangkok Bar"を指定してきた。

Beijing Bar といい、ここといい、サーシャは地名が入っているバーに縁があるのか?

きっかり5分前に到着。サーシャはまだきていない。

18時ジャスト、サーシャ到着。

「さすが、また日本人タイムね」

「サーシャもいつも時間きちんとしてるね」

「カンボジアにい

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