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三笠宮彬子女王殿下のご著書「赤と青のガウン」が発売2カ月で異例の25万部越えの大ベストセラーに!SNSで「バスった」はご本人の言葉。書店ランキング1位続出のようです!

こんにちは、家の近の書店が無くなって、本を買いにくいDJムッチーです。
僕は前評判を見てから、本を買いに行くことがないのですが、今回ばかりは前評判に揺さぶられて、電車に乗って大書店まで本を買いに行きました。
その本は、エッセイという事で、書籍になったエッセイを読まない僕としては異例のことです。(雑誌に載ってるエッセイは読んでます・・)
というのも、この本の著者が三笠宮彬子女王殿下というやんごとなき世界の方で、そこだけ聞くとなんとなく面白いはずはないと思ってしまう感じの本が、SNSでバスって大ベストセラーになっているというからです。
好奇心と言うのでもないのですが。。。

大垣書店では平積みでした・・・スゴ

ページをめくってみると、お堅い皇室のイメージからは想像できない、思いのほか気さくな微笑ましい一面が垣間見られるエッセイでした。
(内容は、書店で買ってお楽しみくださいね!)
昭和天皇が、晩年臥せっておられた時に、お体の状況を知らせるニュースで「夕方は大相撲をテレビで鑑賞された」というレポートから、天皇陛下も「相撲を見る普通のおじいちゃんなんだ」と妙に親近感を覚えたことがありました。その時と似た感情がこの本からも湧いてきました。

赤と青のガウン

彬子女王著『赤と青のガウン』は、殿下がイギリス オックスフォードへ留学された時の体験を綴られたもので、殿下にしかできない体験と、殿下が日本ではできない体験が織り交ぜられていて、文芸誌や文化誌の連載にしたらよかったのにと思えるものでした。
題名の赤と青のガウンは、オックスフォードの大学院卒博士の象徴です。
題名の音韻的響きからは、ジェームス三木さん作の男女関係オリエンテッドなドラマの様な感じがしますが、全く違います。

昔、イギリスの大学生は入学と同時にガウンやローブを購入して、入学式やフォーマルディナーなど公式の大学イベントで着用したそうです。
ハリー・ポッターも魔法学校に入る前にローブを買いに行くでしょ(笑)
オックスフォードでは、博士課程の学生は赤と青のガウンで、袖がなくベストみたいなもや、女性用のスリットの入ったものもあるそうです。
つまり彬子女王殿下は、博士課程でお勉強されて終了されたのですね。
ケンブリッジはまた別のガウンがあるようです。

赤と青のガウンの彬子女王殿下

皇室について思うこと

僕は、死者の意見も政治や文化の議論に入れるべきだ、と考えています。
故に今日と明日だけ見て突っ走る人たちに違和感を感じていました。
いわゆる保守的な考え方なのですが、そんな僕でも天皇や皇族についてうまく考えがまとめられずに、もやもやしながら生きていた時期がありました。
それはちょうど20世紀の終わりの頃です、いよいよ来年から21世紀という年の4月に村上春樹さんが小説「スプートニクの恋人」という小説を発表されました。
この作品の前半(42頁)で、主人公(ぼく)にガールフレンドのスミレが、無体な時間に電話をかけてきて、気がかりだった問題について質問を投げかける場面があります。
「『象徴と記号』の違いは?」という問いに、主人公(ぼく)は誠に納得のいく回答を披露します。

天皇は日本国の象徴だ。
しかしそれは天皇と日本国とが等価であることを意味するのではない。
つまり矢印は一方通行なんだ。
天皇は日本国の象徴である。けれど、日本国は天皇の象徴ではない。
しかし例えばこれが天皇は日本国の記号であると憲法に書いてあったとするれば、その2つは等価であると言うことになる。
つまり我々が日本国と言う時それはすなわち天皇を意味すると、我々が天皇と言う時、それはすなわち日本国を意味するんだ。
さらに言えば両者は交換可能と言うことになる。
A =Bであると言うのは、B = Aであると言うことと同じなんだ。
簡単にはそれが記号の意味だ。

村上春樹著「スプートニクの恋人」43頁 抜粋

この文章に出会って、僕は21世紀になる前に日本国の象徴であり日本国民統合の象徴である天皇についての混乱から解放されました。
天皇は、日本国と日本国民に対して必要十分条件では、無かったのですね・・必要条件、もしくは十分条件だったんです。(数学的思考です)
天皇や皇族は、日本国と国民統合の象徴として文化、芸術、国際交流を行われるけれど、象徴であって記号ではないから、日本国と国民としての行動ではないのです。日本国と日本国民統合の象徴的行動なのです。だから、イギリスにも象徴として(必要条件として)留学をするのです。
天皇や皇族に好感を持とうが、嫌悪感を持とうが、国民でない故に仲間に抱くそういう感情を持って向き合うのは間違いです。
しかし、世の中のポンスケ達は、戦前も現在も天皇や皇族は日本国の記号であり日本国民統合の記号であると思っている。
そう言う風にやっと考えがまとまったのです。
神道を宗教と呼ぶならば、宗教的な意味合いを除いての事ですが・・・

本屋パトロール

そんな象徴、彬子女王殿下も本の売行きが気になって本屋パトロールをなさるそうです。
(本を出したことがある人ならだれでもするんですけどね・・・・笑)
この本が出た時も、お付きの警備の人に「手に取ってくれてる人とか、眺めてくれてる人とかいればいいのになぁ」と漏らしておられたそうです。
そしたら、ある日手に取ってくれたご婦人を発見、何の迷いもなく「ありがとうございます!著者です!」とお声をかけてしまったそうです。
(僕は、僕が書いた本を手にした人に、後ろから低い声で「買うんやったらサインしたるでぇ~」と言ってびっくりさせた経験があります)
その飾らないお人柄が、SNSなどで話題になっているそうですが、僕は見たことないですけ・・・・(笑)
PHP ONLINEに彬子女王殿下が特別寄稿しておられるので、是非読んでみてください。

彬子女王殿下はFNNのインタビューでも、「SNSでバズったおかげで」なんていう言葉で、本の紹介をされています。
不思議なんですが、インタビューの雰囲気は下品ではないんですよね。
育ちって大事だなって、娘を思い出しましたよ・・・・(-_-;)

僕としては、こんな気さくな雰囲気で皇室の方のお話を聞いたことがないので、かなり文化的ショックを受けてしまいました。
でも、皇室ファンになって、土曜日の朝早く起きて皇室番組を見るようなことはしないですけどね・・・

それでは、今日はこの辺で失礼します。
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じゃあまたこの次
DJムッチーでした。

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