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映画紹介「プロミシング・ヤング・ウーマン」

先週noteにも書いた、現在中公開中の映画「She Said―その名を暴け」の女優キャリー・マリガンが主演した映画です。


映画 「プロミシング・ヤング・ウーマン」(2020年 米)


主人公カサンドラ(キャシー)は元医大生。今は親と同居しながら、昼はコーヒーショップで働いています。
無気力に生きているように見えながら、実は夜な夜なバーやクラブで泥酔した振りをしては、性的目的で寄ってくる男たちに復讐することをいきがいにしています。

医大を中退した理由は、幼いころからの親友で同じ医大生であったニーナが同じ医大生仲間の男子学生に集団レイプされたことでした。
ニーナは被害を友人や大学当局に訴えますが相手にされず、それを苦にして自殺してしまいました。


そんなある日、勤めるコーヒーショップに、かつての同級生で今は小児外科医になっているライアンがやってきます。
彼からかつてニーナに性暴力を振るったアル・モンローが結婚することをきかされ、キャシーは過去の事件を清算することを決意しますが・・・



題名の「プロミシング・ヤング・ウーマン」とは、「将来を嘱望された女性」という意味です。
同じく「プロミシング・ヤング・マン」という言葉がよく使われてきたらしく、「将来を嘱望された男性」です。


たとえ性暴力があっても、加害者の男性の「将来」を考えて穏便に解決するということが頻繁に行われてきました。
先日実刑判決の出た滋賀医大の事件でも、加害者の減刑嘆願書がでていました。

しかし、この映画のニーナもキャシーも頭がよく知識があって、医者としての技量も優れた「将来を嘱望された女性」「プロミシング・ヤング・ウーマン」だったのです。
彼女たちの「将来」は踏みにじられていいのでしょうか?

この映画と同じように、日本でも医学生の集団暴行事件が後を絶ちません。
事件がばれて大学を退学になっても、示談になって刑事事件にならなければ、加害者は頭も環境も良い場合が多いため他の医大を受験して入学し、医者になる可能性もあります。

性暴力の加害者が罪を逃れるようなことがあってはなりません。
また性犯罪者となったものが、人とかかわるような仕事(医師、教師、保育士、介護士など)につくことも制限すべきです。


この映画は、伏線も多く、メッセージ性の強い映画です。
単純そうに見えて、見終わった後もう一度最初から見たくなります‼️

結末も賛否両論‼️
人によって感想が違うと思います。

性暴力の被害者が、心と身体に受けた傷を乗り越え、前を向いて生きていけるような社会にしていきたいものです。


執筆者、ゆこりん

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