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短編

25
まとまりのない言葉たち。
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#エモい

弛み

弛み

止まりかけた、
何がかなんていうまでもない。

「人生だよ、人生」

独り言だけがポツンと側に居た。
コンビニで安い酒を買った、飲めもしないのに。
振られてやった、たいして好きじゃなかったし。

秋雨前線が南下、東京の街を濡らした。
終わらない就活、リクルートスーツの裾から雨が垂れている。

使い古した黒いパンプスのヒールが折れた帰り道、
転けた、擦り傷、
いたい、いたい、いたい。いたかっ

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絡、

絡、

冷たい風が頬を掠る。

2018年、僕はまだ子どもだった。

世間は平成最後だと騒いでいたけれど、
僕はそれどころではなかったのだ。

側溝に溜まる腐った落ち葉と言葉、
アスファルトに染みを遺す涙。
どれもこれも邪魔で仕方がなかった。

鼻を赤くしながら恋人を待つ女の子、
急ぎ足で改札を通り抜けるサラリーマン、
鳩にパンをあげる浮浪者、
みんながみんな生きているだけだった。
それでも幸せそうで、

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ショートケーキ

ショートケーキ

ゆれる、

スカート 心 鼓膜 空気

さける、

人 関係 痛み 傷

手のひらからこぼれおちた物は
何一つ覚えていない。

私はショートケーキの苺に執着するような子どもだった。

一番最後に食べる、とお皿の端に大事に大事に取っておくのがお決まり。

その性格が悪化した。
末期、
もう治らない病気のように体の中で悪性のそれが派生していたのだ。
まるでお風呂のカビのようにこびりついて、どんな薬も

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