戦争に向かって日々作り変えられる私たち人間の脳

世の中には、人の恐怖や不安をあおって、その人を自分の思う様にコントロールしようとする人たちがいる。

何かとても恐ろしい事が起こると誰かが言ったとする。そうすると、それは多くの人の心の中でシェアされ、どんどんと広がっていく。怖い、恐ろしい。そういった感情を抱かせる事によって、私たちは意識的な状態から、盲目的な状態にされてしまう。

怖い。恐ろしい。その思いが自分の心を支配し始めると、もうそこには客観的に物を見て判断するという思考能力がなくなってしまう。私たちはこの時思考的存在から、感情的な動物の状態に引き戻される。

ただひたすら、恐ろしい事が起こる。怖い事が起こるという事に頭の中が支配されて、言ってみれば、そこだけに意識が持っていかれて、他の事が何も見えなくなる。そんな状態で自分の夢など追いかけられるだろうか？

そこだけに意識が釘づけになってしまって、つまりはその恐怖や不安の虜になってしまって、私たちはそれによって自分を奪われてしまう。そこだけに意識を向けさせられていると、他の事に一切目が向いて行かない。

その事ばかりが、頭を占め、意識を占め、他の事が一切入ってこない。そうやって私たち人間というのは、コントロールされている。

意識して！！意識して！！とそう言いながら、そこに意識を集めるようにして、本当に見なければいけない事から目をそらさせる。ここだけが重要ですよ！といい大衆の関心を強く引き続ける事で、その大衆の目が他の所に向く事がない様にそう言った人間たちはしている。そうやって私たちの自由な思考をその手の中に掌握している。

ここを見て！！これが重要だよ！！とそう言って、その物を見せる。この行為は一種のマインドコントロールに近い。それを見させる事によって、それを見るものに自分たちが思う事を強く意識させる。その脳にしっかりと焼き付ける。そうなると、その脳はそこから自由にはなれない。脳の中に刻みつけられた情報によって、私たちは知らず知らずの内に自分の行動を決定づけられている。あたかもそれが自分の意思であるかの様に。

ここを見て！！ここを見て！と誰かがそういう時、そこだけに支配されると、私たちのこの脳は完全に人間としての思考力を奪われる事になり、感情的な動物状態になり下がる。そうなれば、その感情的な動物状態にされたその脳は、ただ自分たちの縄張りを守る為だけに動くようになる。

人間というのは理性を持った生き物。でも、その理性的な人間も自身の中にあるその不安や恐怖、それを刺激されれば一気に感情的な動物状態にまで引き戻される。

戦争と考えた時、そこに理性的な人間は必要ない。むしろそこに理性的な人間がいたとすればそう言った人間はただただ邪魔でしかない。

今、私たちの周りには色々な情報がある。でも、そのたくさんある情報によって私たちは理性的人間から、感情的な動物的人間に引き戻されているそんな気がする。

人間から理性を奪えば、いくらでも人は人を殺せる。自分の縄張りを守る為。自分が食べていくために狩りをする事を厭わない。そういった人間が今多量に作り出されている。

中国を見ても、他の世界を見てもそうだ。たくさんの情報を見せられ、その情報によって自身のその心の中にある不安や恐怖を抱かされた多くの者が、今、理性的な状態から、感情的な動物的思考に陥っている。

この感情的で動物的な思考が、更に国の分断を押し広げている。私たちは、自分たちの身の周りにある様々な情報に踊らされ、論理的な思考をする理性的側面というものを日々奪われている。

私たちの中にある不安や恐怖、これを刺激すれば、人間というのは一気にその理性的側面を失い、感情的な動物的状態になる。その動物的な状態になる事を、人間の脳がそう言ったレベルの低い状態になる事を望んでいる人がこの世界にはたくさんいる。動物的な脳になれば、理性的に色々な事を考える事はなくなる。動物というのは、反射で動く。少しの刺激を与えれば意のままに動く。それが動物。（ここで指す動物は爬虫類を指す。）私たちは人間的、哺乳類的な脳を更に超えて、爬虫類的脳に今作り変えられえようとしている。

私たち人間というのは、一部の人間が娯楽で使うチェスの盤の上に並べられた1つの駒でしかない。私たちというのはその位の価値でしかない。これをどう超えるか。