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PTAという「ムラ社会」の呪縛

こんばんは、みつまめです。
小5男子、小1男子を育てるフルタイムワーママです。
昇進をきっかけに適応障害で3ヶ月間休職、その後役職も部署も同じ場所に復職し、2年ほど働きました。
その後、フルタイム&フル出社の会社へ転職し、半年が経過しました。

なお、適応障害はそのまま「双極性障害Ⅱ型(疑惑)」へ進化(??)し、今も抗精神病薬を飲み、定期通院しながらゆるやかに減薬を目指しています。

こんな、どう考えても公私ともにパツパツな状況下、何と今年度PTAが回ってきてしまいました。

今回は「PTA」という組織について考えたことを、徒然なるままに綴ります。


そもそもPTAって何?

何となく「保護者が集まって、学校のために何かしてる」といった、ふんわりしたイメージしかないPTA。

まずはPTAって何なのか、定義を確認してみました。

日本におけるPTA(ピーティーエー、英語: Parent-Teacher Association)は、各学校で組織された保護者と教職員(児童を含まない)による社会教育関係団体。

wikipedia「PTA

PTAは、昭和20年に当時の文部省が発表した「新日本建設の教育方針」から始まっています。

その後、戦後の日本の教育に関する基本的な方向性を示す、「米国教育施設団報告書」によってPTAが全国に普及したそうです。

なお、児童・生徒は「PTA」には所属していませんが、支援の対象です。

当時の文部省が作成したPTA結成手引書の中には、PTAの趣旨として、「子供たちが正しく健やかに育っていくには、家庭と学校と社会とが、その教育の責任を分けあい、力を合わせて子供たちの幸せのために努力していくことが大切である」と謳われています。

日本PTA全国協議会「はじめましてPTA

要は、先生と保護者で協力して子どもたちを育てていきましょうね、というのが活動目的のようです。

学校によってぜんぜん違うPTA

PTAは基本的に学校によってぜんぜん違います。
なぜなら、活動単位が「学校」単位だから。
さらに、子どもが所属している時期にしか関係がないので、組織の外に情報がほとんど伝わってこない。
何なら子どもが学校に所属していても、積極的に関わらない限りは活動実態がよくわからない。
めちゃくちゃ閉鎖的な組織です。

これはもし企業だとしたら、組織として結構やばいのでは?というのは、何となく伝わるんじゃないかと思います。

なお、我が子が通う小学校は「PTAが盛ん」と、入学直前くらいに聞いたことがありました。
何となく嫌だな〜…と思いましたが、PTAが嫌だからなんて理由で引っ越すわけにもいきません。

もし引っ越しの選択肢があるタイミングでそうした情報を入手できていたとしても、それは「昔〜今年度まで」の状況でしかないし、「盛ん」の尺度もよくわかりません。
(そもそも、他の学校のPTAの状況も結局よくわからないし)

PTAって任意加入でしょ?とツッコミを入れたい方もいるかもしれません。
確かに入学説明会では任意加入だと一言説明がありました。
「PTAは任意加入ではありますが、98%のご家庭が加入しています」とのかなり圧がかかった注釈付きで。笑

第一子の入学で右も左も分からない状況。ただでさえ親子共々不安が大きい。
そんな中、「任意加入」といいつつ、加入しなかったら何が起きるか?は一切分かりません。
(とはいえ、加入した場合のメリットもよくわからないのですが。苦笑)

気持ちを強く持って、理論武装で押し切れる保護者なら「任意加入なら入りません」と意思表示が出来るかもしれません。
しかし、不安いっぱいな新米の小学生保護者は「我が子に何かしらの不利益があったら困るから、とりあえず入っとこう」という選択をすると思います。

PTAが嫌がられる一番の要因「PTA役員」(委員)

学校によってぜんぜん違う、かなりクローズドな組織ではありますが、ただお金出すだけでOKならこんなに嫌われることはないと思います。

大半の方がPTAを嫌がる要因が「PTA役員」という名の労働力提供。
なぜこんなに嫌がられるのか、我が子が通う小学校の例を基準に話を進めます。
(前述した通り、我が子の小学校のことしかわからないので…)

1.必ず1度は役員をやらなければいけない

我が子が通う小学校は、「子一人につき必ず一回委員か本部役員をやる」というルールがあります。

毎年秋頃に「委員や本部役員を選ぶ抽選に参加するか?」という意思確認のお手紙が入ります。
その後年明け頃に、PTA選ばれたかどうかのお手紙が入ります。

5年連続で抽選にはずれ続けた場合(もしくは拒否し続けた場合)、子が6年生の年に強制的に役につけられます。
6年生のPTAは「卒業準備委員」という、これも「とにかく大変らしい」という噂の絶えない委員が特別に設けられ、そこに入れられるそうです。 

なお、PTA本部役員をしていた方と話をする機会があったのですが「本部できちんと把握しているので、絶対6年になったら連絡がいくんですよ」と言っていました。
(どうやってそんなの管理してるんだろう…とうっすら疑問に思いましたが、突っ込むのも面倒くさいのでやめました。笑)

2.選考方法がブラックボックス

意思確認のお手紙は提出しますが、そこから先はどのような選考が行われているのかが全くの不明です。
第3希望まで希望する委員を書けるのですが、次年度どの委員に何人枠があるのか?も、活動頻度も全くわかりません。
そして意思表示の前に何か質問したいことがあっても誰に聞けば良いかがよくわからないし、「特別な事情ができたから免除してください」といった希望を出す方法もありません。
(シングルの人とか、家族を介護中の人とか、自身が病気とか、どうしてるんだろう)

やれと言うだけ言ってきて、こちらから確認する手段はない。
会費を払っている以上何かしら意見を出す権利はあるかと思うのですが、意見を出したければ本部役員にならなければ手段すらないという…。
非常に不公平で、矛盾だらけな仕組みだな〜と思います。

3.個々の能力は一切関係ない

私はせっかくやるなら得意なことの方が良いと思って委員の希望を決めました。
ですが、「私は◯◯が得意です」といったアピールをする場はありません。

私は第1希望の委員に選ばれましたが、他の方の自己紹介を聞くかぎり「◯◯な方歓迎」と委員の説明に書かれている条件をあまり満たしていない方もいらっしゃいました。

なお、各委員には「委員長」という、本部や学校側とやりとりをする人がいるのですが、今年度の委員長、明らかにそういった役回りは得意そうじゃない方でした。
なんでこの人、委員長に選ばれちゃったんだろう…?と疑問は深まるばかりです。

委員はまだしも委員長くらいは、事前に面談とか、聞き取り調査くらいしても良いんじゃないかと思います。

4.マニュアルがなく、まともな引き継ぎがない

これは他の委員の様子が分からないので何とも言えないのですが…
少なくとも今年度私が所属している委員は、まともな引き継ぎがあったとは思えません。

まともなマニュアルもなく、口伝だけでよく連綿と続けてこられたな、と思います。
よく言えば「委員長や、メンバーがやりやすい方法で進められる」とも言えますが、それって委員長次第だよね…とも思います。

ちなみに前年度同じ委員だったママ友に聞いたら、あまりにも進行がスムーズでビックリしました。
ママ友から「1-2回しか集まらなかった」って聞いてたから希望したっていうのもあったのですが、今年度はそうはならなそうな気配が濃厚です。
前年度の委員長がPTA経験者か、ママ友同士のネットワークが広くて根回し上手な方だったんだろうな。

ただ、それはトップダウンのやり方なので、メンバーが疑問に思っても口をつぐんでしまい、より硬直した閉鎖的な組織になるデメリットも。
(私が所属する委員の内容的に、それは最もNGな組織運営な気がする)

5.通常組織にあるはずの仕組みがない

これは2.や3.に関わるのですが、特に強く疑問を感じたのは「稟申」する仕組みがないこと。
そして、誰が誰に対して責任を負っているかが謎な組織であること。

先日4時間という長丁場な会議がありましたが、あまりにも会議が要領を得ず、何一つ決まりませんでした。
また作業のために近々集まりましょう…と委員長が言い出しそうな雰囲気だったため
「〇〇委員用のGoogleアカウントをつくって、Googleドライブを介して情報のやり取りが出来るようにしませんか?」
という提案をしたんです。
委員長自身も仕事で「Office365」は使っているそうですし、他のメンバーの方も賛成でした。

そもそも委員長をはじめ、9割がワーママです。残り1割も下の子が小さい。
誰だって不毛な会議に貴重な時間を浪費したくはありません。
(そもそも個人のLINEアカウントでデータのやりとりをし、個人のメールアドレスで外部の業者とやり取りして、資料データはUSBで継承って…セキュリティがガバガバすぎますしね。今どきUSBって…。苦笑)

ところが、その場にいた本部の方が「新しい提案は素晴らしいけど、念の為本部に確認します」とのことで。
確認頂いた結果、NGが出たとのお返事でした。
「私が提案した以上、必要であれば資料もつくれますし、詳しい説明もしますよ」と本部の方に伝えたのですが、何故かいきなりPTA会長に直で確認したようなのです…。

今回のような場合、企業なら上長や関係各所に説明や根回しをして、承認を得たうえで稟議を上げる、といった手順を踏むはずです。
新しい仕組みを入れたいなら、そうした労力や手間がかかる事は当たり前だと思います。
(だって組織全体に関わったり、組織のお金を使ったりするわけなので)

ですが、PTAにそういった稟申を行う仕組みはありません。
稟申しようにも、PTAにおける決裁権者って、そもそも誰なのでしょうか…?PTA会長?学校?
判断基準や責任の所在って、どこにあるんでしょうか…?

PTAというものは、労働力を提供しろという割に組織としての体をなしていない。
今回の件で強く感じました。

私が所属するPTA委員に関する徒然

なお、私が所属する委員は10人。(本部の委員担当者含む)
委員長は自ら場を仕切ったりするタイプではないようで、会議の進行もPCもあきらかにかなり苦手そうでした。
2回めの会議は初手からぐだぐだで、どう考えても4時間じゃ終わらないな、という気配でした。
初回のMTGは転職したてで有休がなく、夫に行ってもらったのですが、「不毛すぎでみんな黙ってた」と言ってました。これはまずい…。
前述しましたが、会議で何も決まらなくて近々また集まるなんて絶対避けたい。

9割が何らかの仕事についている今年度メンバー、少なくとも会議の進め方についても「知っている」方が多数では?
社会人経験一切なく結婚して、出産して、そのままずっと専業主婦って人今どき絶滅危惧種だし、残り1割だってきっとどこかしらで社会人経験があるはず。

そこで、雰囲気を変える一手として、「議事録は仕事で日常的につくるので得意です。よかったらやらせてください」と申し出てみました。
さらに議事録を取りながら、「これは〇〇という事ですか?」「締切はいつになりますか?」と邪魔にならない範囲で都度確認しながら進行を若干コントロールしました。

そうしたら他の方も、意見を発言したり、進行が止まったら「今の時間決めるべきことは何でしたっけ?」と言ってくれたりと、進行に協力してくれる動きがみられました。

決定しておくべきことについて、そもそも判断するための材料が揃っていない、という不毛な展開に変わりはなかったですが(苦笑)
少なくともただ沈黙しているだけではなくなりました。

3回めの会議は私以外の方も「これは〇〇ってことですか?」とか「ここの進行が曖昧だから決めておきませんか?」と最初から最後までかなり積極的に質問が出たりして、協力的な雰囲気になりました。

前職で管理職をしていて会議を改革した経験があったので、空気を変える手法なら任せとけ!という感じです。
それが多少上手く行ったみたいで良かったです。

PTAという「ムラ社会」の呪縛

稟申する仕組みがない、決定権者があいまい、すべてが口伝で継承されている、というのは、要するに誰も責任を取る気がないということではないかな?と感じます。

そもそも組織としての目的が曖昧で共通認識をもつような場もないので、PTA役員すら「私事」にも出来ていない。
(PTAは面倒なもの、できるだけ関わりたくないもの、というネガティブな共通認識があるのは皮肉なものですね)

PTAの形って日本の古い組織の形、「ムラ社会」そのものではないかと思います。
村八分は困るから、どんなに嫌でも後ろ指さされない程度には協力する。
何かあって面倒事に巻き込まれるのも嫌だから、理不尽でも誰かが決めてくれたルールに沿って行動する。
そして「母親」の無償の労働提供が基本になっている。

これ、令和に存在する組織なんです。
私が住んでる地域は、都内が通勤圏内に入る関東のとある都市。
保育園は激戦とまでは行かないものの、かなり入りにくい場所です。学童も普通に落ちることがあります。
そんな地域ですらこんな感じです。
ちなみに、希望した父親のみ所属する、父親だけのPTA組織が別にあります。
つまり分かれてる時点でPTA=母親、ということです。


「変えればいいじゃないか」という意見もあるでしょう。
でも、「意見をだす方法がないし、あったとしても誰も知らない」というのが実態です。
組織改革には果てしない労力と時間がかかります。たった1年間しかかかわらない組織に対して、自分にはなんのメリットもないのに「変えよう」なんて考える人、正直いないんじゃないかと思います。

なお、隣の小学校はPTAがなくなり、会費を多く払って労働力提供ナシにするか、会費は少なめで労働力提供するか選べるようになったとの話を聞きました。
(隣の小学校に通うお友達ママ情報)

いっそ誰かが大問題を起こして、PTAはなくします、となったほうが良いのでは?とさえ思います。
例えば情報漏洩とか、会費の私的流用とか…。
情報面は、いまだにUSBを介してデータやりとりしてたり、個人の自宅PCを使う前提な作業があったりしてセキュリティガバガバ…悪意があればいくらでも出来ちゃう気がします。

今年のPTA会長さん、不祥事はいかがでしょうか?笑

「ムラ社会」の呪縛は私の生きづらさの元凶でもある

双極性障害疑惑の私は、幼い頃から敏感に空気を読みすぎる子でした。
小学校中学年くらいから本格的に始まる「女社会」も苦手で、正直学校はあまり好きではありませんでした。
高校では趣味や好きなことのつながりで、「女社会」「地域」と関係ない場で友達を作れたので楽しかったですが、それでも「クラス」にはあまり馴染めてはいなかったし、ずっと生きづらさを抱えていました。

学校という閉塞した場は、「ムラ社会」の元凶であり、私の生きづらさの元にもなっています。
PTAというムラ社会に自ら首を突っ込むことになってしまい、調子を崩さないか不安ではあります。

でも、どうせやらなければならないのなら徹底的に「ムラ社会」とお付き合いしてみて、私の生きづらさ解消の糸口を見つけてみよう、といまは考えています。

私はもう「ムラ社会」に縛られ、翻弄されるだけの無力な少女ではないから。
かつての自分を助けてあげる方法を探してみよう。
そんなモチベーションで1年間、挑んでみたいと思います。


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