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「ホ」活のすすめ。高齢化社会をサバイブせよ!

「1億総ケアワーカー時代。」


フリーランス看護師として、日々高齢者の看護・介護に携わる私は、現代ニッポンをそう呼ぶことにした。
何も、ポジショントークをしようというわけではない。
この高齢化時代の危機をあおっているわけでもない。
絶望しているわけでもない。
むしろ、新しい可能性の話をしていきたい。
そんな思いを込めて、以下の記事も書いてみた。

私は高齢者専門の看護をしていて、さらにフリーランスの看護なので、日々いくつもの現場を行き来する仕事柄、様々な施設の現状を知ることになったし、様々なケースの高齢者とその家族に携わってきている。
その中で考えたことを、このnoteマガジンでレポートしていこうと思う。

「ホ」活のすすめ

前置きはそのくらいにして、今日のお題の話。
「ホ」活のすすめについて。

保活=産休明けの親が会社復帰の際、預ける保育園を探すことを言う
のマネをして、「ホ」活としてみた。
なんの「ホ」かというと、「老人ホーム」のホだ。

老人ホームというのは、一般の人向けの大雑把な呼び方であり、
高齢者が利用する施設というのは、細かく分けるともっといろいろ名称がある。

***
私が定期的に仕事をしている施設の入居者さんが、実はその施設に入居したことを後悔していて、グチをこぼしていたのだ。
「もっと、ちゃんといろいろ見てから選べばよかったな。」
と。
ムリもない。

入ってみなければ問題点はわからないだろうし、その方々の心身の健康状態や希望の暮らし方によっても、選ぶべき施設の形態は変わってくるからだ。
しかも、高齢者は歳とともに健康状態は変わってくるわけで、それに加えて、夫婦二人で施設入居となった場合、お互いの数年から10年以上先の状態まで見据えてベストな施設を選ぶとなると、相当な知識武装が必要となってくる。

高齢者施設の種類はいろいろある!

◆デイサービス
◆有料老人ホーム
◆サービス付き高齢者住宅
◆グループホーム
◆特別養護老人ホーム
◆介護老人保健施設
◆介護医療院

民間、公的施設などの違いでもっと細かくもわけることができる。
ちなみに私はこのすべての業態の施設で働いたことがある。
庶民的なところから、高級志向のところまで利用者も幅広い。
それぞれにメリット・デメリットがある。

サ高住ってどんなとこ?


先の、「入居したことを後悔していた」という高齢者の方は、
サービス付き高齢者住宅(サ高住)に入っていた。
でも、サ高住は入居の条件として自立した生活ができる人を前提としており、入居条件だけでは24時間の介護サービスを受けることはできない。

入居当時は元気な状態で、自由な暮らしができてよかったものの、
夫婦どちらかが健康状態が悪化、認知症の発症などで24時間介護が必要となった場合、限定的にしか介護サービスを受けられず、不満を募らせている。
そんな利用者さんのグチを聞いた。

***
施設側からしたら、ここはそういう形態なのだから仕方ないでしょということだが、入居してくる方々は先々のことまで想定していないことも多い。
もっと言うと、入居する際の窓口になる営業担当の人たちは、介護のプロではないこともあり、実はあまり詳しい説明ができていなかったり。

家一軒購入できるくらいの大金を払っておいて、「こんなはずじゃなかった!」となったら、入居者もその家族も大変である。

施設選びに必要な知識武装


そうならないためにも、どんな施設の形態があるのか、どんな健康状態になったらどんな介護サービスが受けられるのか。
都会は新しい高齢者向け施設がどんどんできていている。

もちろん、建物自体が新しいというのは魅力的ではあるけれど、新しい施設はもしかしたら、細かいところが何も決まっていない、という可能性もある。

新しい建物に最新技術も兼ね備えた介護サービスを提供している施設で働いたこともあるが、ハイテクすぎてシルバー人材に近い層の人たちはシステムを覚えるのが大変ということで働けず、若い人しか働けない職場になってしまい、人手不足と単発バイトだらけで十分なサービスができていない。
そんな施設もある。

***
そんな内情まではわからずとも、どのような業態の施設があるのか、施設に入る以上、そこが終の棲家になるわけだから、そこではどのような日常生活を送り、そして最期のときはどこでどのようなケアを受けることになるのか。

✔日常生活は充実したサポートがあるか

これが納得できることも大事だが、もう一つ。

当事者も家族も、最初だけでなく、「最期」のときのことを視野に入れた施設選びをして、そこがクリアできれば、大きく間違うことはないのではないかと思う。



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