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ご飯が食べられなくなったら
ご飯が食べられなくなったらもういいよ。
管に繋がれてまで生きたくないよ。
多くの方がおっしゃっていた。
なのにこれまたむずかしいわけで…。
飲み込むことができなくとも、胃から下がまだ少しは元気なら、栄養剤を流すために鼻から管を胃まで通す。
胃瘻をつくる。などの選択肢がある。
それが困難でも、血管からしばらくは栄養や水分を送る方法がある。
だが、本人が意思を伝えられないことも多い。家族が決めな
「死に目に会いたい 」2
前述のとおり、これはなかなかそうもいかず…
かつてのAさんは、おむつを外しては投げたりと、何しろ元気いっぱいの方だった。月日とともに傾眠的になり、ケアをさせてもらいながら、やんちゃぶりを思い出しては口々に懐かしんだものだ。時々「やめろやー」「母ちゃあーん」と、いきなり大声をあげ、職員を喜ばせた。
DNAR(Do Not Attempt Resuscitation)
=心肺蘇生をしない方針に同意を
「何があっても驚かない」
日本では、親は子がみるものという根強い観念がある。
ひとつの信念か、信仰にも似たものか、感謝の念か。自分との約束みたいなものかも知れない。
すばらしいことだが、いざとなったらプロを頼ってもよい。
入院担当をさせていただいたAさんは、すでに寝たきりの状態だった。口だけは威勢がよく、何をするにも「ヤメロー」「バカヤロー」「コノヤロー」と罵声が飛んでくる。器用に唾を飛ばして威嚇もしてくる。ずいぶんお行