見出し画像

【小説 第8話】もしも、とある会社員が「自己啓発ソムリエ 言葉で動く」の記事を読んだら?

皆様こんばんは。
数ある中からご覧頂き誠にありがとうございます。
こちらは小説となります。
最後までご覧頂けると幸いです。

では、『【小説 第8話】もしも、とある会社員が「自己啓発ソムリエ 言葉で動く」の記事を読んだら?』始まります。


【お知らせ】

【予定では15話までとなります】

※この物語はフィクションです。
登場する人物・団体・名称等は架空であり、実在のものとは関係ありません。

小説をまとめたマガジンとなります。
宜しければご覧ください。
↓↓↓


✳️自己啓発ソムリエ 言葉で動くのコンセプト紹介

自己啓発ソムリエ 言葉で動くの
自己紹介になります。
宜しければご覧ください。
↓↓↓

「私が何故、自己啓発を記事にするのか?」その理由が書いてある記事となります。
宜しければご覧ください。
↓↓↓

「何故、本を読み続けるのか?」その理由が書いてある記事となります。
宜しければご覧ください。
↓↓↓


「私が知識にどういう思いをかけているのか?」を書きました。
宜しければご覧ください。
↓↓↓


1️⃣.少し認められた

あれから1ヶ月以上が経った。
店長との付き合い方だが、記事のおかげで大分楽になった。
的確に結論をズバッと言うようになってから、パワハラまがいの指導が減ったのだ。

とはいえ、完全に無くなったわけではないが…

でも、僕は少し嬉しかった。
それは、
(店長も僕のことを少しは認めてくれたのかな?)と、薄々感じていたからだ。

相変わらず販売金額も調子が良く、後輩の指導が続いていた。

そんなある日、店長から呼び出された。
(いきなり何だろう…)
急な胸騒ぎを感じつつ、僕は事務所の扉を開けた。

それは、いつもよりも少し重たく感じた。
店長が椅子に座りながらこちらに振り返り、言ってきた内容に僕は心底驚いた。

それは、「今度、山田さんと川嶋さんをはじめ、部下の指導をしてほしい」というものだった。

信じられなかった。
夢でも見ているのかと思った。
まさか、店長からそんな提案をするとは思いもしなかった。

それを聞いた時、耳を疑ったが、どうやら本当だという事実に辿り着くだけだった。

断る理由など、どこにもない。
もちろん僕は「分かりました!やらせて頂きます!」と力強く答えた。

この時の気持ちを、なんて表現したらいいだろう。
でも、これは間違いなく言える。
僕は初めて、店長に頼りにされているのがとても嬉しかった、と。


2️⃣.指導のコツを探せ

僕は、山田さんと川嶋さんをはじめ、指導をすることになった。
今までの指導は、販売金額を伸ばす接客がメインだったが、他の業務指導もすることになる。

山田さんは僕の後輩社員なので、社員業務指導がほとんどだろう。
そして、川嶋さんは化粧品販売が得意なので、その接客を教えることになるだろう。

つまり、全くタイプが違うのだ。

(どうしたものか……)

僕は考えながら自宅に帰ってスマホでいつものように記事を探していた。
右手の人差し指で縦スクロールをしながら、とある1つの記事を見つけた。

「なるほど!これなら!!」
そう直感がそう告げて、思わず声に出た。
早速僕は明日実行してみることにした。


3️⃣.指導を実践

出勤した僕はまず、山田さんの指導をすることにした。

僕と同じ社員なので、仕事内容は、
・精算
・クレーム対応
などである。

そこで、僕は事務所で2人きりになってから、山田さんにこんな質問をしてみた。

「最近、何か困っていることはある?」

山田さんは僕が指導してくれることを店長から聞いていたので、答えを準備してきたのか、すぐにこう答えてきた。

「実は…クレーム対応をどうしたらいいか分からなくて……」

僕は「なるほど…」と納得しながら答えた。
そう。予想していた答えだったからだ。
社歴が短い彼女でも、これは避けては通れない業務だからだ。
それに、僕も同じことで悩んでいた時期があったので、ある程度は予想出来たのだ。

そんな回想をしながら、山田さんにこう言った。

「クレームは、まずお客様の話をちゃんと聞いてあげることが大切だよ」
真剣に話を聞いてくれる山田さんに、僕は続けた。

「クレームって悪い印象かもしれないけど、実は、解決すれば僕たちのファンになってくれることも多いんだ!だからこそ、『話を聞いてほしい』と思っている人が多いんだよ!」

僕は、こんな指導を後輩にするのは初めてだった。
緊張していた。鼓動が早くなる。
それを鎮めるかのように、バレないようにスーッと息を吸って、更に続けた。

「だからこそ、『クレーム=悪いこと』と思ってはダメ。
『素晴らしい意見を言ってくれる人』ってポジティブに思った方がいいよ!」

この話を聞いた山田さんは、大きい瞳を更に見開いて、笑顔でこう言った。

「はい!先輩!ありがとうございます!私、やってみます!!」

こう答えてもらい、僕は自分の中に喜びを感じた。

次は、川嶋さんだ。
正直、年上の方に指導をするのは緊張する。
僕は川嶋さんと事務所で2人きりになってから、山田さんの時と同じように「最近、何か困っていることはありますか?」と質問してみた。

正直、いつも川嶋さんに助けられてばかりなので、困っていることはないと思った。
しかし、それは僕の勘違いだと思い知らされることになった。

「実は、たまに私でも話が続かない時があるのよね…」

まさか、コミュニケーション能力が高い川嶋さんがそう思っていることに驚いたが、僕はこう答えた。

「では、僕が販売金額を伸ばした時に使った『拡張話法』を使ってみてはどうでしょうか?」
提案が終わった後、2人で化粧品売り場に行って、拡張話法を練習してみた。

僕はお客様。
川嶋さんが店員だ。

すると、意外なことがわかった。
川嶋さんは、自分でガンガン話し掛けにいくタイプなのは知っていた。
だからこそ、相手が無反応の時もあるのだ。

そして、拡張話法を使い、僕の話を聞き出し、川嶋さんが質問でどんどん聞き出していった。
何回かやるうちに、やり方が新鮮だったのか、話が面白いように拡がっていったのだ。

練習を終えた川嶋さんが、僕に向かっていつもの明るい口調でこう言った。
「こんなに違うんだね!ありがとう!いい勉強になったよ!!」

お礼を言ってもらえて、僕はまた自分の中に喜びを感じていた。

思った以上に指導が上手くいって、ホッと一息、コーヒーを飲んでいた。
そう。
この2人にしたことは、この記事のおかげだ。

要は、1人1人の悩みを聞いて、それについて話すことが大切だと考えたのだ。

自分がやりたい指導をしても、それは一方通行でしかない。
しかし、質問形式であれば、そうはならない。
効果が僕の予想を超えていたのは、言うまでもないだろう。

(僕はまた成長したんだ!)
飲みかけのコーヒーをグッと飲み干して、大きく息を吸った。

「また変われた」という気持ちを忘れないために。

〜つづく〜


以上になります。
最後まで読んで頂き、ありがとうございました。

皆様のサポートが、note活動の励みになります。 そんな気持ちにお返しが出来るように、記事に磨きを掛けるために使わせて頂きます。 宜しければサポートをお願い致します。