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第2期メッシュワークゼミの記録

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こちらのマガジンのゼミ生の展示が2024年3月9日〜17日に行われます。 https://meshwork.jp/presentation2024
運営しているクリエイター

#人類学

特に言いたいことがないがアウトプットが迫っている1月28日現在の考え

特に言いたいことがないがアウトプットが迫っている1月28日現在の考え

 稀有な人ですね、休日にこんな変なおじさんと一緒にいてくれるなんて。今日とある展示の看視員をしていたときに、展示の作者に言われた。この作者は二週間の展示期間中ずっと、毎日午前十時から午後五時まで在廊して来場者対応や展示室の看視をしている。私は週末だけボランティアでそのお手伝いをしている。今日は展示が始まって三日目の日曜日。展示は現代アートのインスタレーションで、決して分かりやすいとはいえない概念的

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記録|メッシュワークゼミナール#10 中間報告

記録|メッシュワークゼミナール#10 中間報告

2023年12月9日土曜日13時〜17時。
メッシュワークゼミナール中間報告。
9月からはじまった場ももう折り返し地点なのかと唖然とする。中間報告では8人のテーマとキイワードについて発表する日。

自分の思考の癖、視点の癖私は物事を概念や抽象化して、ぼんやりした輪郭のまま捉えてしまう癖がある。雲にかかった月のように。私にとっての「森」は何かと問われると、それは循環であり、混沌であり、秩序であり、自

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記録|メッシュワークゼミナール#08

記録|メッシュワークゼミナール#08

土曜日はメッシュワークのゼミナール。
と書いているうちに、1週間経ってしまった。
プロジェクト共有の中で、誰かの言葉ではっとさせられる連続。
自分の違和感を、心に潜む言語化できないけど何かを、誰かが言語化してくれる時間でした。

プロジェクト進捗シェア◾️Kさん|焚き火

・どうなるかわからいことへのドキドキ。
・昔は、仕事が降ってきていてそれをこなすことが精一杯。
 ∟今は、自分で企画をして推進

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記録|メッシュワークゼミナール#07

記録|メッシュワークゼミナール#07

私を見て「10代ですか?」と尋ねる人は、この日本国内ではおそらく皆無だろう。おとなと子どもの境界線。20歳の誕生日を迎えたその瞬間から、“おとな“という何かを纏うのだと思ったけどれど、そうでもなかった。私の中にある子どもらしさを探ろうとすると、何だかピンとこないから、きっと今の私は“おとな“として生きているのだろうと思う。でも、もう一回高校生に戻れるかと問われたら、瞬時に戻れる自信はある。

日曜

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記録|メッシュワークゼミナール#06

記録|メッシュワークゼミナール#06

金曜夜、有楽町高架下。
“割烹“と名が付く割に銀座にしては高くない店で酒を飲み、そのまま2軒目へとなだれ込む。有楽町駅からナンパのメッカとして知られるコリドー街に続く高架下では、ひしめき合うお店がここぞとばかりに軒下にテーブルを並べていて、肩をぶつけながら細い路地を歩く。安い酒を交わす人の熱に、人間の生きることの有り様を感じる。酒を交わし、愚痴を言い、喜びを分かち、未来を語り合う。東京のど真ん中で

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記録|メッシュワークゼミナール#04 静岡

記録|メッシュワークゼミナール#04 静岡

静岡は、多分はじめての地だった。

踊る心と相反するように、『私は何をわかりたいのか』という答えの出ない問い。
アマチュアフィールドワーカー8人の、熱、騒音、静岡で暮らす中国人、椅子、余白(遊び)、それぞれが調査するフィールドは遠いようで、近い。
静岡では“時間“をテーマにフィールドワークを行った。
決まった正解に向けて結論を導き出すためのリサーチではなく、プロセスを通じていかようにもゴールは変容

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一年前の自分に向きあう

一年前の自分に向きあう

去年の9月から半年間参加させていただいた、メッシュワークさんの人類学ゼミ、今日は一期生として二期生の皆さんとの対話会に参加させていただきました。

ちょうど去年の今頃私たち一期生がそうであったように、みなさんテーマ選定に迷い、最終展示の未知さにどうにか向き合おうとしていました。なんだか、一年前の自分を見ているような不思議な感覚でした。

自己紹介と共に自分の研究について少し話そうと思って準備しよう

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メッシュワークの学び #10(番外編)

ゼミ2期生にお邪魔してのメモ。

2期生の皆さん:
人間を真ん中に置いたお酒の場の人間模様
時間がある中で模索する
リモートにおける職場の真相のようなものを知りたい
上滑り感のある職場、その辺りの好奇心
薄っぺらな感じを、人類学で問いを高めたい
遊びの要素、逸脱、赦すこと

…どれも面白くて好奇心をくすぐられる。
この問いが立ったところから、やはりスタートするんだなと実感する。

えみさん:
問い

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DAY4-5|「見ていたはずです。それを言葉にしてみてください」メッシュワークゼミナールの記録(2023/10/7-10/8)

DAY4-5|「見ていたはずです。それを言葉にしてみてください」メッシュワークゼミナールの記録(2023/10/7-10/8)

「観察する」ことの難しさ「もっと人の描写を見たかったなと思います。どのくらいの距離にその人たちがいて、どのくらいの時間その場にいたのか。カワバタさんは見ていたはずです。それを言葉にしてみてください」

これはメッシュワークゼミの合宿2日目のフィールドワークを終えて、私が活動の振り返りを発表した後に、水上さんから言われた言葉だった。静岡で過ごした2日間は新鮮な刺激に満ちた時間で、これからも思い出すで

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静岡で音環境を入り口にフィールドワークをした

静岡で音環境を入り口にフィールドワークをした

 9月から参加しているメッシュワークゼミナールでの演習として、静岡駅から1km圏内というお題で1泊2日のフィールドワークを行った。この記事はゼミ生の1人が演習を振り返りながら書いている。
メッシュワークゼミナール第2期「人類学的な参与観察によって問いをアップデートするトレーニング」 (meshwork.jp)

Day1 フィールドワークまで 音環境をテーマにフィールドワークを行おうと思い至ったの

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記録|メッシュワークゼミナール#03

記録|メッシュワークゼミナール#03

9月30日、土曜日。

決まった目標に対して定量と定性で進捗を確認する毎日の仕事。30分刻みでスケジュールされているいつものカレンダーに空き時間があると不安になる症候群。無意識のうちにバックキャスティングに偏って思考を運びがちだったり、想定されうる課題に対して仮説を立て検証していくことが求められる日常を少し脇に置き、外側の世界で起きていることを全身で捉え、自分自身の心と体で呼応し思考を巡らせる週末

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記録|メッシュワークゼミナール#02

記録|メッシュワークゼミナール#02

9月23日、土曜日。

朝から小雨の東京で、自宅からオンライン参加。
洗濯も掃除も完了。珈琲と共にiPadの前に座す。

再来週に迫った静岡でのフィールドワークのアナウンス。
最初から“静岡らしさ“を見つけにいく旅ではない。土地の環境や風土は入ってきながらも、見つけやすい場所、見つけにくい場所、人がいる場所、いない場所。静岡という土地、そして対象を通じて、私自身がどのように世界と対峙しているのか観

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【読書感想文】 『おとなになるってどんなこと?』 吉本ばなな 著

【読書感想文】 『おとなになるってどんなこと?』 吉本ばなな 著

9月から参加している社会人向けの人類学ゼミ(メッシュワークゼミナール)で行うフィールドワークの下調べとして、テーマ「大人とは誰か(仮)」に関連すると思われる書籍を読んでいる。

■友人から借りパクしていた『キッチン』を読んで感動した

この本を手に取ったのは、友人が吉本ばななさんの『キッチン』を貸してくれて、数年経った頃にようやく読んで感動したその余韻がまだ残っていたくらいの時期だったはず。

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記録|メッシュワークゼミナール#01

9月16日、土曜日。

山中湖にある森から入った1回目のオンラインゼミナール。

課題図書が読了できていない焦り、そして、半年間の人類学の沼にどっぷりと浸かろうとしている猛者はどんな方たちなのだろうとわくわくしながら入室した、午後1時。東京、福岡、静岡、福岡、ハワイにクロアチア、世界各地から時差を超えて入っている7名(お一人はお休み)と、比嘉さんと水上さん。コロナをきっかけに、世界各国の人と気軽に

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