#詩のようなもの
【 】消えてしまいたくなるひとへ
二十五時過ぎ
薄汚れた終電
そんな顔してどうしたの
おや、きみは?
ああ、もう楽になりたいんだ。
そんなに、つらいのかい?
生きてくだけでしんどいよ。
どうして、そんなこというの?
もう嫌になってしまったんだ。
なんで、なにがいやなの?
心を極限まで擦り減らして
沢山の事に脳味噌を使って
嗚呼もういっそ消えたいな。
そっか。
なら僕が先に死んであげるからさ
それ見てからでも遅く
【詩】路地裏我楽苦多物語
刑期残り一年で旅立ったポン中老爺
ペテンとドラッグと裏切りの果てに
六畳二間過積載のガラクタを置いて
深い絆で結ばれた母の元へ向かった
ここは市境の路地裏
蟲も寄り付かぬ雑居
ここのひとびとはあたたかい
「お兄さん、大変だわね」
なんて言いながらエールをくれる
引き摺り出したガラクタ達
梅雨の終わりをよろこんで
娑婆を吹く風にかわかされ
在るべき場所へ帰っていく
我、残る感情は
楽、染みを